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勉の成り立ち

2021年05月01日 | ことば遊び
は、農耕に関する最も基本的な漢字。そして、実に多くの「力」を含んだ漢字がある。

「勉」は、「免(めん)」と「力」を合わせた字形。
「免」は子どもを産む「分娩」の意味と、「冑(かぶと)を免(ぬ)ぐ」という2つの意味がある。この「勉」の「免」の場合は「分娩」の意味のほう。
「力」は農具の鋤(すき)のこと。「免」は分娩と同様に「俛(ふ)す」姿勢のことで、農耕作業のときの姿勢に似ている。そこから農作業に「つとめる」ことを「勉」と言うようになった。

「勤勉」の「勤」は、「菫(きん)」と「力」の字形。
「菫」は日照り続きで、雨を降らすために、巫(みこ)が自分の体を燃やして祈り降雨を願う姿。日照りと飢饉を表している文字と考える。
 それに「力」を加えた「勤」は、飢饉にならないように農耕に励み努力するのが、元来の「つとめる」の意味。

 その農耕に励む「励」にも「力」がある。
「励」の旧字「勵」の偏は「礪(れい)」のことで、非常に硬い石のこと。硬い石が多い土地を「力」で耕す文字が「励」。苦労が多いので「はげむ」意味となった。

 「義務」の「務」にも「力」がある。
「力」は鋤のことで、その上の文字は「矛(ほこ)」と「攵(ぼく)」からなる。
「攵」の元は「攴」の字形で、「ト」は木の枝、「又(また)」は手のこと。つまり何か道具を持って相手を打つ文字。
農耕に「つとめ」させるというのが「務」のもともとの意味だった。

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1 コメント

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Unknown (ムツゴロウ)
2021-05-01 16:56:38
「勉の成り立ち」、確かに勉強になりました。(-_-;)

面白くてタメになります。
 
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