業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

特養優先入所指針 その3

2008年04月27日 | 事例検討
【根回し】
ねまわし ―まはし 2 (名)スル
(1)木を移植するに先立ち、根の周囲を切り詰めて細根を発達させておくこと。
(2)事を行う前に、関係者に意図・事情などを説明し、ある程度までの了解を得ておくこと。
「関係方面に―する」
---------------------------------------------------------goo辞書より

介護サービス事業というヤ○ザな業界におりますと、この根回しがいかに大切かをイヤというほど思い知らされます。
以前私が青かった頃は、根回しという言葉にあまりいい印象を持ってなかった。
今だって本当はそうです。
でも、それは単なる誤解でした。
実はとってもとっても大切なことなんですよね。



さて、選択の余地なし+突然だったとはいえ、運よく徒然荘という特養に入ることが出来たというのに、家族の意向でわがひがし会系列の“あいの家”への転所を目指すことになったジェシカ。
ジェシカの夫ディカプリオのケアマネであり、ジェシカの元ケアマネでもあり、かつひがし会に勤務している私のところに、この夫婦の次女サブリナから相談の電話がかかってきました。

「特養から特養への転所ですか!?」
ハナシを聞いて、最初私はそりゃすごく驚きました。
「一体どうしてですか(⇒バカかあんたらは)?徒然荘に何か問題でもありましたか(⇒入りたくても入れない高齢者が、それこそ特養難民と言われるくらいいて困っているというのに)?」
サブリナは、転所したい理由として
・今いる徒然荘はたしかに良い特養かもしれないが、スタッフの対応がもうひとつ気に入らないし、全幅の信頼というカンジではない。
・姉ローラが探してきた“あいの家”は、全国的にも評価が高く、また、社会福祉実習中の甥(ローラの息子)たちの間でも評判が良かった。それを聞いて、どうしてもそこに母を入所させたくなった。
というふたつをまず挙げました。

そんなの自己都合じゃん、と思いました。
特養に入れた後ろめたさから、「ここはダメだ」「他のもっといい施設に入れたい」などと言い出したりする、厄介な家族感情ではないかと。
実際ジェシカは、多少の問題はありましたが、やっと徒然荘になじんできつつあるんです。わざわざよそに移す必要性が感じられなければ手伝えない、と思いました。
そこで私は
「私はジャシカさんにとっては『もと』のケアマネですし、サブリナさんたちご家族の思いを私が否定するつもりはまったくないのですが」
と前置きして、なんとか転所を考え直すように説得にかかりました。
あきらめさせようと思ったんです。

「だいいち、ジェシカさんの住所地はひがし市ひがし区ですよね?“あいの家”はK市ですよ。K市にはご親戚か何かおられますか?」
ジェシカにはK市在住の親類はおろか、友人知人すらいませんでした。
「ひがし市のような大きな市にはあまり関係ないのですが、たしかK市には『地域枠』みたいなものがあったと思います。地域住民を優先して入所させましょうというしばりのことです。
たとえば『親戚がジェシカの面倒をみることになりました』と、徒然荘を退所したとして、K市に住所を移して…という裏技ぐらいは必要ですよ。それが出来ますか?」
サブリナ沈黙。

前回も書きましたが、特養入所者が、入所している特養に特に問題があるワケでもないのに転所を希望しても、スムーズに移れるはずはありません。
どこでもいいというならハナシは違うでしょうが、サブリナやローラの目指すあいの家は300人以上の待機者を抱える優良特養です。
特養から特養へは移れません、という法律はありませんが、リアルに無理です。

また、特養には特養のオキテというか、モラルがあります。
徒然荘は県内に複数の特養をもっていますし、“あいの家”のあるK市にもやっぱり徒然荘その3だかその4だかがたってます。
そうヒョイヒョイ受け入れてしまってはカドたちまくります。

どう考えてもこの話は無謀すぎると思い、腹も立ってきました。

「住所は今のままで、ジェシカさんをなんとか老健に飛ばして、つまりワンクッションおいてまた別の特養へ、という方法もありますが、老健にしても、現在特養に入所している状態では、そうすんなりと入れませんよ。緊急性も必要性も感じられないし、説得力がありません。もし私が、もとのケアマネとして、相談員にバックの事情を聞かれたとしても、私自身がこの転所に緊急性も必要性も感じられないので、『よろしくお願いします』と言う自信がありません」
私はそう言って、この転所話には一切協力すまいと、それをハッキリとサブリナに伝えようと思いました。

しかし、このあと彼女の話を聞いているうちに、ローラとサブリナ姉妹がジェシカを“あいの家”に入れたいと思う理由が、他にもあったということがわかってきたんです。


                        つづく




特養優先入所指針 その2

2008年04月21日 | 事例検討
別にひっぱっていたワケではないのですが、長らくトピック放置してしまい申し訳ございませんでした。

仕切りなおし。

ケアマネをやっていますと、担当を外れたあとでも関わらなくてはならないケースがありますね。
ハリケンが担当していたディカプリオさん78歳男性・要介護3と、その妻ジェシカさん80歳女性・要介護4のご夫婦。
ディカプリオは現在ひがし会系の病院に入院中。大きな声では言えませんが長期入院です。今月でちょうど7ヶ月くらいです。
妻ジェシカは現在、市では評判の良い特養・徒然荘(仮称)に入所中。
ハリケンのケアマネとしての仕事はもうありません。
ですが、ワケあって、私はこの夫婦とご家族に、ずっとずっと関り続けています。

このトピックは、いわゆるフツーの特養入所のトピックではありません。
実録!私はこうして特養から特養へ転所した!!
なのです。

妻のジェシカは、特養徒然荘に入所して約半年。
その前は老健に入っていました。
ディカプリオが認知症の妻の介護に疲れ果て、倒れてしまい、ひがし会の本院に緊急入院したのが去年の9月なかば。
私とご家族(娘2人)は、慌てて超のつく認知症のジェシカをなんとかひがし会系の老健に入れました。ショートから繋いだんです。
そして同時に2,3箇所の特養に入所申し込み。
申し込んだ特養のうち、私が
「ここは市内では評判の良い特養ですからご一考下さい」
と情報提供した徒然荘に、去年11月突然入所が決まりました。

徒然荘はユーザー評価でも、口コミ情報でも評判の良い施設です。
母体は介護保険施行以降に参入してきた某団体で、あやしくもなんともありません。お世辞ヌキ、Aランクと言えます。
ただ、ディカプリオ夫妻の実の娘ふたりには、お気に召さなかったようでした。

徒然荘は新しく、いわゆる“若い”施設。
ヤングなスタッフが、元気ハツラツに介護しています。
親しみがあります。アットホームです。
娘たちにはそれが『お行儀がよくない』ととれてしまった。
また、ジェシカレベルの認知症高齢者が、当時たまたま他にいなかったこともアンラッキーでした。
以前書いたこともありますが、ジェシカは、差別用語をガンガン発するタイプの、迷惑行為がとっても目立つ認知症なのです。
徒然荘はジェシカのケアのため、ジェシカ以外の入所者の居室を施錠せざるを得なくなったり、ジェシカの居室を転々と替えざるを得なくなったりと、それまで1度もやらなかった処遇を実行するハメに。
その都度娘さんたちに連絡をとり、説明し、同意を求めながら実行していくのですが、娘さんたちにはそれが負担となってしまいました。

そこで、姉娘のローラは、いつしか
「母を徒然荘から他所に移したい」
と思うようになったんです。
ローラの息子(つまりディカプリオ夫妻の孫息子)は、他県で社会福祉学を学ぶ大学生でしたが、この息子が自分の祖母のために探し当てた施設がなんと、ひがし会系の特養“あいの家”(仮称)だったのでした。

医療法人ひがし会は、社会福祉法人ひがし会を系列に持っていますが、その中では唯一ここだけなぜ?と言えるほどの優良施設がこの“あいの家”です。
郊外の、閑静で開放的で牧歌的な環境。
明るく有能で前向きなスタッフ。
理想的な上司といえる施設長。
県内外からの評判もすこぶる良く、ひがし会で唯一阿呆迂闊を受託しているところです。
最初ローラは、あいの家がひがし会系列であることをまったく知らなかったそうで、私にも秘密であいの家を見学したり、相談員と会ったりしていたようでした。
そうして
「なにがなんでも母を、できることなら父も、この“あいの家”に住まわせたい」
と熱望するようになったんです。

しかし、ジェシカはすでに特養に入所した身です。
ましてや“あいの家”は、ジェシカたちの住所地の市のずっと外の特養。
自治体によっては地域枠というものもあります(地元の入所希望者を優先的に入所させようとする方針みたいなもの)。
特養から特養にスライド転所なんて、そう簡単にはいきません。
現に特養に入所している人が、『より困っている状況』とみなされるはずもなく、優先順位は要介護1の待機者よりも下かもしれません。
特養関係者であれば、これがいかに難しい話か理解してもらえると思います。

ですが

今まさにジェシカは、この特養転所を実際にやってのけようとしています。
他のケアマネさんたちなら経験があるかもしれませんが、私にとっては初めて体験するレアケースなので、その一部始終をブログに残していこうと思ったのでした。


その3へつづく




やむを得ない事情とは

2008年04月18日 | 業務日誌
特養優先入所指針のトピックの途中ですが、またまたちょっと挟ませて下さい。

ウチの併設ヘルステ、ひがしヘルパーステーションは、この4月から、登録ヘルパーさんの雇用条件を一部変更しました。

時給:身体介護1H/1600円
   生活援助1H/1100円
   予防  1H/1100円

交通費:1件につき150円一律
    ただし自家用車を使用するヘルパーは50円増

このあとに記載されていた条件について、私たちケアマネと、ヘルステの管理者である事務長との間で議論になりました。
※鼻くその長期休養の間、ひがしヘルステでは適任者不在という理由で、事務長が管理者を兼務しています。

予定されていた訪問がキャンセルになった場合
理由を問わず650円+交通費を支給


言っときますが、これはヘルパーに支払われるお金です。

以前このブログで、ヘルパー利用者のキャンセル料についてお話したことがあります。
そのときのキャンセル料は全額自己負担となっており、私の担当する認知症の利用者さんが訪問時間を忘れてふらふらと外出してしまったとき、予定されていた身体3のサービス料金を、自己都合のキャンセルとして全額自己負担させようとしたヘルステに対し猛烈抗議したトピだったと思います。
584単位ですよ。5840円ですよ。
ウチは特甲地ですから10.6がけで6190円になります。
さすがにそのときのキャンセル料は取らなかったものの、そのときからずっと私たちケアマネは事務長に、リアルで良心的なキャンセル料の設定をお願いしていたのですが、今年になってやっと改正されました。
キャンセル料
前日までの連絡は無料
当日キャンセルは1300円。
ただし体調の急変等やむを得ない場合は徴収しない。

この金額はかなり良心的で現実的です。
自己都合でバンバン休むなんてワガママの抑止力になるし、訪問介護というものは本当に必要な人が利用するべき社会資源であるということ、権利には義務がセットになってるということを理解してもらういいチャンスになると思います。

ただ、「体調の急変」という文言がひっかかりました。

たとえば入浴の予定だった利用者が熱発していて中止になったらどうなのか。
急変、と曖昧にせず、入院していた場合のみと限定して、キャンセル料が発生しないことにしたほうがいいのではないか。
認知症の人はどうなのか。

と、ケアマネさんたちからいろいろな質問や意見が出てきました。

私は、認知症の利用者を数人担当していて、ヘルパーも使ってもらっていますが、この人たちがもーしょっちゅー訪問時間に買物や、喫茶店に行って不在になってます。
そのような場合を想定し、キャンセル料を取られないようにするため、あらかじめヘルパーさんたちには、予定時間に不在だった場合は、その後何時からでもいいので、派遣可能な時間に派遣可能なヘルパーを再派遣してもらう、ということを決めています。
しかし、ひがしヘルステは稀に見る悪徳ヘルステですから、もしかしたら、
・午前中予定の時間に訪問したが不在だったのでキャンセル料もらう
・そのあと時間変更して仕事に行ってそのぶんのお給料もらう
なんてヘルパーが出て来ないとも限りませんというか絶対出てきます。出て来るという自信が私にはあります。
なので、そのようなことがないように、事務長には、もうひと押し、雇用契約の内容や利用者との契約書の内容をキッチリ編纂してほしいと要求しました。

アイリン女史は、この話を聞いて「それはおかしい」と言いました。
「ヘルパーは事業所都合で、急な時間変更や担当変更をじゃんじゃんやるくせに、利用者にだけペナルティを科すのか。たとえば急に『本来の担当ではないヘルパーが来ます』と言われて、それがどうしても納得できずに利用をキャンセルした場合はどうなのか。」
これがアイリン女史のいいぶんです。

まーね、しかし予定した時間に必ずサービス提供出来るなんて事業所はないですし、それはヘルパーの業務の特性ともいえます。
また、担当の変更はやむを得ないことです。乱暴な言い方をすれば、必要なこととも言えます。
そもそも「いつもと違うヘルパーさんなら来なくていい」なんていうような利用者にはヘルパーは必要ないというのが私の持論です。ただしこれはちゃんとしたヘルパーを揃えている事業所だけがいえることですけどね。

その他にも、欝病の利用者を担当している主任のカニちゃんから
「うつ病の人が突然当日に『頭痛がするから』と言って利用を休むような場合も急変と認めてほしい。うつ病の人にとっての頭痛や気分不良は一般の人の風邪と同じと思うから」
などという意見もあり。

事務長はすっかりアタマを抱えて、契約書(ヘルパーのも利用者のも)をまるごと変更するハメになりそうです。









脱力

2008年04月13日 | 担当者会議
特養優先入所指針のトピックの途中ですが、ちょっと挟ませて下さい。


私は知ってしまいました。

医療法人ひがし会併設の、ひがしヘルパーステーション。
なんと
過去に
同居の
実の親に
サービス提供していた
ヘルパーがいました!!!


ガ━━━(;゜д゜)━━━ン!!!!

仕掛け人はもちろん鼻クソです。
私はこのことを、当の登録ヘルパー本人から聞いたのです。
「なななななな!!!どうしてそんなことを!!!」
と詳細を聞いたところ、そのヘルパーさんが話してくれたのは以下。

もともとそのヘルパーは、認知症の母親の訪問介護をひがしヘルステに依頼していた利用者家族の身だった。
母親の介護をする中で、自分もヘルパーの資格をとり、ひがしヘルステの登録ヘルパーとなった。
登録と同時に鼻クソから、自分の母親のヘルパーとして派遣を組むように、そのぶんのサービスを増やすようにいわれた。
「それは不正にならないんですか?」
と聞いたが、鼻クソ
苗字が違うんだからバレることはない
と保証してくれて、結果約7ヶ月にわたって自分と同居の母親の担当ヘルパーとして登録されていた。

ちなみに担当ケアマネはデンタル糸居でした。
のちにこのヘルパーはデンタル糸居とトラブって、他の(今は退職してます)ケアマネさんと交替することになり、その新しいケアマネさんから止められて母親の担当をやめた、ということらしい。

4,5年前のことです。
でも、でも、あらためて私は、ひがしヘルステが、そして鼻クソがなぜ、この法人で大きな顔をしていたのか、その理由がわかりました。
こんな不正をガンガンやってたんですから、そりゃ儲けるはずです。

介護保険の崩壊の最大の原因は、もしかしたら訪問介護なのかもしれない。






特養優先入所指針 その1

2008年04月10日 | 事例検討
ハリケンの勤務する(特定)医療法人ひがし会。
系列には社会福祉法人ひがし福祉会もあります。
居宅介護支援事業所は全部で7箇所。

最近わかったことですが、医療法人ひがし会の居介のひとつ、みなみケアプランというところが、とんでもなくおバカな不正をやってたそうです。
あまりにもバカバカしいので記載するのも恥ずかしいのですが暴露しちゃいます

ケアマネと利用者の契約関係は、
入院したとき
入所したとき
死亡したとき
には解除となりますね。
それ以外にも、利用者から解約の申し入れがあったときや、居介の人員制限の関係で担当の継続が困難になったときとかいろいろあります。
で、このみなみ会の居介は、利用者が入院・退院するたんびに新規加算をとっていたらしいです。
新規加算Ⅱのことじゃありません。
2週間程度の入院であってもとってたらしいです。
このみなみ会は病院併設で、老健もありますんで、老健に入所した利用者が3ヶ月とかで退所して在宅復帰となり、以前と同じケアマネが担当に復帰した、なんて場合もガンガン新規加算をもらっていたらしい。
ちょっと聞くと微妙に思えますが、これはダメです。

私が先月担当することになった予防の利用者のときなんかこうでした。
去年の夏に予防になったのがきっかけでサービスの利用をやめ、プランがなくなったのですが、今年3月になって事情がかわり、予防訪問介護を利用することになったんです。
以前はデンタル糸居が担当してたのを私が持つこととなりましたので、新規の予防給付の利用者だからと思い、その区の包括に新規加算を請求したところハネられてしまいました
担当を外れて半年以上もたっているし、予防になってからは初めて担当する方です。Q&Aをみても新規加算がとれると書いてあるのに、そこの包括はダメだと言い張るんですよ。
主任のカニちゃんもかなり噛み付いたんです。
他の区の包括では同じようなケースで新規加算をもらったこともあるのにおかしい、と言ったら
「それはそこ(の包括)がおかしいんです。」
と一蹴でした。

このように、新規加算に関しては不可解なことがあります。
入院してちょうど30日めに退院してきたらどうなのかとか、退院時のカンファには医師が同席していないとダメなのか、とかね。

まあ、このあたりのハナシは、自治体の解釈によっても違うかもしれませんのでご注意下さいといい置いて、と。

今回お話したいのは新規加算のことじゃないんです。
タイトルのとおり、特養優先入所指針のことでございます。

ケアマネをやっていますと、担当を外れたあとでも関わらなくてはならないケースがありますね。
ハリケンが担当していたディカプリオさん78歳男性・要介護3と、その妻ジェシカさん80歳女性・要介護4のご夫婦。
ディカプリオは現在ひがし会系の病院に入院中。大きな声では言えませんが長期入院です。今月でちょうど7ヶ月くらいです。
妻ジェシカは現在、市では評判の良い特養・徒然荘(仮称)に入所中。
ハリケンのケアマネとしての仕事はもうありません。
ですが、ワケあって、私はこの夫婦とご家族に、ずっとずっと関り続けています。

長くなるので次回につづく。

この気持ち、看護師にはわかるまい

2008年04月05日 | 業務日誌
※ 画像は去年ハマった漫画ベスト1のキャラ、江古田ちゃん。オトコ前です。

実績1入れ終了。
月に一度の阿呆迂闊6箇所まわりも終わりました(ついでにあることで抗議してきて、険悪になったりなんかもしてきました♪キャピッ♪)
今日はちょっとひと息入れさせていただきます。

何度も何度も言いますが、ハリケンの利用者は重度の方が多いです。
先月HOTの方がおひとり亡くなってしまい、現在担当は介護給付35人+予防給付6人。
介護給付の方の内訳は
要介護5/6人。
要介護4/4人。
要介護3/12人。
要介護2/10人。
要介護1/3人。
ひがしケアプランセンターでは『ひとり特定事業所加算』と呼ばれています(ウソです)。
ちなみに障害形態別では
透析患者は9人。
HOTが1人。
胃ろうが2人。
うつ病患者が5人。
ついでに生活状況別では
独居12人。
高齢者世帯6人。
ナマホが2人。

まあそれはそれとして。

ハリケンの基礎資格は介護福祉士ポッキリですので、医療度の高い利用者さんはとても苦手でございます。
包括が発生してから利用者を奪われたせいで居宅がつぶれたり、メジャーな社会福祉法人でさえケアマネと併設の兼務者続出という現状では、贅沢というか恵まれているというかなんというかなのかもしれませんが。

なんといっても困るのが医学および看護用語です。
医療法人のケアマネだと、老健の相談員とか特養の看護師さんとかから遠慮なく専門用語をどしどし浴びせられますがこれがとっても困ります。
医療法人のひとだからといって、ケアマネまで全員看護師ではないんですよ。

マーゲンチューブって何?
(最初聞いたときハーゲンダッツかと思いました←マジ)
ビジューってアレでしょ、最近はジュエリーとかのことをそう言うのよねと思ったら鼻汁のことだったし。
イルリガードルは聞こえのカンジだけでコルセット系のものだと信じていたし。
ダブルルーメン?ラーメンつけメン僕イケメン?
気(管)切(開)=キセツの人、と聞いて「春だけとか冬だけとか期間限定でデイに来る人」=季節の人だとああ勘違い。



しかし、慣れればなんとかなっていくもので、こんな私も今ではどうにかこうにか勤まっているのですからすごいと思う。
これも私の努力のタマモノね。やっぱり日々勉強よね。

---------------と思っていたら

今日医事課のブリトニーと薬のことで話していて、自分がずっと緩下剤のことを「かんかざい」だと思っていたのがわかって赤っ恥
でも、1番ダメなのは、聞いてわからないのにわかったフリをする自分だということはわかってますので突っ込まないで下さいね。



間違い探し その3

2008年04月03日 | 担当者会議
※ 画像は『Pya!』よりお借りしました。もーもーもー絶対ネコ派nya!!

その1・その2でご紹介したのは、ひがし地区のデイサービスフルハート(仮称)が新規利用者に配布していた文書。
フルハートは訪問介護(ヘルパー+介護タクシー)もやってます。

最初これを見たとき思いました。
これって(介護保険制度的に)ダメなんじゃ???
グレーな部分が多すぎるし、文章もおかしなところが盛りだくさん。

たとえば

例:体調が悪くなり病院に駆け込んだ。受診時間2時間。
この場合、(※デイの)サービス提供時間は2時間減額となり請求は4~6時間となります。事業者側はサービスを提供しているのに減額となるのです。
そこで、受診に要した時間を「ハートフルケアサービス」として請求することにいたしました。

という部分。

直訳すると

デイ利用中に急変して倒れたりされたら対応しなきゃならんが、報酬は減って正直迷惑。だからそこんとこを介護保険外サービスとしてカネをもらうぜ。

と解釈してしまいそう。
それに、「カネをもらうぜ」ということだけはイヤにキッパリしてるけど、どんなことをどこまでやるのかについてはすごく曖昧
急変して病院に連れて行ったとして、家族が到着するまでいてくれるのか。
それまでの時間をまるまる「ハートフルケア」サービスとして請求するのか。

また、

・16時以降のサービス
利用者・家族と話し合い、了解を得た場合はハートフルケアを適用します。
・ご家族の帰宅が遅くなる場合
16時から18時の間、急な延長申し込みがあった場合は事情をくみ、対応します。(ハートフルケアの対象外)

ここんとこも、要するにどっちなんだかわからない。
まともに頼んだら「ハートフルケア」サービスになって時間外の実費をとられるが、急な場合は対象外?
どんな場合が「急」で、どんな場合が「了解を得て」るのか?
どっかの家族がゴネたときはどうすんだ。
払う利用者とそうでない利用者が混在することにもなりかねん。

しかも、しかもですよ。
「その1」を再読してほしいのですが

外出支援/5000円・4~8時間の場合。
※介助者の食事は利用者が負担。

外出支援でカネとって、メシまで食わしてもらうのか。
会員が地域生活を安全かつ安心して過ごすことができるように支援するために、それが必要なのだろうか。
従業者が損をしないために協力してくれ、と正直に言ったほうが潔いような気がする。

結局何がしたいんだ、フルハート
儲かりたくてやってるんだったらもっとちゃんとしろ。
儲かりたいというより、損したくないからやってるのがアリアリだけど、ちょっと苦しすぎるしイタすぎるよ。

しかも、私たちケアマネは、自分の利用者さんがこんな文書に署名捺印をさせられていたことをまったく知らされていませんでした。
「これちょっとおかしくない?」
てことで、市の介護保険課指導指定係に電話してみました。
口頭ではうまく伝わらなかったので、文書の中の事業所名を伏せてFAXし、しばらく待つこと10分間。
市が出した答えは
グレー
でした。
つまり
・介護保険対象外の実費の設定なので(市としては)なんともいえない。
・金額も『めっちゃ高!』てワケでもないので文句も言えない。
・ただし、文章の中には説明不足な点や誤解を招く点が多くこれでトラブルにでもなったら事業所側の非としか思えない。
ということです。


うーん、そうか。
実費と書いて説明して同意を得られれば、保険者もなんにも言えないよってことか。

しかし、このことをケアマネに言わないってのはやはりおかしい。
そう思った私たちは、フルハート責任者に電話で抗議しました。
フルハート責任者は少々不貞腐れながら
「介護保険外のことなのでケアマネさんには関係ないと思い、何も言いませんでした」
と。
それって介護保険外のことまでケアマネがガタガタ言うんじゃネェよってことですかい?
介護保険外なら何をしたっていいと思ってんのか?
私たちは、この責任者にさんざんキツいお小言をブチまけ、文書の全体を訂正すること、他のケアマネさんたちにも公開する、と約束してもらったのでした。

フルハートのような小さな事業所の気持ちとか、とってもよくわかるし、辛いところも理解出来ます。でも、なんだかねえ、ちょっと色々と間違ってる気がします。
保険者によっては
「自費だからといって、利用者が承知したからといって、何をしてもいいということではない、不適切な規定や自費の徴収は指導の対象となります」
というところもあるのでは?
皆様のところではいかがでしょうか。