平等

「1票の格差」とは、選挙区の有権者数によって、1人ひとりが投じる1票の価値に差があること。

日本で選出される議員1人当たりの人口有権者数が選挙区によって違うため、人口有権者数が少ない選挙区ほど有権者一人の投じる1票の価値は大きくなり、逆に、人口有権者数が多い選挙区ほど1票の価値は小さくなるとして、憲法第14条に規定された法の下の平等に反するとして訴訟された。
最高裁では、先日に「違憲状態」との統一判断を示した。ただし、選挙無効の請求は退けた。

1票の価値は議員1人当たりの有権者数を比べることで計算するため、人口有権者数の多い都市部で低くなり、人口有権者数の少ない地方で高くなりがちだ。
昨年12月の衆院選の場合、人口最少の高知3区(有権者約20万人)と最多の千葉4区(同約50万人)とでは、2.43倍の格差があったことになる。
2.43倍の格差というのは、高知3区が「1人1票」とすると、千葉4区は「1人0.41票」の価値しかない（1÷2.43=0.41）。これが「投票価値の平等に反する状態」と判断された。

世の中は、難しくなり過ぎた。
ルールと考えれば、そんな小難しい論法をもちださなくても済むと思うのだが、どうだろう。
ひとつのルールと見做せば「1票の格差」と目くじらをたてることもない。
都道府県から一人が出ないと地方の意見が反映しなくなる。何れをも尊重して選出させると、議員の数が増え過ぎる。
議員1人当たりの有権者数の「平等」と、各地方から最低1人選出する「平等」のいずれを評価するかの話だ。

この意見には、次のような反論はある。
「地方選出議員と大都市選出議員のバランスという見地から論じるべきではない。
何かの問題で国民投票をすると想定した場合、地方とか大都会といった居住地で国民の意見をグループ分けする必要はない。
どこに住んでいようが一人は一人で、全国集計することを考えれば済む話だ。」

果たして、そうだろうか？　
議員は、まだ未だ地元に利益を誘導するものである。大都会から多く選出されると、人口密度の高い都市部が益々潤うことになるではないか。
世の中は、ｉｉｎａのような考えは通用しない。世の中は、複雑になり息苦しくなった。