日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

桐野夏生著「ハピネス」

2016-03-05 | 読書
昨日もお休みして失礼しました。
木曜の夜は夜10時に帰宅、金曜日は朝から出て一旦戻り
コーラスのレッスンに行き9時に帰宅、
1週間の体力を使い果たしました。

今日は脱力感に襲われながら、午後からまた仕事に出ます。
そんな訳で、珍しく午前のアップ(先週も?)になりました。

桐野夏生著「ハピネス」光文社文庫 2013年刊



高級タワーマンションに暮すママ達5人
流行の服に身を包み、子供を連れて群れる。
それぞれが精一杯虚勢を張り、豊かさと優雅さを競う
離婚寸前で、キチキチの生活がニッチモサッチもいかなくなった花奈ママ
祖父母達には働くように言われるが、決心がつかない。

長年働いて生計を立ててきた身には、何とも歯痒い
「しっかりせい!」と言いたくなるが・・

ハッキリした性格のママ一人と突っ込んだ話しが出来る事になり
優雅な生活の中にも葛藤がある事を知る・・

読みながら何度も林真理子の著作と勘違いしてしまった。
「毒」のある作品の多い(?)桐野夏生作とは思いがたい(失礼!)

解説を読みママ達の愛読書「VERY」の連載小説と知り
納得!
まさにハピネスの世界の人達向けの小説だった。

しかし、解説の「殺人や家出など無いが、だから見た目以上に怖~~い小説なのだ」
には納得しかねる。
心の闇や、家族や友人達の葛藤はどこにでもある
虚勢を張りたくなるのは誰しも同じ、
虚勢や葛藤を露な行動に起こしてしまう事がほんとは怖い・・はず

だけど、公園で楽しげに遊んでいる親子達を見ている目が少し変わった。
ただ楽しいだけではないんだな~~
あなた達の葛藤は世界共通(おおげさ)なのよ・・
言いたくなるが「なんなのお~~」返される事必須

それでもただでは済まさない桐野夏生
一転二転・・
物語は収まる所に収まりきれない「ハピネス」でした。
コメント
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