業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

ケアマネの心、ヘルパー知らず

2007年09月26日 | 業務日誌
9月25日火曜日。
連休明けにダラダラ仕事をしたあと、われらが法人ひがし会併設・ひがしヘルステと居介との事例検討会が行われました。

お題は3事例。順番通りに。

1.細木さん事例
 「予防支援なのに週に3回(の掃除)は多いのではないか」
2.ベティさん事例
 「1週間ぶんのパンツ・靴下浸けおき洗いをなんとかして」
3.某利用者宅のサービスで、某ケアマネに
 『会話はサービスに非ず、仕事せよ』
  と言われたが、それはあんまりではないか

まず細木さんの事例から。
目くそがザッと事例の概要を説明。
細木さん・要支援2。
週に3回買物援助、買物のないときは掃除。
最近は買物の依頼が少ないため、掃除ばかりで、その掃除もそこそこに、みっちり細木さんのオレ語りを聞かされている。
その90分は担当ヘルパーにとって大変長い。
せめて60分にするとか、週に2回にするとか出来ないか。


私はまず介護予防支援計画を提示。
どこにも掃除を週3回とは書いてないことを確認。
次に鼻くそが作っていった介護予防訪問介護計画を提示。
買物・掃除・傾聴で90分計画してあるのを確認。
これまで何度も(数えてみたら5回ありました)同様のことで会議をし、包括主任と話し合い、その都度ヘルパーさんにも了解してもらってきた経緯をざっと確認。
また、細木さん宅を訪問して聞き取ったことについて発言。

ヘルパーさんは細木さん宅の支援を長すぎると言いますが、細木さんは短いと言われる。このことについて、ヘルパーさんたちは細木さんの我が侭としか認識されていないようですが、私はそれだけではないと感じました。
たしかに細木さんはオレ様なところもありますが、ヘルパーさんが来る前には必ず、自室をある程度掃除して待っておられます。
私はこのことから、もしかしたら掃除の時間を削ってでも聞いて欲しい話があるのではないか、やってほしいことがあるのではないかと思いました。
そこで、私は、数ヶ月前から、細木さんのお宅を訪問するときに、わざと
「細木さん、今日は訪問のついでに、細木さんに○○の料理の仕方を教えてもらおうと思ってやってきました」
と言ってみることにしたんです。
何でもいいんです。私が聞いたのは冬瓜と十六豆(この地方で初めて聞いた豆)などでした。
そしたら細木さん、すごく嬉しそうに教えてくれて、
「最近足が痛くてなかなかお炊事も出来ず、椅子に座って切ったり刻んだりしてた。私は料理が得意なのに、出来なくなるのは寂しい」
と、少しずつ色々な話をしてくれるようになりました。
予防支援というのは、細木さんのような方の生活が不活発になるのを防いだり、意欲が減退してしまうのを防ぐのが目的ですから、
「掃除する場所もないのに90分は多い」
とか
「細木さんのオレ語りはカンベン、苦痛」
とか言う前に、積極的に仕事を見つけたり、聞く力を養ってもらいたいと思います。

常勤ヘルパー4名、反論出来ず。

それから、予防の方の支援を90分から60分に短縮しようとしても、利用者にとっては料金のぶんフルに使いたいと思うのは当然なので難しいことです。
利用者を納得させられるだけの説明ができるのならやってみて下さい。
計画に『傾聴』とある以上、「話を聞くのが苦痛」という理由で時間短縮を提案するなんて、プロの仕事とは思えません。
細木さんが出来ることを続けてもらうために、細木さんがまだまだ社会の役に立っているということを実感してもらうために、ヘルパーさんが出来ることはないかを考えて下さい。
私や包括の主任は、計画を通じてそれをお願いしているんです。
もっとちゃんと、ケアマネのプランを読んで下さい。

場内シーン。

実際細木さんは、予防の現在のほうが、以前介護給付だった頃よりもずっと足が悪くなっています。普通に歩いて外出するのは50メートルが限度です。
なので、私は今年末の更新で、なんとか介護給付に戻るように調査票を作ります。
それから、今回のことを私のほうから細木さんにお願いするのはもう出来ません。
私はケアマネとして、細木さんには週3回90分の支援が必要であると判断しましたから。
ヘルパーさんたちが困っている現状があるのなら、事業所都合として時間短縮や回数減をサ責が説明して下さい。
細木さんはご存知のとおり、法人のトップである院長と昵懇(じっこん)ですから、当然細木さんは不服を院長に言いつけると思います。
私が以前細木さんに回数減をお願いしようとして
「介護保険制度は私たち支援者の法律です。それを曲げて仕事は出来ないし、特別扱いなどしていては私が法人から叱られます」
と言ったとき、院長は事務長を通じて
「細木さんを助けたからといって、ひがし会は誰もケアマネを叱らない」
と叱られたことを考えると、この法人には制度の適正利用をバックアップしてくれるような正しい気持ちはないということがわかりました。
私の説明も悪かったのですが、院長にしてからが過去にずっと
「ヘルパーさんかデイの車で細木さんを病院に乗せてって」
とお願いされていたことから考えても、何年もやってきたことをいきなりやめたときのリバウンドは容易に想像できます。
せめてこれからは、自家用車や公用車に乗せて買物に行ったりしないようにしてもらいたいですが、私はたとえこれから先また院長先生の言いつけでヘルパーが細木さんを病院に連れて行ったとしても、請求さえしなければ何も文句は言いません
申し訳ないですが、ハッキリ言って私だけの力ではどうしようもないです。
せめて言いなりにならないように、細木さんが自立できるように、私たちに出来ることだけを相談しながらやっていきましょう。


ヘルパー一同、大きく頷く。
ケアマネ我慢出来ずにクスクス。
参加していた事務長、苦笑。

これで事例1は終了です。
次回『ヘルパーの心、ケアマネ知らず』に続く(笑)。



いいじゃないか!

2007年09月23日 | 業務日誌
※ 画像は『エイじゃないか』-----------すみません。。

いけないこととは知りつつ、よくやることがあります。
それはケースファイルの持ち帰りです。
2日以上の休みがあると、私は必ず誰かのケースファイルを持って帰ります。
そしてじっくり読んだり整理したりするワケですが、これでしょっちゅうカニちゃんに叱られます。
「ハリケンさんが休みのときに○○さんから電話があって、対応しようにもファイルがなかった」
とゆーのが理由です。
確かに迷惑かけます。いけないこととはわかってます。
でも、ケアマネは忙しくて自分が書いた記録さえ読むヒマがありませんし、ウワサでは来年あたりウチも監査が来そうなカンジがするので、やっぱりやらずにはおれません。

土曜日は仕事に出たので、日曜と月曜は休み。
で、今回は細木さん(のファイル)を持って帰っています。
来週やる、ヘルステとの事例検討会のためです、もちろん。

細木さんは、去年の夏に、退職するデンタル(歯科衛生士)糸居さんから引き継いだケースです。
デンタル糸居は、明らかにケアマネには不向きな、優しく断れない性格のケアマネさんでした。そのため、ひがし居介では、デンタル糸居からもらったケースのことごとくに今も困っているんです。
デンタル糸居の担当していたケースは、大抵が毎日ヘルパーが入っているか、もしくは毎日デイに通っている方ばかり。
まともなケアマネさんならこんなプランは組まないよ、と思うようなケースばかりなんです。
いいじゃんいいじゃん、で押し切られた結果の実績。

土曜日、職場のワイズマンで、介護給付時代の細木さんの実績を見てみました。
※ 細木さんは去年の7月に要介護1から要支援2になり、以後そのまま停滞しています。
そしたら、まー、あるわあるわ、デンタル糸居の言いなりの実態。
週に2回のデイケア、週に3回の生活4ヘルパーに加え、身体4とか身体5とかの実績がザクザク。
病院受診、買物同行、しかもヘルパーの自家用車やヘルステ公用車で。
ひどいときには車で40分の市中心部の有名デパートまで。
(他の利用者さんのときは隣県の植木市までというのもありましたけどね)

これらはすべて、細木さんのお友達であるひがし医院の院長先生から
連れて行ってあげてちょうだい
とジキジキに頼まれて鼻くそがやったもの、または指示したものです。
そんなこんなでヘルステは、去年の今頃は今年の2~3倍の収益を上げていました。
いうなれば、細木さんは利用者の中ではV.I.P
介護給付から予防給付になっても、デイやヘルパーの利用回数をそのままスライドさせてあります。
そうして給付に制限がかかってしまったにも関わらず、身体状況は介護給付のときよりも現在のほうが悪いんです。

こんな方のサービス内容を、今更どうやって削れというんでしょうか。

詳しいことは書きませんが、結局ウチのヘルパーさんたちは、この細木さんのことが嫌いなんです。
口うるさいし愚痴っぽい。
女子大の家政科を出ているため、そんじょそこらのヘルパーよりも家事がこなせていましたし、もと某有名調理店の女性コックですから、ヘルパーは叱られてばかりです。
でも、そんな利用者さんにはそれなりの対応の仕方があるはずです。
ヘルパーが
「そんなに言うなら自分でやればいい」
というのは絶対にダメです。言いたい気持ちはわかりますが、それを言ったらあなた、ヘルパーの仕事は成り立ちません。
細木さんに限らず、大抵の利用者は自分でやりたくてもやれない高齢者ですからね。

私だって不本意ですが、細木さん宅のサービスに関しては、もうあきらめてもらうしかありません。
現在「週2回程度超」4100単位(とデイ2回)で入ってもらってますが、時間が余って仕方ないというヘルパーさんのクレームです。
結局その余った時間に細木さんと話をしたり、傾聴したりするのが苦痛でたまらないというのがホンネでしょう。
でも、私が細木さんから話を聞くと
「ヘルパーさんは何も話を聞いてくれないし、私は言いたいことが言えない」
と言われます。
これはヘルパーが細木さんの本当に言いたいことや聞いてほしいことを引き出していないということだと思います。
傾聴ってなんなのか、それはどんなに大切なことなのか。
行うためにはどのような技術が必要か。
自分たちは我慢してやっていると思っていても、利用者の満足度に反映されていないとしたら、そのギャップを埋めるためには何をしたらいいのか。
過剰サービスを行っていてもそれは埋まらないと思うんですけどね。


来週はいよいよ事例検討会。
悪徳ヘルステの能無しどもを一掃してきます。


返り討ち

2007年09月19日 | 業務日誌
来週行われる、ひがしヘルステとの事例検討会。
今回出てくるのは、ベティさん細木さんの事例であることがわかりました。
ベティさんは私をクビにした利用者さんで、今はオリーブが担当しています。
細木さんは何度もあーだこーだありつつ、最近やっとフツーに訪問させてくれるようになったVIP。
さて、このふたりのお宅のサービスで、ひがしヘルステのヘルパーさんたちがお困りの点というのが問題なワケです。

まず、ベティさん宅担当ヘルパーの訴え。

ベティさんは頚椎が悪く、腱鞘炎です。
経過的要介護の時代から、
の薬を使っていて下着に軟膏がひっつく」
という理由で、
「パンツを手でもみ洗いしたいが手が痛いしうまく出来ないので」
1週間ぶんのパンツをバケツに浸けておき、ヘルパーさんにもみ洗いをさせていました。
私が担当になった頃から鼻くそにも
「あれって失礼よぉ、やめてもらいたいのぅ」
と言われていたのですが、私は
「失礼かそうでないかとか、女性なのにという理由ではなく、必要かそうでないかを考えてやって下さい」
と言い続けてきました。
要支援1になってからは、ベティさんがパンツをもみ洗い出来ずに困っているのであれば、
「もみ洗いの部分だけをヘルパーが代行し、あとはベティさんが洗濯機に入れて洗って干すまでをやれるように支援して下さい」
とお願いしてきたのです。
しかし結局利用者に直接断れないヘルパーさんたちは、いつまでたってもパンツのもみ洗いから洗濯機投入から干すまでの一連の作業をやってきてるワケです。
つか、ヘルパーさんがイヤなのはパンツのもみ洗い自体なワケです。
自分たちが断りきれずにずっとやってきたことをケアマネになんとかしてほしいという、いつものひがしヘルステのやり口。
いい加減にしろよな、と、私も、私の前々任のカニちゃんも苦笑していたのです
が------------------------------

今回ヘルステから出てきた“苦情”は
(※そもそも介護サービス事業者からケアマネ、または利用者その人に、苦情というものがあっていいのかという気もします…)

ベティさんは最近、靴下も浸け置き洗いをさせている、やめさせてほしい」
というものでした。
聞けばベティさん、
「最近水虫が悪化して、水虫の薬を薬を使っていて靴下に軟膏がひっつく」
という理由で、
「靴下を手でもみ洗いしたいが手が痛いしうまく出来ないので」
1週間ぶんの靴下をバケツに浸けておき、以下同文。





ここまでくると怒りを通り越して憐れみを覚えます。

目くそが怒って私に言うんです。
「私が行ってるどこの御宅にも、靴下の手洗いなんかやったことがない!なのに要支援1のベティさんの御宅で、なぜそれをしなくてはならないのかわからない!」
と。
だったらなんで最初に頼まれたときに
そう言わないんですか?

と聞けば
「現場で一対一で利用者に頼まれたらヘルパーは断れない」
と。

で、ケアマネになんとかしろというんです。
自分たちヘルパーが、利用者に断れずやったことをヘルパーが嫌われないようにやめてもらいたい、つまりケアマネに嫌われ者になれという了見なワケですね。


激しく救いようのない
無能ヘルパー
です。
お話にならない。

ちなみにもう一件の細木さんの事例は「要支援なのに週3回の掃除が必要か」
というものです。
言っときますが、私は細木さん宅で週3回も掃除してくれとは頼んでませんし、計画にだってそんなことはビタいち書いてございません。
そもそも院長先生の仲良しである細木さん宅で、頼まれるまま自家用車に乗せて受診や買物をしていたヘルステが悪いんです。
この事例をどうにかしようとした私が院長先生から叱られたことは以前も書きました。包括の主任ケアマネとも何度も話し合いをしています。予防支援というものを理解してもらうためには、やるだけやって野放しにされてた期間の倍かかるんです。

ケアマネがヘルパーさんの訴えを聞くという事例検討会に、鼻息を荒くしてこんな事例を持ってくるひがしヘルステ。
来週の事例検討会では
メッタメタの
返り討ち

にしてやろうと思っています。




読ませる特記とは

2007年09月16日 | 業務日誌
区分変更5件終わりました。
いえ、区変の他にも2件、フツーの更新あるんですけどね。
私はもともと、特記事項をこれでもかとゆーほど埋めるケアマネなので、調査票の書き込みにはとっても時間がかかります。
ひとりあたり、フツーの更新でも2,3日かかる。
下心黒い欲があるときはその倍はかかります。
審査会の皆様は、審査を受ける利用者のことを見もせずに介護度をお決めになるワケですからね。
「状況がよくわからない」
とか
「実像が浮かんでこない」
なんて絶対に言わせないつーキモチで書きます。
文章力は必要ないと思いますが、観察眼はとっても大事だと思う。

去年基礎研修でグループワークに参加したとき、なりたての男性ケアマネさんがいたんですが、その方が検討事例として提出した利用者の、調査票の記述がものすごかったのを覚えてます。

どうすごいかというと

たとえば第2群起き上がり
「握力の低下した左手で、ベッド柵をしっかりつかみ、痛い腰を庇いながら身体をよじってベッドの端にじりじり、もぞもぞと移動し、肘をついて必死の思いで上体を起こす。」

という具合で、もう調査票というよりなんかの闘病記チックですごかったです。
1枚の調査票の上に、加齢によって衰弱した高齢者の生活ぶりが繰り広げられてましたよ。
彼を見習おう!とまでは思いませんでした(笑)が、少なくともその利用者さんに対する思いだけは伝わりましたね。

彼の調査票を見て以来、私もおざなりな記述をするのはやめようと思い、たぶんこの界隈では私だけだと思いますが、自作の特記フォーマット(エクセル版)を使用しています。
最も強調したい第7群などは最大20行まで書き込みが可能です。
そうです。
ハリケンの特記に
空白なし

です。
このアタリが、私というケアマネが
「ハリケンさんの利用者は介護度(プラン料)が高い人ばかり」
「ハリケンの利用者が入退院すると必ず加算2がつく」
と言われるゆえんでございます。

どうせやるならプラン料は高いほうがいいじゃないか。
え?
デイケアの利用料金が上がる?
そんなの関係ねぇ!!
(画像は自粛)



で、区変ですが、

「要介護2で透析している利用者、プランはなかったのに家族から、最近おばあちゃんが家を燃やしそうで怖い、と訴え/要介護度を上げてショートに入れっぱにしたい。」
⇒とりあえずデイ利用しようと思ってたら、本人が通所拒否したのでせっかく書いた調査票は破って捨てた。

というこの方以外4件書き終えて、提出しました。
デイに行ってくれればプラン復活のはずだったんですが、行かないって言うし。
だったらヘタに介護度あげる必要ないやと思ってさ。

「デイ週1回しか利用していなかった要介護1の利用者が、自宅前で転倒して後頭部を強打し床上布団生活をなんとかしたい訴えがあった/要介護2にしてベッドを使いたい。」
この方このあとの検査で入院しちゃって、家族がもう在宅でみていく自信がなくなりましたってことで老健入所検討中。
ストマなのでそう簡単に老健には入れないと思うんだけど、もし入ればプラン終了。

「要介護2だった超高齢の利用者の嚥下力が落ちて胃ろうになったので老健に入所したい/せめて要介護4にしてもらわないと、と老健相談員。」
この方は一旦在宅に戻った後で老健を探す、という予定だったのですが、転院してしまったため今月のプラン料なし。
1日でもいいから戻ってもらいたかった…。
たぶんあと3ヶ月は出てこないし…。

「要介護2になって半年であれよあれよというまに寝たきりになった利用者が、いよいよ在宅重介護の準備にかかる/どう見ても要介護4だし。」
この方は間違いなく要4にはなると思いますし、区変が遅かったくらいですけど、状態が悪すぎて、たぶん今年の冬は…と訪看ナースが太鼓判押すほどなので…以下省略。

区変して取り下げた方1人。
区変してプランのなくなる方2人。
5人中3人がコレです。

とっても疲れた。

しかし、あとひとりが問題なんだな。
ジェシカが。

実は今、私はこのジェシカのことでてんてこ舞いなんです。
そのことはまた次回。

なんのために…

2007年09月13日 | 業務日誌
キャーッ!!
調査済んで
調査票も書いたのに
ひとり入院した-----!!

↑退院後即老健入所するって言い出した-------ッ!!
それから
在宅に
戻るはずだった人が
胃ろうになって
転院した--------!!


もいっちょ

区変して
デイに
来るはずだった人が
通所拒否
した-------!!

↑他のサービスは利用ナッシング!

どいつもこいつも来月から
プラン料が
入らないいいィィィィ!!






もうイヤ。




旅に出たい。

区変を笑う者は区変に泣く

2007年09月06日 | 業務日誌
トシオさんの一件が片付いたところで、
それまで見て見ぬフリをしていた困難事例予備軍の利用者さんたちがイッキに押し寄せてきました。

ツケが回ってきた、というべきか。


ハリケンの
今月の区変

って、区変は毎月の恒例業務か?
全部で5件です。

認知症で要介護3だったジェシカがとうとう自宅近辺を徘徊するようになり、何度か警察に保護されてしまい、これまでのようにデイケアに依存するだけでは足りなくなってきた/要介護3⇒4にしてショートとデイをガンガン組み合わせたい。

デイ週1回しか利用していなかった要介護1の利用者が、自宅前で転倒して後頭部を強打し床上布団生活をなんとかしたい訴えがあった/要介護2にしてベッドを使いたい。

要介護2だった超高齢の利用者の嚥下力が落ちて胃ろうになったので老健に入所したい/せめて要介護4にしてもらわないと、と老健相談員。

要介護2になって半年であれよあれよというまに寝たきりになった利用者が、いよいよ在宅重介護の準備にかかる/どう見ても要介護4だし。

要介護2で透析している利用者、プランはなかったのに家族から、最近おばあちゃんが家を燃やしそうで怖い、と訴え/要介護度を上げてショートに入れっぱにしたい。



というわけで、レセも重なり、しばらくはブログの更新が出来そうにありません。
つーワケで

当ブログはしばらくの間停滞いたします。
そしてめでたくこの5件の区変が成功したアカツキには、何かお祝いしたいと思いますのでどうぞご期待下さいませ。



誠心誠意

2007年09月01日 | 重要事項説明書
トシオさんの一件で、ずっと落ち込んでおりました。
もうケアマネを辞めたいと、そればかり考えていたんです。

透析センターでの出来事よりもっと前から、トシオさんは私にとってホントに厄介な利用者でした。

「料理に砂糖を入れた!殺される!」と言ってヘルパーは辞めさすわ、見学・契約までしたデイサービスは「夜中に電話した!」(18時はトシオさんにとって真夜中)と1度も行かずに断るわ、入院すれば同室患者を追い出すわ。

オーバーステイの韓国人女性を騙して結婚するわ、夫婦喧嘩のたびに呼び出されるわ、そのヨメの作った料理にケチをつけて、とうとうヨメに家事放棄されるわ、そのせいでネフローゼになって昏睡状態で救急搬送されるわ、ヨメに保険証がないから自分の保険で受診させろと言ってMSWを脳溢血寸前まで怒らせるわ。

針が嫌いと透析を拒否するわ、シャント部位がパンパンに腫れてるのに一時退院するわ、透析施設選びでもめるわ、やっと決まったひがし透析センターではナースやドライバーともめるわ。

実際トシオさんがひがしクリニックで透析を開始してからは、ブログの更新もままならない日々でした。自分の時間もなかった。
しかし、こんな利用者さんは珍しくありません。
どんなケアマネでもひとりやふたりは困難ケースを持っているし、どんなケアマネにとっても居宅介護支援は大変なはず。
トシオさんは特別な利用者ではない。
なのにわかってもらえない、届かないのは、私というケアマネの思いが足りないからだと思っていました。
私は支援者としての資質がない。
気持ちが足りない。
トシオさんの気持ちに寄り添えないからだと思っていました。

自信をなくしました。
どんな仕事でも「よそにいってくれ」なんて決して言わないのがプロだと思っていたのに。
法人にも迷惑をかけてしまった。

そんな気持ちで鬱々と、いつ辞めようかとか、辞める前に○○さんだけでも入所させておこうかとか考えてました。



先日、ひとりの素敵な人に出会いました。
※日時を書くと私の職場が知れてしまうかもしれないのでヒミツ


有名な方なので、ご存知の方もおられると思います(私は初めて知りました)。
年頭から決まっていた法人内研修に、このお方が講師として招かれていたんです。

お題は接遇でした。

私は以前の法人で接遇研修は10時間受けてましたし(最終日にやった敬語と尊敬語と謙譲語のミニテストでほぼ満点だったので)今更接遇研修なんか受けたくないし、そんなもん出るくらいなら訪問するわいと思ってたんですが、半強制だというのでしぶしぶ申し込みしてました。申し込んだことすら忘れてました。

講師はホスピタルクラウンとして活動されている、プロの道化師の大棟耕介氏。
大棟耕介氏がどんな方なのかはググればガンガンヒットしますし、国内のみならず世界的に有名な方なのであえてこんなプログで紹介するのはやめます。

最初私は

はあああぁぁ、ホスピタルクラウンかよ。
どうせ大棟耕介氏が全国各地の病院の小児病棟を回って拾った感動秘話とか、笑顔が結ぶココロの絆とか、お涙頂戴の講義を聞かされるんだろうな。
たるいなあ。

と思ってましたが


全然違いました。むしろその逆でした。
雷に打たれたような
衝撃でした。
まさに目からウロコです。

大棟耕介氏は講義の中で、
「プロに必要なのは心じゃないよ。そんなものだけじゃ折れちゃいますよ。本当に必要なのはスキルです。」
と言われました。
私はそれで初めて、自分に足りなかったものがわかりました。
この言葉にここまで衝撃を受けるのはスキル不足でありながらそれに気付かなかった私のような者だけでしょうけど、危うく泣きそうになりましたよ(笑)。

そうなんですよね。
気持ちに寄りそうとか、体温を感じる介護とか血の通った関わりとか、そういうのって違うんですよね。
必要なのは、大切なのはスキルなんです。
この仕事のベースはボランティア精神なんかじゃない。
ましてや素質や経験でもない。

笑顔の介護や看護なんて嘘っぱちなんです。
だって、私たちが始終笑顔で働こうと思うなら、そのために必要なのは、気持ちや理念でなく高いお給料健康のはずですから。

自分に欠けていたのはこれだった。
私はトシオさんを本当に好きになったり尊敬したりする必要はなかった。
ただプラン料をもらっているプロとして、スキルを磨かなくてはならなかった。
技術として傾聴し、技術として対応し、無茶な要望や無謀な依頼は
誠心誠意で聞き流せば
よかったんです。



おかげでまたケアマネとして続けていけますし、転職せずに済みそうです。
自分に足りなかったものがわかったからにはなんとかやってみる気も起きるってもんです。


来年1月頃「クラウンK」大棟耕介氏のドラマがフジテレビ系で2時間ドラマとして放映されます。本も出てます。
しかし、大棟耕介氏の講義がどのように私たち支援者の胸に侵入してくるかは、実際に会って話を聞かなければわからないと思います。
まさに接遇の研修でした。
スッチーやマナーインストラクターなんて目じゃありませんでした。
本当によかったですよ。