業務日誌

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あいつの名はケアマネージャー

仕事納め

2006年12月29日 | 重要事項説明書
コムスンに関する報道は事実無根、法的措置検討中=グッドウィルG
12月28日10時38分配信 ロイター
グッドウィル・グループは27日、同社子会社「コムスン」が組織的に介護報酬を過大請求していた疑いがあるとして、東京都が都内にある事業所約50カ所を一斉に立ち入り監査したなどと報じた27日付読売新聞記事について「一切、事実無根であり、悪意に満ちた事実誤認内容の報道」とのコメントを発表した。また「速やかに抗議を行うと同時に、法的措置についても検討を開始した」としている。
同社は「東京都は、大手数社に対して、コムスンと同様の実地指導を行っており、介護報酬を過大請求していた疑いがあったわけでは一切ない」と説明。
実地指導についても「監査ではなく、今年12月15日付で東京都福祉保険局長名により、『実地指導の実施について(通知)』という書面を受け取っている。行政処分についても一切ないと聞いている」としている。


結局コレってなんなの。
讀賣のフライング?
「最近介護保険にニュースがないなあ。またコムスンでもいじっとくか」
って、女性週刊誌のトモカズ・モモエみたいなものなんでしょうか。
わからん。



仕事納めの昨日28日、私は朝からバタバタでした。
シャントopeのため入院していた利用者が退院するのでお迎えに行ったり、今日中に済ませておかなくてはならないことを済ませるのに必死で(でなければ冬季休暇をつぶすハメになるので)朝から飛び回っていました。
ケアマネさん全員がそうやって、明日から6日間のお休みのために必死で働いて、やっと終業となった17時頃。

…またしてものケアマネ・アイリン女史と、ひがしヘルステ・目くその戦いが勃発。
ここ数ヶ月にわたり、アイリン女史と目くそは、ある利用者宅のサービス内容のことで大モメにモメていたのでした。

アイリン女史担当のマチルダさん(仮名79歳女性・要介護2)は、無類のイヌ好き高齢者。
自宅にイヌを、なんと5匹も飼っています。
しかもこのマチルダさん、イヌは好きだが世話嫌いという、愛犬高齢者にありガチな無責任飼い主。
自宅はイヌの毛だらけ、毛ばかりか糞尿まみれ。
畳を歩けばイヌの尿がじんわり染み出してくるわ、こたつの中ではイヌの糞が適温に保たれているわで、とてもとても、イヌは住めても人は住めない有様です。
実はハリケン、以前このお宅のことで、鼻くそから相談されたことがありました。
鼻くそがまだ在職中、マチルダさん宅での掃除のサービスのことをさして、
「ねえハリケンさん、ハリケンさんがヘルパーだった頃は、ペットのトイレの片付けなんて仕事をやっていた?」
と聞かれたのでした。
私は
「え?ペットのトイレの世話はしませんよ。介護保険外でしょう?」
と答えたのですが、これがこの一連のバトルのそもそもの原因となってしまったのでした・・・・・。

あとでアイリンさんから話を聞くと、マチルダさん宅はそこいらじゅうにイヌの糞が落ちている有様だというので、私は
「それだったら『居室に落ちているイヌの糞の片付け』となり、『ペットのトイレの始末』とはニュアンスが違う。程度の問題でもあるが、利用者がイヌの糞の中で生活している状況にあるのに、ペットの世話の是非という話にしてしまうのは論点のすり替え。」
と言い換えたのですが、鼻くそは私の答えの一部だけを取り上げて
「アイリンさんは他のケアマネさんとは違い、介護保険外のことを私たちヘルパーに強要する」
とか
「本来は飼い主である利用者がすべきペットの世話を、解釈を曲げてもすべきと無茶を言う」
とか言い出し、上層部の同情票を集めていたのです。
現在は、アイリンさんは訪問のたびに自らマチルダ宅の掃除を手伝ったり、ときにはヘルパーさんを連れて環境整備(という名の大掃除)に入ったりしていたのですが、必死で片付ける側からイヌがクソを垂れやがるものですから、一向に状況はよくならない。それこそイヌならぬイタチごっこ。
さすがのアイリンさんも、私が言った
「今度マチルダさんが留守のときに、こっそり居室でバルサンでも焚いたらどうですか」
という冗談に笑わなくなっていました。

さて、マチルダさんには、週に2回の近所の銭湯での入浴介助の派遣(※マチルダ宅には浴室がない)が組んであるのですが、肝心カナメの生活援助つまり掃除のサービスが組めないらしい。
マチルダさん本人が保健衛生に関心が薄いせいもありますが、経済的にも余裕がなく、掃除のためのヘルパーを利用する意思がない。
「もうええわ、どんなに片付けてもイヌがいるかぎりウンコで散らかるんだから…イヌは一匹たりとも捨てる気はないし」とヤル気もない。
それでも、確かにこのお宅はなんとかしなければならない不衛生アラーム・レッド・レベルのお宅。いくら本人が入浴して清潔になっても、居宅がイヌ屋敷では意味がない。
そこでアイリンさんは、マチルダさんの入浴が、雨が降ったり寒かったりしてときどき中止になるのを利用して、
「入浴がなかった日には掃除にスイッチする」
という計画をたて、マチルダさんの同意も得、その旨ヘルステに申し送っていたのですが…。

ひがしのヘルパーはこのお宅を掃除するのがどうしてもイヤらしく、
・訪問し、「入浴しない」といわれてキャンセルになった日にも通常通りに実績報告していた(身体2生活1)
・「風邪気味だから入浴しない」と言われてもムリヤリ清拭していた
ために、トラブルが絶えなかったのです。
私が担当ヘルパーだとしても、イヌのうんこの片付けなんてゴメンですが、だからといって
「利用者が『イヌのうんこのことは気にしなくてもいい』と言うので掃除はしません」
というワケにはいかないでしょう。
支援を拒否したり、サービスを受け入れない利用者はたくさんいますが、はたしてその人は本当にその状態を望んでいるのか、利用者の承諾を得る以外になにかできるはたらきかけはないのかを探ってみるべきだと思います。
支援者の価値観を利用者に押し付けてはならないけれど、マチルダさんのお宅の状態は、誰が見ても人間のくらしではありません。
ケアマネとしてそれをどうするか。
ヘルパーとしてそれをどうするか。
この事例は本当に難しい問題だと思う。
アイリンさんは、鼻くそや目くそに「そんなにいうならケアマネが掃除してやればいい」と言われ、実際に自分で何度も掃除しにいきました。
そんなアイリンさんをみて嬉しくなり、とうとう「フロに入らない日になら掃除してもらおう」とマチルダさんも思ったのです。
鼻くそと目くそはそれがどうしても気に入らない。
そこで、なんとかしてマチルダさんに「今日は掃除しなくてもいいわ」と言わせるように仕向けているんです。

アイリンさんと目くその話し合いは決裂し、結局アイリンさんはマチルダさん宅のヘルパー事業所をかえることにしました(私もそれを強くすすめました)が、何が1番許せなかったかというと、目くそが勝ったつもりでいることです。
イヤなお宅の派遣から外されるように仕向けるような事業所に、介護保険から給料を払わなくてはならないなんて..............................


なんかおかしい。
でも、鼻くそや目くそたちヘルパーだけじゃなくて、私たち(ひがしの)ケアマネもなんかおかしい。

なんとかせにゃ。