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労の成り立ち

2020年12月13日 | ことば遊び
この「嘉」は「加」の上に太鼓の「鼓」の偏部分をのせた字から成っている。
「加」は農具の鋤(すき)を表す字形「力」に、神への祈りの祝詞を入れた器「サイ」を加えた文字。それにさらに太鼓の音を乗せた。
太鼓の音で大切な農具に悪い虫が付かぬようにお祓いをする。虫が付かないので「よい」の意味になった。

 「静」も鋤を清める字。現在の字形では鋤を表す「力」との関連性は分かりにくいので、古代文字で説明する。
 古代文字の一番下の小さいフォーク状の字形は「手」を表している。
下から右上に伸びているのが鋤。それを「手」で持っている。つまり「争」の部分は手で鋤を持つ形。そして「青」は青丹(あおに)から作る青色の絵の具で、器物を祓い清めるのに使われた。大切な農具を清め、収穫のやすらかなことを祈ったので「静」は「やすらか」「しずか」の意味になった。

 旧字「榮」を見ると。冠(かんむり)の「冖」に「火」を二つのせた形は松明を組み合わせた篝火(かがりび)。それに「木」を加えた「榮」は篝火が明るく燃え栄えるさまを木のことに移して「花」の意味となり。そこから「さかえる」になった。

 そこで「労」=旧字)を考える。字形上部は松明を組み合わせた篝火。その聖なる火で「力」(鋤)を清める儀式を「勞」と言った。
 もともと「勞」は神が「ねぎらう」「いたわる」の意味だったが、次第に「勤労」のように「つとめる」「はたらく」の意味となり、さらに働くので働き過ぎて「つかれる」疲労の意味になった。


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4 コメント

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漢字の成り立ち (らいちゃん)
2020-12-13 09:37:36
漢字の成り立ちまで考えたことはありませんが、解説していただくと一文字、一文字に込められた意味がよく分かります。
ありがとうございました。
(らいちゃん) へ (iina)
2020-12-13 11:25:36
bonus(ボヌス)の神に見放されて、久しいです。
有り難いことですが、いままでボーナスをもらっていろいろと楽しみ、役立ちました。

組合が獲得した発表紙を保存しておけばと、思ったりします。いま振り返ると春闘のアップ率など驚くばかりです。
・・・持っていても、しようのないことではありますが、給料が、三年で倍になりました。・・・

漢字の成り立ちを、つづっても直ぐに忘れてしまいます。



疲労 (ムツゴロウ)
2020-12-13 11:53:40
労働し過ぎて疲労したので、「つかれる」の意味になったのでしたか。( ..)φメモメモ

はたを楽にして、「喜ばしい」ことです。

(ムツゴロウ) さん へ (iina)
2020-12-14 10:13:34
労働し過ぎて疲労したので、「つかれる」の意味になりました。

「はた」を「楽」にする「働く」は、傍に「喜ばれ」尊いものです。

「勤労」には、「ねぎらい」と「いたわり」を・・・。




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