業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

医者に切らせるヘルニアはねェ!

2006年12月06日 | 業務日誌
鼻くその復帰はどうやら来年になりそうですが.................

第9回介護支援専門員実務研修受講試験
発表まであと2日。

青田主任の処遇決定まで、しばしハリケンイエローの無駄ブログをお楽しみ下さい。
ちなみに現在のところ、合否どちらの可能性もまったくの五分五分です。
(あれからもう一度、高齢福祉課から書類受取の連絡があったのですが、その電話を応対した事務長は相手の話をただ聞いて、最後にひとこと『そちらの判断にお任せするしかありません』と言ったそうです>ブリトニー情報。)
青田主任はまるで恩師の葬儀のような風情で淡々と仕事をこなしています。





接近困難・処遇困難・意思疎通困難の困難事例3K王者マイケル宅には、朝夕2回の訪問介護を入れています(私はこれをコン○ック派遣と呼んでいます)。
日曜も祝日も盆も正月も休みなしの大変な派遣なのですが、ひがしヘルステが入ってくれています。

このマイケル、最近よく腹痛を訴えていました。
「助けて下さい!」
と隣家にかけこんでケアマネや民生委員のミキサー氏に連絡が入ったりするもんで、その都度私が通院受診を組んだり、ミキサーがあちこちの病院に連れて行ったりしていたのですが、なんせマイケルはこっぴどい認知症ですから、ヘルパーが駆けつけたとたんに
「え?お腹が痛い?誰が?
となったりでお手上げ。
問診不可ですからドクターもほとほと困ってたのですが、主治医であるひがしのドクターが「何も問題はありません」と言っているのに、ミキサーが勝手にほうぼうの病院に連れまわし、その都度まったく違う所見を報告してくれるもんだから余計ややこしい。
ちなみにこの秋ミキサーが連れまわした病院の数、5軒。
そんなこんなでマイケルの腹痛の原因ははっきりせず、痛いと言われるたびにどこぞの病院へ連れて行き、白衣を見ただけで「ありがとうございました、もう痛くありません」と頭を下げるマイケルを連れてまた帰る、をくりかえしていたヘルパーさんでした。

先週金曜日16時頃、ひがしのヘルパーさんから電話がありました。
マイケルがまた腹痛を訴えているというので、受診させたほうがいいでしょうか、という連絡です。
いつものように隣家やヘルパーさんに
「お腹が痛いんです、助けて下さい!」
と半泣きだそうで、痛みのある部位を確かめようとして聞くたびに痛みが移動するし、どう判断していいのかわからない。
ひがしクリニックはもう受付を閉じているし…
仕方ないので、ひがしクリニックからまた歩いて2分のN診療所へ受診してもらうことにしました。でも、ここも何度か受診しているし、どうせまた異常所見なしで、マイケルも白衣を見たとたんに
「ありがとうございました!命が助かりました!」
とかなんとかいって戻ってくるだろうと思っていたのですが…

ところが17時頃、N診療所の師長さんから
「ヘルニア、それもかんとんヘルニアの疑いがあります」(←リンク先グロ画像です、ご注意下さい)
との連絡を受けたのです。
今日は金曜日だし、今のうちに受診して精検して、切るなら切るで入院させて、とプチパニック。
ヘルパーさんはもう帰らなくてはならないというし、遠方の甥以外身寄りはないし、じゃ私が夜間外来のある大きな病院まで連れていきましょうということになり、N診療所でヘルパーさんと交替することになりました。
N診療所ではドクターが
「なんとか整復しようと頑張ってみたのですがムリでした!」
と真っ赤な顔。見ると確かにマイケルの左側腹部にこぶし大のぷよん、としたふくらみ。そけい部よりもかなり上です(男性のベルト位置あたり)が、なるほどこれがヘルニアかというカンジで膨れています。
とにかく、ドクターの書いて下さった紹介状をもって、タクシーで区民病院の夜間外来へ。

夜間外来に着いたら、内科のドクターがすぐに触診。
何度も言いますがマイケル、まったく問診不可なので(何を聞いても「わかりません」「さあ」)痛みがあるのかないのか、いつから膨らんでいるのかなど何も情報がない。整形のドクターも呼んで、外科のドクターにも診てもらって、とにかくこれがかんとんヘルニアだったら入院して切らなきゃいけないからとCTスキャンをオーダーしてもらい、とりあえず見てもらうことに。
マイケルは切るとか入院とか言われて完全に怯えています。
で、CTをとってもらい、診察室に呼ばれ...........................


診察室の中は数人のドクターがとっても和やかなムードで微笑んでおられました。
あ、イヤな予感が。

ドクターはおかしさをこらえて私とマイケルに
「さて、大丈夫ですよ、
というかこれ整復しても戻らなかったのは当然ですね、


ただの脂肪腫

ですから」

...............................................................

アハ、アハ、アハ、アハハ…

ハリケン、ドクターの満面の笑みにつられてひきつり笑い。
ど、どうもありがとうございました。
いえいえ、ケアマネさんも大変でしたね。

..................すごすご。


…キョトーンとしているマイケルの手を引き、やっと自宅に送り届けると、ドアの前にはミキサーが立っていた…
どうやら今日のヘルパーさんが、余計な気を回してミキサーに連絡したらしい。
ミキサーはすっかり身内気取りで
「お疲れさま!もう帰って下さいケアマネさん!」

…しかも翌日には、この民生委員からひがし理事長婦人にジキジキ
「お宅の病院・施設は組織がまったくなっていない!
とクレームが。
ヘルパーやケアマネから、自分目がけてマイケル受診の報告がなかったことにかなりのご立腹でしたアーッハッハッハッハッハッ!

この民生委員は馬鹿じゃなかろうか。自分にもこの騒動の原因があると、少しでも反省したことはないんだろうか、ホント不思議に思う。
まあいいさ。
ミキサーがそれを使命と信じるのなら、死ぬまでマイケルの面倒を見ればいいんです。
きっと何かの名誉欲にでもとりつかれているんだろう、自分が必死で面倒をみたとか頑張ったとか言われたいんだろう、それがマイケルの自立を妨げているのも知らず、かわいそうな人だ。

今日もマイケルは元気に徘徊。
そしてミキサーからは、そろそろデイサービスでも探して、ヘルパーに送迎をさせて、入浴もさせて…と、綿密なケアプランがFAXで送られてきたのでした。



…ま、いいか。
やらせとこ。