業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

自費と慈悲 その2

2006年12月15日 | 業務日誌
さて、クリントンの介護保険を使い、妻ヒラリーへの家事支援を通じて老老介護地獄から夫婦を救おうというこの事例、最強ヘルパーを派遣したにも関わらず意外と滑り出し好調でした。
ヒラリーの希望通り、トシをくった色気のないマリリンさん、よそのお宅やケアマネからは「出しゃばり」「見栄っぱり」「ごうつくばり」とサッパリ不人気ですが、ヒラリーとはうまくいっている様子。
うーん、こういうことがあるからヘルパーって面白いんですよねえ。
気を抜かず、経過を見守りながらも、とにかくこの夫婦にとうとうヘルパーを入れることが出来たのだ、やれやれ、と胸をなでおろしたオリーブと私でした。

しかし、やはり怖れていたことが起きてしまいました。
まあ、起きるべくして起こったと言うべきか..............................。



オリーブの相談というのはこうです。

昨日の朝、いつものように、クリントン家の門をたたいたマリリンさん。
しかし、呼べど叫べど応答がない。
寝たきりのクリントンを置いたまま、ふらっと出かけるようなヒラリーではないため、マリリンさんはヘルステに電話をかけ、利用お休みの連絡が入っていないかをチェック。
でも、そんな連絡は入っていません。
で、ヘルステの目くそがオリーブに連絡しましたが、オリーブもヒラリーの所在はわかりませんでした。
オリーブが緊急時連絡先になっている長男の携帯に電話をかけたそのとき、
「オリーブさん、いたいた、ヒラリー自宅で寝てたわ!」
とマリリンさんから連絡が。
どうもヒラリーは、体調が悪くて奥の部屋で寝ていたらしい。
30分ほど遅れてサービス開始。

すると、ほどなくしてマリリンさんから、またオリーブに電話がかかりました。

「オリーブさん、ヒラリーさんが腰が痛くて動けないと言うの。すごく辛そうよ。病院に連れて行ったほうがいいんじゃないかと思うんだけど」
たったひとりで寝たきりクリントンの介護をしているヒラリーは、よくこうして腰痛のひどいやつになり、まったく動けなくなることがあると私も聞いていました。
うーん、それは困った、とオリーブが思っていると、電話の向こうでマリリンさんが
「なんなら私が病院に付き添ってもいいよ、と今ヒラリーさんに言ったら、『頼むからそうしてくれ』と言われたんだけど」
と、ケアマネに指示を仰ぐまえから利用者の依頼を受けてしまった様子なので、ダメとも言えず困ったオリーブは、長男に連絡してみました。
すると長男からも
「自分は仕事中なので、よければそのヘルパーさんにお願いしたい」
と。
家族もそう言うし、このままほっとけないし.........
そこでマリリンさんは、ヒラリーを連れて最寄の整形まで受診の介助をすることになったのですが..............................

オリーブ、そこでハタと気付く。

そうです。
ヒラリーの家事を支援しているとはいえ、このサービスの対象者はあくまでもクリントンただひとり。
たとえ本人の希望でも、たとえ家族の依頼でも、サービス契約もしていない同居家族へのサービス提供、一体誰に請求するのでしょうか。
…マリリンさんのお給料はどこから出るのでしょうか。


「こういうケースって、どう処理したらいいのでしょうか…」

オリーブからの相談を聞き終えた私は、ただただボーゼン
…どう処理と言われてもあなた、これは介護保険外のサービスでしょう。
だからあれほど、この事例は担当するヘルパーさんの意識と注意が肝心ですよと、混同しないようにきっちり説明しとかなきゃダメですよと言ったのに。
やってしまったことは仕方ないですけど、と前置きしつつ私が
「とにかく、マリリンさんはこの派遣が介護保険外だということを理解していたんでしょうか?」
と聞くと、オリーブは小さな声でわかりません、と。
「じゃオリーブさんは?マリリンさんから『ヒラリーを病院へ』と言われたとき、すぐそのことに気付きましたか?」
と聞くと、オリーブは、話を聞いているうちに気付いたと言うのです。
「だったら、この受診は結果的にはケアマネからのGO指示のもとで行ったことになりますよね?」
と聞くと、オリーブは
「いいえ、私がダメだと言おうにも、もうマリリンさんに連れて行ってもらうことに決まっていたというのが実際のとこに近いんです。…でも、私がやっぱり悪いんですよね、ハリケンさん、どうしたらいいでしょうか。」
マリリンもオリーブも、ヒラリーや長男に、自費サービスの説明はしていない。
というより、ヒラリーも長男もそれがどうして介護保険のソトとかナカとかの話になるのかさえ理解出来ないでしょう。
しかし、夫クリントンのサービスを担当していながら妻ヒラリーへのサービスと混同し、その場で『私がヒラリーを病院へ連れて行きます』と申し出て、ヒラリーをその気にさせてしまったマリリンさんにも問題はあります。
善意の申し出だと思われても仕方ない、自費のことを説明してないんですから。
途中で『これはやっちゃまずいサービスだ』と気付きながらも、既に受診したい気マンマンになっていたヒラリーや、頼みたい気マンマンになっていた長男にその場ですぐ「あ、これってやっぱりダメでした」と言えなかったオリーブもダメだけど、マリリンさんにもそれなりに責任は取ってもらいましょ。
このマリリンは、以前から
「利用者が歩くとき、手を繋いだから身体介護」
「利用者がトイレに入ったとき、心配になってドア外で待っていたから見守り身体」
といいがかりをつけ、少しでも高いお給料をもぎ取ろうとすることで有名なヘルパーです。
いいかげんにこのマリリンにはウンザリしてたので、ここはひとつギャフンと言わしてやらにゃいかんわ。
この機会にきっちりお灸をすえて、2度とこんなことでケアマネを悩ますことがないようにせな。

とにかくこの事例では、介護報酬はビタ一文もらえません。
クリントンのサービスにはなっていないので、クリントンのサービス枠で算定するなんて絶対ダメです。
でも、マリリンは必ず身体介護を請求してくることでしょう。
ケアマネが説明しなかったからとわめいて、自分はお給料をもらう権利があると言い切るに違いないんです。
しかし、そうはハリケン問屋がおろさない。
無知は罪だということを、オリーブ同様マリリンさんにも思い知らしてやる。

「いいですか、オリーブさん、先手必勝ですよ」

マリリンがヘルステに帰ってきたら、
「お疲れ様でした、本当にすみませんでしたねマリリンさん、まったく関係のないヒラリーさんの受診まで、ボランティアでやってもらっちゃって」
と言うこと。
マリリンが逆上したら、
「だってマリリンさん、ヒラリーがひがしヘルステの利用者じゃないってことはマリリンさんだって知ってるじゃないですか。なのにすすんで『私が病院に連れていってあげます』と申し出て下さったのはマリリンさんですもの、当然そのお給料がどこからも出ないことはご存知でしょ?」
と言い切ること。
それでマリリンさんが納得しなければ(納得するはずないけど)そっからあとは目くそと話し合いましょう。

私がオリーブに授けた策は、決してほめられたものではありません。
弱いものいじめ(ひがしのヘルパーが弱いと言えれば、ですけど)に近いモンがあります。
実は私も以前の職場で、夫婦ものの利用者宅にヘルパーとして派遣されたときに、似たような失敗をやらかしたことはあります。
その都度利用者やM主任にすごい迷惑をかけました。
でも、そのときのM主任は決して責任逃れをしませんでした。
常勤・非常勤・登録を問わず、厳しく責任の所在を明らかにして、私たちのかわりに利用者とケアマネと施設長に謝罪して下さり、利用者の限度額を汚すことなく、迷わずヘルパーのとりぶんをカットしました。そうして私たちにヘルパーの職業倫理を学ばせてくれたし、自分も一緒にドロを被ってきてくれたのです。
オリーブも、自分がこのようなことも起こりうることを想定していなかった非を認めて、自分の責任から逃げずに利用者や家族や青田主任に謝り、そうして失敗から学ぶのですから、マリリンさんやひがしヘルステにも同様に反省してもらいたい。
そう思ったのです。



....................鼻くそ不在とはいえ、所詮ひがしヘルステはクソの集まりでした。

ええ、ええ、大騒動になりましたわ。

つづく



自費と慈悲 その1

2006年12月14日 | 担当者会議
長文です。
今日は前置きだけになりそうです。


独居の方は年末ギリギリに訪問します。
しかし、同居家族のいる方にとっては、
「このクソ忙しい年の瀬に、ケアマネなんかに構ってられない」
のが実情かなと思い、そんなとこには早め早めに定期訪問。
そんな忙しい師走の今日午後、新人オリーブが私のところにやってきました。

「ハリケンさん、ちょっと相談したいことがあるのですが.............」

今年9月末に入職し、ひがし居介を減算から救ったオリーブ。
彼女は私よりも10歳年上の新人ケアマネですが、私と同期(5期)。
聖女のように清らかで、ひがし居介で1番熱心です。
現在オリーブの担当利用者がまだ20件程度と少ないせいもありますが、その訪問っぷりといったらまさに夜討ち朝駆け
新規利用者が通所を開始するからと早朝から送迎の様子を見学し、容態の急変の恐れのある利用者宅に自ら夜間巡回するという、だるだるのサラリーマンケアマネを目指すハリケンにとっては、そのダラダラ信念を揺るがす脅威的存在なんです。

そんなオリーブからの相談は、私が利用者数制限のために担当を交替したある老夫婦のことでした。
夫・クリントン(仮名)78歳 要介護4 寝たきり。
私がこれまた前任のデンタル糸居から引き継いだときは、福祉用具のみのレンタル利用者でした。
デンタル糸居の時代に、一度クリントンに訪問看護を入れて、入浴介助を行っていたらしいのですが、妻の激しい嫉妬のためにナースが追い出されてしまったのでした。
妻・ヒラリー(仮名)77歳 要支援1 サービス利用なし。
ヒラリーはクリントンを愛しています。
その愛ゆえに、以前は訪問看護が退出したあとクリントンをつねったりなじったりし、ときにはナースの清拭中、2階のクリントンの頭上でドムドム足を踏み鳴らしたり喚いたりし、とうとうナースに「とてもサービスに入れる状態ではない」と言わしめたツワモノ。
私がこのクリントン夫妻に関わったほんの2ヶ月、なんとかしてヒラリーに認定を受けさせ、ヒラリーのヘルパーを導入しようと考えていました。
そしてなんとかこの夫婦を、老老介護の地獄から救おうとしたのですが、ヒラリーは「そうやってまた、キレイな看護婦さんがウチの亭主に色目を使ったらどうするんだ」と承知してくれませんでした。
たまたまヒラリーが腰を傷めてグロッキーなころ、オリーブに担当を渡し、
「トシのいった、色気のないヘルパーさんなら家に入れてやってもいい」
と弱気になったところで認定を受けてもらったのですが、調査の結果予防給付になっちまい、
「包括とかいうワケのわからんケアマネがもうひとり増えるぐらいなら(そのケアマネがまたウチの亭主に色目を使うに決まっているし)ヘルパーなんぞいらん!」
と拒否されてしまったけど、ひどい腰痛のうえ、毎日毎日ヤマのように出る洗濯物にヘキエキしていたヒラリーを説得したおし、オリーブはとうとう「絶対に年寄りのヘルパーしか派遣しない」という条件で、クリントンにヘルパーを出すことに成功したのです。

夫のサービスとして入りながら、夫には一切手を触れることはせず、ヒラリーの家事の手伝い(クリントンの衣類や寝具の洗濯や調理の手伝いと日用品の買物代行)を通じて介護負担の軽減をはかり、ヒラリーが余裕をもってクリントンに接することができるように意識してサービスを実施するというちょっと複雑な事例です。ヒラリーの手伝いをしながら、ヒラリーを通じてクリントンと会話し、クリントン主体の支援をするというのはプロのヘルパーさんでなければ難しいと思うのですが、併設のしがらみからひがしヘルステに派遣を依頼したオリーブに対し、目くそ耳くそが担当として出してきたカードはひがし最強ヘルパーマリリンさんでした。…おそらく「トシのいった」「色気のない」ヘルパー、という部分でリトマスし、反応したというだけの理由でしょう。それでなくとも人材の乏しいひがしヘルステですが、よりによってマリリンさんとは。
…何ヶ月もかかって根回ししてきた結果がコレかよ。
ガッカリだよ!!


…とにかく、ヒラリーは包括とは契約せず、マリリンさんはクリントンのヘルパーとして、この夫婦の居宅でのサービスを開始しました。

つづく


主任さんいらっしゃい

2006年12月13日 | 業務日誌
ひがしケアプランセンターのケアマネは4.5人。
在職年数の長い順に、
病棟ナース、透析ルーム勤務を経た、訪問看護管理者兼務ナース河合。
特養勤務10年のアイリン女史。
もと老健相談員の社会福祉士カニちゃん。
デイとヘルパー経験8年超の私、ハリケン。
特養とデイ10年のオリーブ。
粒ぞろいです。いいカンジです。
そんな平和なひがし居介に

来年度から青田主任が、専従管理者として所属することになりました。

青田主任 33歳。
新卒でひがし会に入職し、最初の3年間は看護補助として本院病棟に勤務。
その後医事課に所属、介護保険施行後は訪問介護管理者も兼務し、日々レセや勤務表作成、その他雑務に従事してきました。
2年前に居宅介護支援事業所の管理者を兼務。
それを機に、在職中に通信大学で社会福祉士資格を取得。
そして今年、不正な手段によりケアマネに合格。

居介の管理者となってからの主任の仕事は、国保連へのおつかいとケアマネ名簿などの管理業務。
旨の届けなどに管理者印を押したり、人事考課の評価をしたりといったところで、利用者のことなんかおそらく名前もロクに知らないはずです。
そんなヤツが...................
クレーム処理をさせれば怒鳴られて涙目で帰ってくるようなヤツが...............
主任会議に出ればよその部署に虐められてばかりのヤツが.................
この度正式に、居宅管理者としてわがひがしのケアマネの一員に。

しかも私のトイメン(正面)の席に.......................。

青田主任は、先日私から
試験に受かっただけでそこ(ケアマネの席)に座れると思っているような管理者は不要
と言われ、一念発起したのか。
それとも、医事課の主任よりは居介の管理者でいるほうがカッコいいと思ったのか(どうせ手当ては管理者としての5万円より余計はもらえないからか)。
とにかく、やっかいなことになっちゃいました。
青田主任はひとことで言うと、猫背で糸目でホネの細いスネオキャラ。
ひがし会での評判は
「気胸っぽい。」「胃腸も弱いっぽい。」
「すぐ車酔いしそうっぽい。」「武豊のNG。」
など。

肩書きだけは主任、業務はまるっきりカラッキシのこんなキャラに、ワイズマンの使い方や、介護タクシーはどこが対応早いか、こじんまりして評判のいいデイサービスはどこか、などなどをイチから教えなくてはならないなんてブルーもいいトコです。
というより、青田主任、もつかな...................。

そして、アイリン女史や私もまたもつかどうか.................。

なんとも不安な年の瀬です。

職場でケンカに勝つ方法 【第3試合】

2006年12月08日 | 業務日誌
長文ブログ。どーにも怒りが治まらないのでイッキに。

12月8日(金)
第9回(平成18年度)介護支援専門員実務研修受講試験合格者発表の日

その朝、ひがしケアプランセンターでは、毎週恒例、居介ケアマネミーティングが行われました。

青田主任の合否はまだ未明。
合格通知はこの日のうちに、受験者の自宅に郵送されることとなっており、当の本人もケアマネ一同も心臓バクバクで結果を待っていました。
おそらく昼頃までには、主任のヨメから携帯に連絡があるだろう。
それ(結果が出る)までは青田主任、きっと生きたココチがしないはずです。
経歴詐称、内部告発(?)の審判が下されるのですから............................。

私はといえば、青田主任の合否も気になりながら、脳の半分は今朝出たばかりの冬ボの明細に愕然としていました。
…予定では3ヶ月ぶん支給のハズだったのですが、私は今年9月に正職登用となった身なので2ヶ月ぶんしかなかったんです。
そうだった、どんなに態度がデカくても、どんなに職場になじんでいても、私はまだ新人ケアマネだったんだわ。
すっかりアテが外れてしまった私は超不機嫌
欲しかった○ィトンのバッグが遠のいていく。
明日は○メ兵で買物三昧のハズだったのに。

そんなときに、宿敵青田とのミーティングとくればイヤでもテンションは下がりますがなホホホ。ええ私を蔑んで下さい。
虫の居所が悪かった、ただそれだけなんです。




「最近ケアマネの皆さんからの報告がなく、私としては大変遺憾です。」
恒例の簡単な事務連絡のあと、青田のアホから発せられたそんなひとこと。

ここ1ヶ月ほど私たちは、自分たちでもそれと気付かず青田主任をないがしろ。
カニちゃんもナース河合もアイリンさんも、青田主任を飛び越えて事務長に面倒事例を相談していました。
私と新人オリーブは、問題があったときでも誰にも相談せず、孤軍奮闘していたし、でもそれは実際誰もアテに出来ない事例であったり、法人全体を巻き込みかねない事例であったりしたからなのですが、青田主任は何もかも面白くなかったようです。
青田主任の言いたいこともわかりますが、つい先日、アイリン女史と森の神とのバトルではまったく介入できずに傍観者に徹していた青田主任に、報告連絡相談しろなどと言われたくはない。
しかし青田主任は、青ナリのくせして典型的なオレ様タイプ。
実績もないくせに権限を、資質もないくせに肩書きを振りかざすヤツ。
プチッ
最初に側頭部の血管がキレたのは、炎のケアマネ・アイリン女史でした。

アイリン女史:ジャブ
「でも主任、主任に報告して何か解決したタメシがありましたか?」

試合開始です。
 Fight!!

青田主任:ガード
「…そういう問題ではなくて、私は管理者として現在居介に起きている問題を把握しておく責任があると言ってるんです。解決しないから報告もしないというのは、職場内のルール違反だと思いませんか?」

カニちゃん参戦。

カニちゃん:右ストレート
「把握したいだけなら事後報告で充分でしょう。そりゃ序列を無視した私たちもいけなかったけれど、私たちはそんなにヒマじゃないんです。主任に報告してもいつもそこで問題がストップしてしまうし、その上には事例が上がらないとなれば、ハナから事務長に相談して早期解決を目指してしまうのは仕方ないと思います。」

カニちゃんの長いリーチから繰り出されたストレートに、青田主任早くもロープへ。
しかしすかさずアイリン女史が猛烈なパンチを浴びせました。

アイリン女史:ボディブロー
「主任がおっしゃる管理者の仕事とは、ただ報告を聞いて『わかりました』と言うだけでしょう。問題が起きたときにケアマネを守ってくれるわけでもない、他所の部署には誤解されて言われっぱなし、それで報告だけはくれなんて、ちょっとおかしくないですか?」

青田主任、苦しそうです。
しかしなんとか体勢を立て直し、再びガードを固めて突進してきました。

青田主任:
「…た、たしかに私も医事課の仕事が忙しくて、問題解決にチカラを貸せない部分も多かったけれど、これからはこのケアマネの席に座って皆さんの声を聞くようにしますから」

ケアマネ一同、息を呑む。

このアホは、この後に及んでまだ、ケアマネに合格しさえすれば管理者としての条件を果たせると思っているんだ。管理者に必要なのは、来年度から必置となったケアマネ資格保持者という肩書きだけだと思っているんだ。
ケアマネに合格すればケアマネになれたと思ってるのか。
事例も持たず、対人援助の1度もせず、それでケアマネを統率できるとでも思ってるんだ。
しかも主任はまだ合否も判明しておらず、まして経歴詐称の一件ではさんざん私たちケアマネに心配をかけた身ではないか。
実務経験デッチ上げの事実が周知となった事後ですら、青田主任を管理者としてあがめ奉(たてまつ)り、きっちり報告連絡相談をせよ、とは。
…申し訳ないけどこのハリケン、キッチリしてもいない輩にキッチリしろなどと言われて黙って聞いているようなお人好しではないのだよ。

ハリケン:ピボットブロー
「すみませんが主任、自分で運転もせずに、私たちケアマネがどの道を走って迷って事故ってるのか理解できますか。」

青田主任:
「…」

ハリケン:オープンブロー
「管理者になってもケアマネにはならない、と主任は以前言われました。そんな管理者が私たちの事例を聞いてくれたところで、回り道や近道を教えて下さるとは思えませんし、私らにとっちゃ時間の無駄なんです。主任がなりたいのはケアマネではなく管理者でしょう?そんな管理者に頼れと言われてもそりゃムリってものでしょう。でもそれじゃ体面が保てないから報告だけはしてくれと、いま主任がおっしゃっているのはそういう意味のことなんですよ、そのことに気付いてますか?」

青田主任:
「…」

ハリケン:ローブロー
「私たちケアマネは主任がいなくてもケアマネ同士で助け合って業務をこなしています。欠員が出ればカバーしあい、休みを取るものがいればフォローをします。普通これは管理者の仕事です。理解しても庇っても助けてももらえない、実体のない主任が私たちの管理者なのに、突然『管理者だから仲間に入れて』なんて言われてもそりゃムリってもんですよ。主任がお忙しいのも、立場上大変なのもわかりますが、私たちはこの上主任のフォローまでは出来ません。」

青田主任:すでにノーガード
「…」

ハリケン:トドメのチョップブロー
「私たちは自分の身を自分で守らざるを得ないのが充分わかったし、今さら守ってもらおうとも思ってません。いつまでもケアマネの席がひとつ空いている現実には慣れました。試験に受かっただけでそこに座れると思っているような管理者は必要ないってことです。」

カーン!

試合終了のゴングです。
青田主任、スタンディング・ダウン!

青田主任は見た目立ってはいるが、一方的に攻撃され防御もできないダウン寸前の状態となり、適当に話を切り上げてすごすごと退散しました。


あとで聞いた話では、私たちがミーティングしているときに居合わせたブリトニーが、あまりの息苦しさに席を立ち、事務所の外にいた医事仲間に
「…ハ、ハリケンさんが こ、怖いよう」
と訴えたとか。
ケアマネさんたちからも(笑いながら)、
「私が青田主任だったら絶対泣いてた
「ハリケンさんよく言った!よく言ったけどひどかった!」
お褒めお叱りを受けまくり。
そうかな、私あれでもずいぶん遠慮したツモリなんだけどなあ。

結局この日の終業後、私たちは青田主任から合格の報告を受けたのですが(…昼過ぎにヨメからの携帯で突然上機嫌になった主任を見て、みんなすべてを悟り、そしてあきらめていたんですが)その頃にはもう私は
「主任、なんなら胴上げしましょうか?」
痛烈な皮肉を言う気力を取り戻していました。

しょせんこの世は不公平。
そんなのわかっていたじゃない。
悪の芽は摘めても、巨悪の根は絶やせないのだ。
はびこる雑草の私に、一体何が出来るというのだ。

こうとなったら私たちに残された道は
青田主任をハブにして、自分たちだけで助け合っていく他ない。
このまま青田を勝った気にはさせないぞ。
…そう言い合って慰めあった、ひがしケアプランセンターの夕べでした。

つくづく、医療法人のケアマネは不遇だね。

医者に切らせるヘルニアはねェ!

2006年12月06日 | 業務日誌
鼻くその復帰はどうやら来年になりそうですが.................

第9回介護支援専門員実務研修受講試験
発表まであと2日。

青田主任の処遇決定まで、しばしハリケンイエローの無駄ブログをお楽しみ下さい。
ちなみに現在のところ、合否どちらの可能性もまったくの五分五分です。
(あれからもう一度、高齢福祉課から書類受取の連絡があったのですが、その電話を応対した事務長は相手の話をただ聞いて、最後にひとこと『そちらの判断にお任せするしかありません』と言ったそうです>ブリトニー情報。)
青田主任はまるで恩師の葬儀のような風情で淡々と仕事をこなしています。





接近困難・処遇困難・意思疎通困難の困難事例3K王者マイケル宅には、朝夕2回の訪問介護を入れています(私はこれをコン○ック派遣と呼んでいます)。
日曜も祝日も盆も正月も休みなしの大変な派遣なのですが、ひがしヘルステが入ってくれています。

このマイケル、最近よく腹痛を訴えていました。
「助けて下さい!」
と隣家にかけこんでケアマネや民生委員のミキサー氏に連絡が入ったりするもんで、その都度私が通院受診を組んだり、ミキサーがあちこちの病院に連れて行ったりしていたのですが、なんせマイケルはこっぴどい認知症ですから、ヘルパーが駆けつけたとたんに
「え?お腹が痛い?誰が?
となったりでお手上げ。
問診不可ですからドクターもほとほと困ってたのですが、主治医であるひがしのドクターが「何も問題はありません」と言っているのに、ミキサーが勝手にほうぼうの病院に連れまわし、その都度まったく違う所見を報告してくれるもんだから余計ややこしい。
ちなみにこの秋ミキサーが連れまわした病院の数、5軒。
そんなこんなでマイケルの腹痛の原因ははっきりせず、痛いと言われるたびにどこぞの病院へ連れて行き、白衣を見ただけで「ありがとうございました、もう痛くありません」と頭を下げるマイケルを連れてまた帰る、をくりかえしていたヘルパーさんでした。

先週金曜日16時頃、ひがしのヘルパーさんから電話がありました。
マイケルがまた腹痛を訴えているというので、受診させたほうがいいでしょうか、という連絡です。
いつものように隣家やヘルパーさんに
「お腹が痛いんです、助けて下さい!」
と半泣きだそうで、痛みのある部位を確かめようとして聞くたびに痛みが移動するし、どう判断していいのかわからない。
ひがしクリニックはもう受付を閉じているし…
仕方ないので、ひがしクリニックからまた歩いて2分のN診療所へ受診してもらうことにしました。でも、ここも何度か受診しているし、どうせまた異常所見なしで、マイケルも白衣を見たとたんに
「ありがとうございました!命が助かりました!」
とかなんとかいって戻ってくるだろうと思っていたのですが…

ところが17時頃、N診療所の師長さんから
「ヘルニア、それもかんとんヘルニアの疑いがあります」(←リンク先グロ画像です、ご注意下さい)
との連絡を受けたのです。
今日は金曜日だし、今のうちに受診して精検して、切るなら切るで入院させて、とプチパニック。
ヘルパーさんはもう帰らなくてはならないというし、遠方の甥以外身寄りはないし、じゃ私が夜間外来のある大きな病院まで連れていきましょうということになり、N診療所でヘルパーさんと交替することになりました。
N診療所ではドクターが
「なんとか整復しようと頑張ってみたのですがムリでした!」
と真っ赤な顔。見ると確かにマイケルの左側腹部にこぶし大のぷよん、としたふくらみ。そけい部よりもかなり上です(男性のベルト位置あたり)が、なるほどこれがヘルニアかというカンジで膨れています。
とにかく、ドクターの書いて下さった紹介状をもって、タクシーで区民病院の夜間外来へ。

夜間外来に着いたら、内科のドクターがすぐに触診。
何度も言いますがマイケル、まったく問診不可なので(何を聞いても「わかりません」「さあ」)痛みがあるのかないのか、いつから膨らんでいるのかなど何も情報がない。整形のドクターも呼んで、外科のドクターにも診てもらって、とにかくこれがかんとんヘルニアだったら入院して切らなきゃいけないからとCTスキャンをオーダーしてもらい、とりあえず見てもらうことに。
マイケルは切るとか入院とか言われて完全に怯えています。
で、CTをとってもらい、診察室に呼ばれ...........................


診察室の中は数人のドクターがとっても和やかなムードで微笑んでおられました。
あ、イヤな予感が。

ドクターはおかしさをこらえて私とマイケルに
「さて、大丈夫ですよ、
というかこれ整復しても戻らなかったのは当然ですね、


ただの脂肪腫

ですから」

...............................................................

アハ、アハ、アハ、アハハ…

ハリケン、ドクターの満面の笑みにつられてひきつり笑い。
ど、どうもありがとうございました。
いえいえ、ケアマネさんも大変でしたね。

..................すごすご。


…キョトーンとしているマイケルの手を引き、やっと自宅に送り届けると、ドアの前にはミキサーが立っていた…
どうやら今日のヘルパーさんが、余計な気を回してミキサーに連絡したらしい。
ミキサーはすっかり身内気取りで
「お疲れさま!もう帰って下さいケアマネさん!」

…しかも翌日には、この民生委員からひがし理事長婦人にジキジキ
「お宅の病院・施設は組織がまったくなっていない!
とクレームが。
ヘルパーやケアマネから、自分目がけてマイケル受診の報告がなかったことにかなりのご立腹でしたアーッハッハッハッハッハッ!

この民生委員は馬鹿じゃなかろうか。自分にもこの騒動の原因があると、少しでも反省したことはないんだろうか、ホント不思議に思う。
まあいいさ。
ミキサーがそれを使命と信じるのなら、死ぬまでマイケルの面倒を見ればいいんです。
きっと何かの名誉欲にでもとりつかれているんだろう、自分が必死で面倒をみたとか頑張ったとか言われたいんだろう、それがマイケルの自立を妨げているのも知らず、かわいそうな人だ。

今日もマイケルは元気に徘徊。
そしてミキサーからは、そろそろデイサービスでも探して、ヘルパーに送迎をさせて、入浴もさせて…と、綿密なケアプランがFAXで送られてきたのでした。



…ま、いいか。
やらせとこ。


臨時ニュースをお伝えします

2006年12月05日 | 重要事項説明書
upして1時間後に更新しました。

緊急速報!


鼻くそ、復職決定!


ひがしケアプランセンターの職員は、至急緊急配置について下さい!

あり得な~い!絶対シンジラレナ~イ!!



退職届を提出し、有給消化中だった鼻くそが復帰します。
有り得ない、考えられないことが現実になろうとしています。
一体なんなんだこの法人!
ただし、事務長の思惑は、鼻くそによって荒らされまくったヘルステを、決してこのまま責任逃れさせてなるものかというところにあるようです。
このまま退職金なんかもらって辞められてたまるか、ヘルステと一緒に腐ってから出て行け、と。
確かにそれもわかります。
それに、ひがしヘルステ、鼻くそのせいで後任が決まりません。
求人してもダメ(給料バカ安)、他の併設からも敬遠されている(クリニックが怖い)、現任の中には主任格がいない(目くそ耳くそ歯くそ)、と。

ああ、アイリンさんの一件で、鼻くそと森の神は結託して居宅に総攻撃をかけるに違いない。
私は今、嵐の中の逃げ遅れたネズミ…。
負けたくない!負けたくない!
しかし、こんなふうに毎日戦場に向かうような気持ちで出勤するなんてホントに救われないよ。
なんなんだこの法人!
なんなんだこの法人!

ケアマネージャーカプリッチオ(狂想曲)4曲め

2006年12月03日 | 重要事項説明書
最近また閲覧数がupしており、内容が内容だけにちょっとビビっていますw。
ま、一応念のため申し上げますが、当ブログに登場する個人・団体名はすべて架空のものです。


12月2日は土曜出勤でした。
ホントは休みたかったのですが、ここ数ヶ月にわたり福祉用具のレンタルを説得し続け、やっと納得してくれたリンダさんのお宅(ゴミ屋敷)への介護ベッド搬入があったり、月に1本の高額な注射のために、紹介した老健からことごとく断られ続け、結局在宅復帰を決意したため、『カネにならない相談者』から突如『大切なご利用者様』に昇格を果たした(だって初回加算Ⅱだもん!)ショーヘイ氏の退院の日だったりで、泣く泣く仕事に出てきたハリケンです。

青田主任はお休み。

高齢福祉課からひがしクリニックに電話があったのが11月30日。
そして本院ひがし大病院に事実確認の電話がかかったのが12月1日。
実は青田主任の職務経歴書の提出期限も昨日、12月1日だったそうなのですが(そのことは青田主任と事務長以外まだ誰も知りませんでした).................


この日(つまり12月1日)ひがしで、ちょっと不思議なこと(怪現象?)が。


1日の午後、関係各事業所に“年末年始休業のお知らせ”FAXを送信したアイリン女史。
しかし月はじめの今日のこと、おそらくどこの事業所も実績送りや受取でビジー状態だったのでしょう、15分くらいたって医事のブリトニーがふとトレーを見ると、アイリン女史が送ったFAXが数枚戻ってきていたそうです。
やれやれ、と思い、それらをトレーから取り出してアイリン女史に渡すブリトニーでしたが、よく見るとその書類の中に

県高齢福祉課介護支援室御中(仮称)


と書かれた2葉の書類が。
げっ、コレって青田主任の例のアレだわ」
ちょっとドキッ。
アイリン女史と顔を見合わせたブリトニーはすぐに青田主任に返しに行きました。
..........すると、返された書類をチラ見した青田主任の目が

瞬く間に涙目に。

青田主任「こ、これドコにありました!?」(うろたえ)

驚いたブリトニー、
「ト、トレイに戻ってきてましたけど」

青田主任はすがるような目つきで事務長を見ました。
ふたりの会話を聞いていた事務長はすべてを察し、すぐさま電話をかけ始めました。
ピポピパポポピ(電話の先は県高齢福祉課介護支援室)。

事務長:
「私ひがしクリニックの○○というものですが..........(中略)..........申し訳ございません、午前中にお送りした青田の書類が戻ってきてしまいまして..............」

なんと、青田主任の職務経歴書の提出期限は
今日の午前中までと言い渡されていたらしいのです!
電話を切った事務長は青田主任を振り返り、
「高齢福祉課が『ああ、でしたらこれからお送り下さい』とおっしゃって下さったから、すぐに送りなさい」
と。

一部始終を見て見ぬフリをしていたアイリン女史とブリトニーは、ふたりのあまりの慌てっぷりに唖然呆然としたとのちに聞きました。

…青田主任にかけられたケアマネの呪いはまだ解けませんでした。
なんとその書類は、その後も3回にわたり「送信不可」としてトレーに戻ってきたのでした。

青田主任、もう半泣き(爆)。
私はちょうどこのとき訪問から戻ってきたのですが、私の目に映った主任は、さんざんむずがっていた子供が喚きまくった挙句に疲れきってしまったような、ぐったりした表情で座っていました。
もしも私に霊感があって、その場で青田主任を霊視することができてたら、青田主任の口から霊魂が抜け出るさまを見ることが出来たでしょうね。
←も、もしやサンタさん!?

私が自分の席につくやいなや、アイリン女史がその一部始終を小声で教えてくれ、話し終えたあとに、もーどーにも堪えられない!という顔で

アイリン:
「(息も絶え絶え)
 ひっ、ひがしクリニックのファッファッ、ファックスが、うそ検知器になったわ!」
ヒッヒッヒッヒッ!!!!!!

…私がすぐに次のお宅に訪問に出るまでの10分間、草葉ならぬモニターの陰に隠れ、肩を震わせ笑い続けていたアイリン女史でした。


結局、FAXは5度めに送信完了。
これって「あと5回(5年)待てよ」ってお告げでは?
青田主任が無事?合格するかどうかは12月8日までわからない。
たとえ合格したとしても、私たちケアマネがこの状態ですから青田主任を主任として認めるはずもないのですが、それはそれとしてやはりこんな蝙蝠野郎にはケアマネ資格をとってほしくありません。
ご存知のように、来年度から居宅介護支援事業所の管理者はケアマネでなくてはならないとなっていますので(今年度までは経過措置)もし青田主任が不合格なら、私たちはこのアホから救われるのですけど..............。

この一件は内部告発の疑いが濃厚です。
実際、ひがし会には今年ケアマネを受験した職員がヤマとおり、その中の誰かが告発したのか、それとも青田主任やひがし会に個人的恨みを持つ者がチクったか、もしくは退職した誰かか...............等々、謎はつきません。今回のことを知る人は皆「一体誰が?」と噂し合っています。
ただし、私たちケアマネは無実(のハズ)です..............もっとも、私はできることなら私が告発したかった気持ちを隠すことが出来ませんが...............青田のアホひとりならともかく、ケアマネ全員に害が及ぶようなことができるはずはないのですから(管理者の不正で指定取り消しになったような事業所に在籍していたなんて、キャリアにどれほどキズがつくことか)。
もしこれが本当に内部告発だとしたら、その告発者はたぶん「ケアマネなんか全員職を失えばいい」と思っているヤツなんだろうか。それともそこまでは考えてなかったのか…と、色んなことを思ってしまいます。
それにしても、どうせやるんなら私が告発したかったです。
…正直、ちょっと(かなりw)悔しいです。

青田主任は一体どうなってしまうのか。
この結果は8日の発表までお預けですが、必ずや当ブログ
『ケアマネージャーカプリッチオ(狂想曲)5曲め』
にて公開いたします。
そして、一体誰が告発したか?..............D.C.
「曲のはじめ」ではなくトピックのはじめに。



で、いったん終わりとす。

ケアマネージャーカプリッチオ(狂想曲)3曲め

2006年12月03日 | 重要事項説明書
今回のトピック、想定外の反響?をいただいております。
トラックバックに関しては基本的に、出会い系や物販系以外は切らない方針ですが、『ケアマネ試験対策』などにこのブログが役に立つとは思えません…サイト様はもう少しTB先を熟慮されたほうがよろしいかと…ま、どうぞお好きに。


「ええっ!もう受けちゃったの!?」
大事務長発言が青田主任のハートを撃ち抜いたその日の終業間際。
青い魂の脱殻と化した青田主任の姿は私たちケアマネの心を揺さぶりました(大笑)。
1日中騒いでおいてもまだ、私たちにはなんのことかわかってないだろうと必死で平常心を保ち、本来の業務であるレセ作りに励む青田主任でした。
「青田主任。」
何かひとこと声をかけねば、と使命感に燃えた(らしい)炎のケアマネ、アイリン女史は、そっと青田主任に声をかけました。

「主任、先月の新聞に、ケアマネージャーの経歴詐称不正受験の報道が載っていたのをご存知ですか?

…青田主任の表情はまるで末期(まつご)の水を求める痩せ狼。

「…どうして今そんなことを聞くんですか?」

アイリン女史
「いえ別に。ご存知かと思って。」

…重~い沈黙…

青田主任のことを「青田さん」と「主任」ヌキで呼ばわり、態度でハッキリと「あんたなんか主任とは認めない」と示してきたアイリン女史の復讐。
でもアイリン女史はこれまでずっと青田主任に虐められてきたのですから、これくらいの意地悪はかわいいもんです。
しかし、ええい、こんな雰囲気はキライだ!
お、重苦しい。
あたしゃ言いたいことはハッキリ言うぞ。

ハリケン:
「主任、私たちは今日1日主任が高齢福祉課と、受験資格のことでもめておられたことを知ってます。主任はそれを個人的な問題だと思っておられるかも知れませんが、これは私たちひがし居介にすごく関係のあることだと思いますので、どういうことなのか説明してもらえませんか。」

青田主任:
「どうしてそんな…というか、どうしてみんなそのことを知ってるのか僕のほうが不思議ですが。」


あ、このバカ。
私たちの中の誰かが内部告発でもしたと思ってるんだな。

私、ちょっと興奮してきた。

ハリケン:
「どうして知っているか、ですと?高齢福祉課から電話があって、主任が職務経歴書を作っていればそれがどういうことなのかわからないケアマネがいたら連れてきて欲しいもんです。それに主任、主任は居介の管理者ですよね?普通にケアマネを目指している人と違って、管理者が経歴を偽ってケアマネ資格を取ろうとして、それが合格後にバレたとしたらまず間違いなくその居介は指定の取り消しになるということはご存知ですか?」

青田主任:
「…」


ハリケン:
「それでも主任は私たちに説明する義務はないと思われますか?」

青田主任:
「…」


ハリケン:
「そもそも主任は、何の資格コードでケアマネを受験されたんですか?相談業務?」
青田主任:
「…そうです。」

ハリケン:
「青田主任は相談業務をなさってたんですか?」
青田主任:
「…し、してましたよ。」

ハリケン:
「通算5年間、専従で?医事課に所属して?」
青田主任:
「…」


しばしの沈黙のあと

青田主任:
「…とにかく今は何も言う気にならないので…」





終了~♪





青田主任の胃が限界点に達するまであと6日
運命の合格発表日は12月8日(金)。

果報は寝て待て⇒ひがしケアプランセンターケアマネ一同。

まだまだつづく!

ケアマネージャーカプリッチオ(狂想曲)2曲め

2006年12月01日 | 重要事項説明書
参考資料:
ケアマネの受験書類を不正に作成
いわき市内の社会福祉法人が運営する居宅介護支援センターで、同法人の理事長がケアマネジャーの受験書類を不正に作成、受験資格がない職員に資格を取らせていたことが、12日までに関係者の話で明らかとなった。理事長は同法人が運営する2カ所の施設で不正を行っていたとみられ、5人の職員に資格を取らせ、勤務させていた。ケアマネジャーを認可している県は、資格取り消しも視野に事実確認を行っている。
不正の手段に基づいて受験した介護支援専門員の合格決定を取り消し
東京都知事は、平成17年度東京都介護支援専門員実務研修受講試験の受験に際し、不正の手段により受験した介護支援専門員について、介護支援専門員実務研修受講試験合格の決定を取り消しましたのでお知らせします。



青田主任はそれからどうしたか?

その日、私たちが退社してからもずっと居残り、高齢福祉課に提出する書類を作っていたらしい←医事レセ作成で残業していたブリトニー情報。
私はといえば、帰路にアイリン女史についさっき起こった出来事をメールしました。宿敵・青田主任の行く末が気になって、翌日朝の更衣室は大盛り上がり。ついでにその午前中は、高齢福祉課からの電話が気になって訪問に出る気にならず、ケアマネ全員事務所で仕事をしました(笑)…実績のFAXもたいして来てやしないのに。

そして私たちの予想通り、その日1日青田主任は、そのことだけにかまけていたんです。青田主任は私たちが気付いていることを知らないのか、それともそんなことを気にする余裕すらないのか、電話のたびにあわてたり事務長とこそこそ何かを話したりで超忙しそう。
間違いなく今日は、青田主任の1番長く重い日だったことでしょう。

まず、青田主任が昨夜のうちか早朝かに(たぶん)FAXで送った職務経歴書の事実確認の電話がひがしケアプランにも本院にもかかってきました。

ひがしクリニックへの電話は、事務長への事実確認。
事務長は、電話口で必死に青田主任をかばって苦しいフォローを繰り広げました。
※ 赤字部分は私の推察です

「ええ、青田は医事課の所属ですが、主として患者さんの相談業務に関わっていました」
しかしそちらは入院設備のないクリニックですよね?
一体どんな相談にのっておられたと?

「そそそそれは、患者さんの介護保険の相談や、各種福祉サービス利用のための支援や、高齢者よろず相談とかそういうものです」
では医事の仕事はどちらがなさるのですか?
青田さんは一切請求事務などはされませんか?

「い、いいえ、ここ(ひがしクリニック)は小さなクリニックなので、要はなんでもやってくれているということなんです。事務員は他に3人いますので、レセプトは主に他の事務員がやるんです」
そちらはクリニックなのに、そんなに相談業務があるとは思えませんがねえ…
「うちは併設でグループホームがありますので、青田はそちらの入所者や家族の相談などにも対応していますので」

く、苦しい…
大体、どんなことでもやる小さなクリニック、というセリフと、事務員が3人いてレセを作るのは彼女らだ、というセリフが咬み合わない。
それに、グループホームにはちゃんと相談員が配置されているのに、わざわざ医事課の主任がしゃしゃり出る場があるとはダレも思わんだろうに。
青田主任、絶対絶命。

さらに、その後本院にあったらしい確認の電話が、青田主任を
地獄に突き落とした。

本院の大事務長からの電話をとったのはブリトニー。
まず大事務長は
「さっき高齢福祉課からこっちに電話があったんだけどさ、青田くんは今年ケアマネ試験を受けるんだっけ?」
ブリトニー答える。
「え、今年のケアマネ試験はもう先月終わりましたよ」
すると大事務長
「ええっ!じゃもう受けちゃったの?」
ブリトニー「はい、受験されましたよ」
狼狽する大事務長、「ちょっちょっちょっと事務長にかわってよ!」

青田主任、アウトか?

あとで事務長がボヤいていた................

「本院の事務長から聞いた話では、

『高齢福祉課が、「青田さんはそちらや、そちらの老健で相談業務をされていた期間がありますか?」と聞くので「いいえありません」と言った。「ではひがしクリニックでの相談業務のみですか?」と聞くもんで「クリニックで?って、あそこは入院患者がいませんから相談業務なんかないでしょう」と答えたんだよ。なんのことかと思ったら、そうか、青田くんは今年もうケアマネ試験受けちゃったんだったっけ

…だそうだよ。」

やばい、やばいッスよ青田主任!
どうする、どうするんスか青田主任!

青田主任の受難はまだまだつづく!