NHK夜9時のニュース スルーする報道姿勢

　昨日、夜９時からのNHKニュース報道。
「たっぷりとサッカーワールドカップのニュースをお届けします」と切り出し、
日本の予選リーグの活躍、強豪国の試合結果などを伝えた。
「それ以外にも話題になったこと」と報道したのは
日本人サポーターたちのごみ拾いのニュース、そして、
イラン選手たちが試合前に国歌を歌わなかったことで
イラン国内で起きている女性のヒジャブ、スカーフのかぶり方をめぐって
抗議の意思を示したことに触れた。
　ところが、NHKは開催国カタールが、性的少数者の権利を認めない、
同性愛は犯罪としていることに抗議したドイツ、イングランド選手たちの行動には
触れないまま。
ドイツ選手たちの試合前の記念撮影での両手で口を覆ったこと、
イングランド選手たちが片膝をついて抗議したことを取り上げない。
　おりしも、国会では自民党参議院議員で総務省政務官の杉田水脈議員の
女性、性的少数者、アイヌへの差別発言が問題となっていている。
NHK としては日本政治に波及することを忖度したのか、と勘ぐってしまう。
国民の受信料で運営している公共放送のＮＨＫ。
「しっかりしてよ」「ジャーナリストの矜持を持って」と言いたくなる。
画面に登場するアナウンサーたちは与えられた原稿を読むしかないのだが、
こんなことが続くと顔も見たくないとつい思ってしまう。

つわぶきの花が寒さの中、咲いている。我が家の庭の片隅。