「 嫌悪が、憎悪に」・高齢者と若者の利害関係が、安倍政権の延命に!

2016-04-11 16:41:36 | 日記

「 嫌悪が、憎悪に」・高齢者と若者の利害関係が、安倍政権の延命に!

 

    2025年問題、この言葉を私も口にするが、周りからもよく言われる。いわゆる「団塊の世代」がこの時期に75歳「後期高齢者群」に突入することを指す。それは単なる年齢の移行を表すするものではない。また医療費や介護費などの増大を伴うだけではない。これらの世代と子や孫たちの関係に、何らかの「負の増大」を課すことを意味すると受け止めたい。

   よく、言われる言葉に「無病息災」というものがある。しかし今は「少病息災」。つまり中高年になれば1つや2つ不調な箇所があって当たり前。病気を治すというより治療しながら、病気とうまく付き合っていく気持ちで人生を送ろうということが必要だということである。だが、これとてうまくはいかない場合が多い。現役時代の検診で「要指導」のマークがついてきたことがあった。その時は、しばらくの間「アルコールの自粛」などをしたものであったが、いつの間にか前に戻り「かみさん」から嫌みの一つ、二つ言われるのが常であった。しかし、70代に入ると外来通院が多くなる。

 こんな川柳がある。「いい湯だな、みんなそれぞれ、薬出す」。歯・血圧・腰痛・糖尿・そして内臓ポリープという具合である。それでも病気とうまく付きあう「ながら生活」は続くが医療費は確実に増えていく。そこに、社会保障費が大変なことになるという暗い予測が突きつけられる。そして若い世代からの反発が生まれる。「年寄りには金がかかる。その金を若い世代にまわせ」と。それに対し戦後世代は「異議あり」と唱える。「私たちは、戦中・戦後の混乱の中で高度成長を支え、常に時代の主役を担ってきた。その私たちが『問題児なのか』・『お荷物扱いなのか』」との反発である。この対立が深まり、そして孤立を深める。それとも新たな存在感を出せるのか。それが2025年問題であるととらえたい。

 「いつの時代も若者からは高齢者は疎んじられる」。しかし、作家の五木寛之さんは「嫌老」はそんな風潮とは違うと近刊の「嫌老社会を超えて」(中央公論新社)で述べている。つまり世界にも前例のない超高齢社会、年々増える社会保障費が若い世代の「重荷」になっていく。それなのにもう右肩上がりの経済成長は望めそうもない。とするなら若い世代の「嫌老意識」に、異議ありと述べることのできないところまでいくであろう。つまり「嫌悪」が「憎悪」にまで進んでしまうのではないかというのが五木さんの心配である。

 若者世代の雇用環境は厳しい。不安定な非正規雇用からやっと就職できたと思ったらブラック企業だったりする。独身者の9割が結婚を望みながらもできないでいる。その大きな要因は経済力であり、所得格差である。そして地域格差も大きい。東京と沖縄の差は2倍以上である。世代間の格差もさることながら「世代内格差」もますます広がる。

 安倍首相は強弁する。「アベノミクスの滴りを全国津々浦々に広がる」と。しかし、そのような言葉も、もはや日本社会を足元からむしばむ問題に対しては場当たり的でしかない。いや「むしろ格差対策をやると、経済活性化を阻害される」との意識が安倍政権のあると見るのが正しいだろう。「保育所落ちた・日本死ね!」は、あらゆる場面で「日本死ね!」が叫ばれて不思議ではない時代に直面していると言わなければならない。いや待てよ。「安倍思想」はあらゆる場面で表面化していく国民の利害格差を、国民的分断として利用しているのではないか」。「憲法改正」をはじめとした強権政治の遂行の「テコ」として使おうと考えているのではなかろうかと。

 「歴史は繰り返す」よくよく見極める必要がある。そこに2025年問題もあると受け止めたい。

 

 

 


 今後は「黒塗り・国民無視」の政治になるだろう。

2016-04-09 12:51:31 | 日記

 今後は「黒塗り・国民無視」の政治になるだろう。

     夏の参議院選の大きな争点にしなければならない

 

   4月8日のTPP承認案に関する衆議院の特別委員会での審議である。前日の審議でもそうだが、政府から出された黒塗りの資料をめぐる安倍首相、そして石原担当大臣の回答に強い不満を持った。

 さて「黒塗り」である。それは交渉過程の開示を求める民進党に対し、日米閣僚協議の資料を「表題と日付を除き全て黒塗り」をして開示した。民進党は高鳥修一内閣府副大臣に説明を求めたが、高鳥氏は私用を理由に出席を拒否した。これに対し民進党が6日「国会軽視だ」と猛抗議し、TPP特別委員会を開くための理事会が中断する事態に発展した。与野党筆頭理事による協議などを経て、高鳥氏が民進党に謝罪することで理事会が再開されたという曰く付きの資料である。

 そして審議に入ったのであるが、政府は一貫して「秘密を原則とする外交交渉である。手の内を見せるようなことはできない」として詳細説明を拒否する姿勢を終始した。さらに大臣も議員、そして官僚職員は守秘義務を負うとの答弁に噛みついたのが民進党の緒方林太郎議員であった。

 これに先立つことフジテレビは「西川委員長が近々『TPPの真実』と題する著書の出版を予定している」と報じ、通販会社アマゾンもその予約注文の受け付けを開始していた。しかし、当のアマゾンは、国会の紛糾を受けてか直ちにそのページを閉じている。誰が圧力をかけたのか、その疑問が生じておかしくないだろう。そして尾ひれがつく「衆議院のTPP特別委員会の西川委員長が来月に予定していたTPP交渉に関わる本の出版を取りやめた」いう配信記事がネットに載る。(4月8日 20:17)

 問題はこれらに対する政府の態度である。緒方議員は追及する。守秘義務が貫徹されるとするなら、西川委員長の原稿は「TPP交渉の秘密の暴露」にあたるのではないかと追及した。当然である。これらの確認をせまる緒方議員の質問に対し、安倍首相は「本を出版したということを前提にしたことですね、一般論といえども答弁を控えさせていただきたいと思います」とはねつけている。また石原担当大臣においては、質問席から示される『ゲラ刷り』を見て「それがどのようなものであるか、内容もわからない。よって答えることができない」との回答を続ける。さらに「内閣官房TPP政府対策本部」が一枚の文書を提出している。そこには「西川委員長の出版は承知している。その執筆に協力した職員はいないことを確認している」いうものである。それに対しても石原大臣は「その紙が何であるかは確認できないから回答できない」と答えている。果ては「どれ見せてください」と回答席から手を出す始末であった。所轄の長が知らないで済むことか。それどころか、直ちにその調査、確認をする事こそ「長の責任」であろう。それをやりもせずに「一枚の紙が」を繰り返すところにもはや政治家の姿ではない。あるのは「安倍首相のイエスマン」のそのものである。またその姿勢は、質問する野党議員を愚ろうするだけではなく国民を愚弄するものである。そこにはかつて「国家総動員法」をめぐる審議の中で、説明にあたっていた陸軍軍部が「黙れ!」と怒鳴った傍若無人さを示す出来事と相通じるものがあると受け止めたのは私だけだろうか。

 そこで考える。「秘密保護法と安保関連法」である。今回の政府の姿勢を見る限り、今後の日米安保体制の維持と自衛隊の具体的施策はすべてベールに閉ざされるものになるだろう。すべてが「真っ黒な回答が国民に示される」ということを明らかにしたものと受け止めた。「手の内を明かせない、それは相手が利するだけ。それは国益に反する」。この文言を常に発っするだろうことを明らかにしたのと言えよう。それを知っただけでも成果である。とするなら夏の参議院選は、政府のこの意図を国民の前に明らかにして、決して譲ることのできない大きな争点としなければならない。そのことを確認し合いたいものである。

 

 

 

 


「特老に入れない・日本死ね!」

2016-04-06 18:36:16 | 日記

「特老に入れない・日本死ね!」

 

   ブログを開設してから3年になる。76歳の手習いよろしく知人に手続きを取って頂き始めた。その際、知人曰く。「多くの訪問者を得たいと思ったら投稿を続けること」と。当初はこれを忠実に実行した。また開設の知らせをメール交信者に報告をしながらやってきた。だが、投稿すること自体が目的となり「材料探しに疲れる」と言ったこともあり最近はサボることが多くなった。

 そして今回のアクセス解析のサービスを受ける中で、「一番読まれたページ」というところに「20代の若者が親の介護者に・その犠牲はあまりにも大きい」(2014・6・19)がさかのぼって取り上げられ、しかも、そのタイトルが解析期間中トップを続けた。この背景をあらためて考えた。

 そこで「特老に入れない・日本死ね!」の言葉を発したくなった。「保育所落ちた・日本死ね!」の発信が、仲間を呼び国会前に集結し「野火」のごとく広まった。そしてそのうねりが政治の流れを変えようとしている。そうであれば「特老に入れない」も同様な意味を持たないだろうか。保育所は待機を覚悟しつつも切符を手にするために並ぶことができる。しかし、要介護1・2については「列に並ぶことさえもできない」。ましてや要支援においては論外となる。もちろん、保育所と介護施設の両者は異なる重さを持つ、天秤にかけられない。そこを承知であえて述べたい。今や介護は、高齢者の問題ではなく若者の問題にもなっていることを知る皆さんが上記のタイトルを選んだと理解したいがどうだろう。

 進学、就職を選択できずに親の介護にあたる子ども、就職はしたが兄弟の中で一番離職しやすい独身の弟がその務めを引き受ける。多分、双方とも周囲は「お前に頼む、看取り後は援助をする、決して見捨てない」と述べた事であろう。

 「退院をするとき、主治医は本人の在宅における主たる介護者を選ぶことを親族に求める」。しかし、その多くは退院日までに決めきれず、「責任逃れをし合う親族の光景」を見るのが悲しいと主治医が述べたことをブログに書いたことがある。先の見えない「介護」にあたっては尚更であろう。残念ではあり、悲しいことであるが避けることのできない事実である。そのことがブログ解析にも表れたと見るがどうだろうか。

 ここにきて医療費・介護費は急増している。2025年には団塊の世代が一斉に「後期高齢者群」に突入する。それらを見据えての抑制策がすでに始まっている。しかもこれからますます加速するだろう。「年寄りに金を掛け過ぎる。子ども、若者にもっと金を回せ」との声も大きくなっていくだろう。しかし、その中でも決して少なくはない若者たちが「親の介護の結果、その後の一生が保障されない」という事実に直面する。果たして「年寄り偏重の政治」と断定できるのだろうか。ここに格差の問題が持ち込まれる。むしろ「格差による分断」がその本質と見るべきではなかろうか。

 若者も、子どもも、女性も、「シングルママ・パパ」も、そして身障者の皆さんにも、同様な社会保障の手当のあることこそが政治であろう。これは容易ではないことは承知をしている。しかし、昨今の国会における「数を頼りに『アベノミクスの雫論』を展開し続ける政府」、その一つの表れでもある「黒塗りの審議拒否」の事実を見るにつけ、国民そっちのけの政府の姿勢にいら立ちを覚えるのは私だけだろうか。「日本死ね!」の発信は至る所にあると言っても不思議ではない。参議院選挙は、ある意味では時の政府に「鉄槌」を与える機会でもある。自・公の議席を減らすための「野党共闘」に「特老に入れない・日本死ね」の発信を持ち込みたい。みんな集まれ・・・・・。


ガラス固化体の貯蔵状態を知りたい・見たい。すべてに疑いを持つ

2016-04-04 16:50:44 | 日記

 ガラス固化体の貯蔵状態を知りたい・見たい。すべてに疑いを持つ

    専門化でなければ述べてはいけない。そのようなことを「素人の私」がというためらいを持つ。そんな必要はない。「市民の感覚」で述べ取り上げていく事が大事だと先輩は述べてくれた。そこで昨日取り上げた「高レベルの放射能廃棄物」の処理として用いられている「ガラス固化体」について知りたくネットを開いた。次に貼り付けたのが林経産大臣がのべていた電気事業者による解説である。これを見てさらに唖然とした。

  「ガラス固化体は、高レベル放射性廃棄物とガラスを混ぜて一体化して固めたものです。ガラス固化体をつくるには、再処理の工程で使用済燃料から分離される高レベルの放射能をもつ廃液を、まず蒸発濃縮して容量を減らしたあと、ガラス溶融炉の中で溶かしたガラスと混ぜ合わせ、キャニスターと呼ばれるステンレス製容器に注入して、冷やして固めます。ガラス固化体は、最初、強い放射線を発し、製造直後の表面温度は200℃を超えます。冷却のため、専用の貯蔵施設で30〜50年間冷却しながら貯蔵され、その後、搬出して300メートル以深の深い地層中に処分されます。ガラスは水に溶けにくく、化学的に安定しているため、放射性物質を長期間にわたり安定して閉じ込めるのに優れています。また、地下水がしみ込みにくく、地層処分に適しています。現在、海外から返還されたガラス固化体が、青森県六ヶ所村の日本原燃(株)の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに保管されています」(電気事業連合会ホームページより)

   確かに、現時点での化学的処理としては有効であることを多くの専門家も認めている。しかし、それほどの膨大な量があったとは知らなかった。すでに六ヶ所原燃に運び込まれた「ガラス固化体」に形成された個体は2.014本と林大臣は説明をした。そして6.750本の貯蔵能力はある述べ、まだ余裕があると付け加えている。では上記の解説通り、冷却のための専用施設で30〜50年間貯蔵され後に地下300m深さに地層されるというのだが、今ある2000本強の専用施設はどうなっているのか。これまで同原燃基地に関する報道は幾つか耳にしているが「ガラス固化体」の件については今初めて知った。私の不勉強の問題なのだろうか。

 そこで福島からの報告と重ね合わせてみたい。今もって解決はされていない基地内に流れ込む大量の地下水、乱立する汚染水タンクや破損施設内に注ぐ雨水などからあふれ出る汚染水対策がある。海を汚す最大の原因である。そこで二つの工法が提案され、そのことは報道を通して県民に知らされてきた。その一つが多核種除去設備(ALPS)である。東電はこれこそ究極の汚染水対策として公表をしてきたが度重なるトラブルを発生している。この工法が導入されたのは2013年である。以来、今もって「試運転」の段階から抜けきれないでいる。さらに「東京電力福島第1原発の汚染水抑制の切り札?凍土遮水壁実験に320億円との見出し付きの報道によって公表された「凍土遮水壁工法」がある。鹿島建設が採用してきた土木技術との説明であった。この工法も紆余曲折して今日に至っている。ようやく原子力規制委員会の承認がおり本格稼動と報じられたのはつい最近である。しかし、これとて完全に凍土化するかは未知数とも報じられている。

 このように県民はすべて「蚊帳の外」である。事故やトラブルがあってはじめて知るのが実態である。それとて頭を一寸見せるだけで身体全体は見せない。いつの間にか報じられることなく消え、そして時間は推移していく。

 六ヶ所村をはじめ、青森県の住民も同じではなかろうか。

 そこで脳裏に去来するのが、米スリースマイル原発の廃炉修復の結果、持ち出された「高レベルの廃棄物」が眠る、広大な「死の砂漠」のネヴァダ州ユッカにある強大なコンクリートの要塞の光景である。日本のどこを探してもそのような場所は無い。それでも米国の原子力委員会は「仮の場所」であると述べている。


安倍政権の原発政策のお粗末さを露呈した国会審議

2016-04-03 09:36:57 | 日記

  安倍政権の原発政策のお粗末さを露呈した国会審議

   さかのぼるが3月15日の参議院予算委員会における質疑応答がある。これを取り上げるには時間がかかった。以前は音声を聞きながらメモをとり、それをまとめることができたが今はそれが不可能となり、テープレコーダーを購入するのに時間がかかったからである。

   さて、前置きはこのくらいにして本題に入る。上記委員会審議の質問者は大塚耕平議員(当時・民主)。回答者は原発政策に責任を持つ林幹雄経産相である。まず、原発における使用済み燃料の管理についての質問から始まった。

 林大臣は「使用済み燃料の処理は緊急の課題であり、8.3億円を計上しその研究開発にあたっている。そして、使用済み燃料を再処理するにあたって発生する高レベル廃液を『ガラス固化体』としているがその個体を2割から3割に削減することを目標にする」と答えた。両者の討論はそこから始まった。

 A・では、そのガラス固化体は現在どのくらいあるのか。

 B・現在2014本を六ヶ所の日本原燃で貯蔵している。原燃の貯蔵能力は6750本である。

 A・使用済み燃料の貯蔵の管理状態とその量は。今後平均して何年もつのか。

 B・18.000トンであり、15.000トンが個々の発電所で貯蔵。3.000トンが六ケ所原燃で貯蔵されている。個々の原発における量は異なるが平均して今後7.4年は持つであろう。

 A・保管場所が足りなくなったらどうする。

 B・使用済み燃料アクションプランを立て電力事業者からその報告を受けている。今後2020年で4000トン、2030年で6000トンまでの貯蔵の確保をめざす。

 A・管理場所を増設するということか

 B・中間貯蔵施設も含めて増設を視野に入れる。

 A・どこに設けるのか

 B・個々の電力会社がそれを検討してくれると思っている。

 A・電力(原発)政策の責任者は誰か、その自覚があるのか。

 B・責任者は私である。自覚をしている。

 A・福島原発に何回いかれたか。

 B・残念ながら1回である。

 A・何故ですか。

 B・なかなか時間が取れなくて。

 A・委員長、所管大臣の答弁は不満である。この間の林大臣の政務日程の公表を求める。

 B・理事会に諮ります。

 A・ちなみに丸川大臣は福島原発に行かれましたか。

 B・一回です。

 再生の音声を聞くのが嫌になってしまった。東電の事故責任は重大であることは述べるまでもないが、国策としての原発政策に責任を持つからこそ、国は実質的な国営管理のもと膨大な資金と時間を費やしてきた。そして今や「核とテロ問題」が国を超えて国際的課題となっている。そして原発の稼働から生まれるプルトニュームの管理が最重大な課題として取り上げられている。にもかかわらず、安倍政権は原発再稼動を抑えるどころか、その拡大を政策としている。その中での政府の原発責任者である林大臣の回答をどう見れば良いのだろうか。しかも、これだけの回答に対しと再三にわたる審議の中断と委員長からの回答の督促。その周囲で動き回る事務方官僚の姿、それでもお粗末なこの回答。もはや安倍政権は原発を管理する能力を失った。もはや安倍政権は「国民の生命、生活を守るため」と称する言葉を述べる資格はない。あの死に体の「もんじゅ」のように。そしてこのまだまだ質疑は続けられた。