業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

介護保険課の怒り その1

2009年05月31日 | 重要事項説明書
たぶん私、市の介護保険課認定給付係の職員に、名前を覚えられていると思います。
少なくとも月に1,2度(『ときどきある』の有効範囲)、そこに電話して、いろいろ聞くからです。
ハリケン「私、ひがし区のケアマネで、ハリケンと申します」
担当職員「ああ、お世話になってます~」
って、この「ああ」が私の推理を裏づけ。
この大都会にいくつ居介があるかを考えれば、これって結構すごいと思う。

さて先日、市役所の介護保険課に、今月になって2度めの電話をしました。
最初のは加算関係なので、たいしたことではありません。
しかし先日かけた電話で確認したかったことは、たいしたたまげた事例でありました。この事例を紹介して、皆さんにご意見を伺いたいと思います。


皆さんも使ってますよね、訪問リハビリ。以下訪リハと略す。
そして訪問看護。以下訪看と略す。
この事例の場合の訪看は、つまり訪看でのリハビリと思っていただきたい。訪リハの看護師が行うリハビリ、訪看の看護師が行うリハビリ、訪リハのPTとかが行うリハビリ、とにかく訪問してやるリハビリ。

新規で訪リハを利用しはじめたカニちゃんの利用者さんは、最近退院して在宅復帰。
すっかり下肢筋力が衰えてしまったため、自宅内や周辺を歩行訓練したい、初めて使う杖に慣れたい、いつまでも自分の脚で歩きたいと思っています。
ま、しかし、ただ歩くだけではつまんないと思うのがヒトのツネです。
訪リハ時に、入院する前まで毎朝のように通っていた喫茶店まで歩き、自信をつけて、また自分で通えるようになりたいとゆー要望がありました。

歩行訓練に目的地を設定することは構わないでしょうが、喫茶店に行ってお茶飲んできちゃダメですよ。
カニちゃんは利用者にそう言って、そしてこのことを訪リハの担当者に電話で報告したんです。

そしたらさ、
「○○さんから、歩行訓練のときに喫茶店に行きたいという希望がありまして」
と、そこまで話した時点で相手事業所のPTが
「はい、いいですよ」
と答えたらしいんです。
え?と思い、いちおー
「でも利用者さんに、お茶を飲むのはダメですよと説明しておきましたので」
と言ってみたところ、今度はPTのほうが
「え?」
だったそうな。
そして
「いいえ行けますよ、リハビリのうちですから。」
と言われたというんですよね。

カニちゃんは『そんなバカな』と思いましたが、医療系の訪問サービスのことならなんでも知ってますとは言えないので、「
そうなんですか、聞いたことがありませんでした、ちょっとこちらで確認させて下さい。」
と言い置いて電話を切りました。

訪看に聞けば可否がわかるかも、ってことで、先月ケアマネ兼務から訪看専従になったナース河合に質問。
するとナース河合は
「出来ますよ、ウチもやってます」
と答えたのです。

カニちゃん納得出来ず、同じ訪リハを使っている利用者を持つ私のところへ。
そしてこのハナシを私が聞いたワケです。
私は
そんなアホな、介護保険のリハビリの達成目標を、娯楽に設定出来るなんてことがあるワケないじゃないですか。」
と答えましたが、実際それをずっとやってきている事業所が、少なくとも2箇所は見つかったワケです。
もしかしたらアセスメント次第では可とか、計画の立てようによっては可とか、それでヨシとする保険者があるのかもしれんと思い、市に確認してみることにしたんです。



                           つづく

責任のとりかた つづき

2009年05月17日 | 業務日誌
今週は4日働きました。
(※水曜にガキが熱発したもんで1日有給)
独居加算のための住民票取りに区役所に行くこと3回。
サ担5回、認定調査2件。
デイケアから救急搬送された利用者の対応1件。
訪問は12件だけど、うち4件はプラン配ってない訪問。

ごくフツーに働いております。
その上、デコのオーダーを4個仕上げましたw
前回のブログで『自分の地元が入梅したらまたプレ企画』と公言しましたので、その準備もやってます。ちなみに地元は九州です。

寺社奉行さん、梅雨はまだですか?


えっと、前回のトピの続き。

自分の知り合いに認定を受けさせ、申請と同時にヘルパーを入れてしまい、なんの説明もせず、調査立会いもせず、結果非該当になってしまった利用者に困っていたアイリン女史。
一体どうするんだろうと思っていたら
「自分が(この人が利用していたヘルパーの利用料金)払う」
と言ってたってゆー話の続き。

あれから(今週のアタマ)主任のカニちゃんに相談したそうです。
で、カニちゃんから
「この状況では、どう考えても悪いのはアイリン女史ですね。
もし非該当になったらどうなるかの説明をしてからヘルパーを入れるかどうか利用者自身に選択させるべきでしたね。
また、非該当になる可能性が少しでもあると思っていたら、ケアマネは認定調査に同席すべきでしょう。
それに、結果自費が発生したからと言って、またいくらアイリン女史に責任があるからと言って、お金を払えばいいという問題でもないでしょう。
必要だと思うから認定を受けるよう勧めた、この利用者はこれからどうなるんですか。来月からはヘルパーが使えません、と説明するだけではダメでしょ。」
と言われたそうです。

で、カニちゃんは、特定高齢者の認定を受け、生活援助を入れてもらうようにしてみたら、と助言。
なるほど、とアイリン女史はすぐ包括に連絡をしたのですが-----------

皆さんご存知でしょうが、今年度から介護予防事業は介護認定における「非該当者」を一律に特定高齢者候補者とみなすこととなりました。
従来の特定高齢者は、毎年健診とあわせて実施される生活機能評価で認定されていましたが、今年度から「非該当」認定者も含まれます。
しかしそれでも、特定高齢者イコール要介護認定非該当ではありません。自動的に特定高齢者と認定され、サービスが利用できるワケじゃないんです。
まず『生活機能評価』っつーのを受診しなくてはなりません。
医師が生活機能の低下の有無などについて総合的に判断し、その判断を踏まえて市町村(包括)が特定高齢者かどうかを最終決定することになってます。

で、合ってますかね、これ読んでる包括の方。

要介護や要支援の認定がおりて、いろいろ契約してサービス利用を開始するというのもかなり面倒ですが、そこには親切なケアマネがいて、色んなことをかわりにやってくれたり、教えてくれたりします。
が、特定高齢者は自立してますから、いろいろやってくれるパートナーはいません。
そもそも包括は特定高齢者を作らないようにしてる(に違いない)んです。
だって忙しくなるから。

で、合ってますかね、これ読んでる包括の方。

アイリン女史の話では、この非該当さん、ここ数年受診したのは皮膚科のみ。ちなみに認定のときの主治医意見書書いたのもその皮膚科のドクター。
そんな人がわざわざ別の医者に行って、生活機能評価なんてワケのわからないものをされて、保健師の訪問を受けて、なんて積極的にやるハズがない。
書類は多いし、そこまでやってサービスを受けたとしても制約は多いし。
「だったらもういい、ヘルパーはいらん」
となるに違いない。



やっぱり自腹切って責任取る、って言うことになるワケです。
ウチの居介は保険とか入ってないし、つか、そもそもケアマネ業務の保険ってあるのかどうかもわかんないですよね。もしあったとしても、この場合アイリン女史ひとりの過失であることは明らかですから、きちんと報告して始末書とか書いたとしても、弁償はアイリン女史個人がすべきってなっちゃうんだろうなあ。

私はこの一件について、カニちゃんの考えを聞いてみました。
予想通り、ほぼ私と同じ、そしておそらく皆さんと同じ考えでありました。
私は今回のアイリン女史の一件は、女史が、ケアマネってシゴトを実物よりもずっと『偉いもの』と思い違いをしていて起こしたことみたいに感じています。
「私がヘルパーを使えるようにしてあげましょう」的な。
ケアマネが利用者を決めるとか、サービスを振り分けるとか、彼女はどうもそういうミスが多い。従ってトラブルが起きる、それも毎回同じようなトラブルが。

今回あらためて思いました、わかりきってることではありますが、利用者に損害を与えるかもしれないことは、どんな小さなことでもきちんと説明すべきなんです。
こういうリスクがありますよ、こんなことしたら自費ですよ、あなたが考えて、選ぶことなんですよ、って。
サービス開始時にちゃんとやっとけば、大抵のトラブルは回避出来るはずなんです。
最初が肝心ってことですよね。



責任のとりかた

2009年05月10日 | 業務日誌
※ 画像は『ぬーん』。

ケアマネになってそろそろまる3年を迎えるハリケンです。
慣れてくれば手が抜ける、要領がわかってラクになる。
そう信じて3年間、この辛く苦しい業務に耐えてきました。



事例は困難になるばかり。
利用者はワガママになるばかり。
良い事業所は減るばかり。
給付管理は複雑になるばかり。
審査会はアホばかり。

ケアマネは介護保険において、医療における医師の役割
とか
公務員に准ずる
とか

ウマイことばっか言われてこの職に就いた自分の愚かさ、浅はかさがつくづく身に沁みる3年目であります。

改正なんて所詮改悪だしさ。
朝四暮三だしさ。

さて、ケアマネには、利用者に対して、介護サービスや精度を利用するにあたってシバリや注意事項を説明する義務があります。
私ハリケンは、ケアマネのシゴトの中で1番大変なのはこの『説明』だと思ってやってきました。
だって、説明って、内容がわかってないと出来ないことですよね。
よくわかってない人から説明されても、余計わかんなくなるだけですよね。
説明してもわからない人たちのためには図でも説明しますし、自分のよく知らないことを聞かれたらまず「もう一度よく調べてからお答えしますね」と言い置いてからいったん調べに戻ります。
そのせいで、私はウチの居介で一番紙(文書)を作るケアマネです。
契約書なんかにもちまちまアンダーラインをひいたり、書き込みしたりしちゃいます。
あとで聞いてないとか知らないとか言われると、その責任は全部ケアマネである自分にかかってくるからです。
言い換えれば、ケアマネってのは、利用者の責任を負わすために厚生労働省が考えた捨てゴマな資格なのかもしれません。

なんでこんな話をするかとゆーとですね。


先日、ウチの居介のベテランケアマネ・アイリン女史が、ちょっとした知り合いである高齢者を担当することになって、新規に認定を受けさせたところ、非該当になっちゃったんです。
非該当って、私出したことないです。って別に自分が担当する利用者すべてにあまねく介護給付の甘い汁を与えているケアマネだってんじゃなく、単に重度の利用者を押し付けられてるってだけなんですけど、とにかく非該当の通知って見たことないです。
(ワタシ的には非該当の通知なんかより要支援の通知のほーがよっぽどヤですがね)

で、アイリンさんがショックを受けてた。
あれほど「調査では『出来ません』と言えと言ったのに、だの、自転車に乗れることは隠しておけと言ったのに、だのグチグチ言ってたワケですが、ひとしきりブツブツ言った後で
「仕方ない、今月の利用料金は私が払うわ」
って言ったんです。

聞けばその非該当さん、すでにヘルパーを数回利用してたらしい。
いくら元気でも、要支援にはなるだろうと見込んでヘルパーを派遣しちゃっていたってことなんですよね。
で、利用者には「もし非該当になったら」というバーイの、自費とか自己負担とかの説明は一切していなかった。
アイリン女史、数年前の軽度高齢者の福祉用具引き上げの時期にも、同じようなことをやってるんです。
きちんと説明していなかったために自費が発生してしまい、それを自分で支払ったことがあるってワケです。

皆さんに聞きたいんですが、このような『責任のとりかた』についてどう思います?

もしこれをちゃんと処理しようと思ったら、管理者に報告して、始末書か顛末書かを書いて、謝罪して、事業所や法人が負担して、って流れになると思います。
当然ケアマネは厳重注意でしょうし、管理者も叱られます。
アイリン女史はそーゆー一連のことを「人に迷惑をかけるから」と言って、安易に自分のポケットマネーで済ませてしまうのです。

でも、利用者にとってはどうなんでしょうか。
また、そんなことは絶対にしない、またはこんなことが起こらないようにマジメにやってるケアマネにとってはどうなんでしょう。

以前私がデイやヘルステの職員だったとき、利用者にケガをさせたり利用者のものを壊したり失くしたりしてしまったとき、相談員や主任は私の手をひいて利用者や家族、施設長に誤りに行きました。
自分は全然悪くないのに主任が一緒に頭を下げてくれ、ときには厭味まで言われてるのを見て、自分に嫌気がさし、申し訳なくて恥ずかしくて泣きそうになったりして、もう2度とこんな失敗をすまいと自分に誓い、数ヵ月後にはまた似たような失敗を繰返す、とゆーことをやってカタツムリのスピードながらも成長してきたワケです。
事故報告書だの誓約書だの、もう目をつぶっても書けますってくらいのレベルになって、いまこうして自分なりの責任感をもって仕事をやってる自分がいるんですよね。

誤解のないように言っておきますが、ウチの主任のカニちゃんが、アイリン女史のような責任のとりかたを推奨しているってことじゃありません。
むしろ逆で、私の考えにほぼ近いと思います。つか、カニちゃんは説明義務から逃げるような人じゃないですからこーゆーミスをしたってハナシもないですけどね。
そもそも、カニちゃんはまだこの一件を知りません。

介護ベッド1ヶ月として、安いものでも7,8000円ですよね。
ヘルパーが1時間、週に1回1ヶ月入っていたとしても9200円弱。
この場合自費の部分を要支援Ⅰで取られるとしたらどうなんだろ、12340円ってなるのかな。

これ全部、ケアマネが払えばそれでいいってことなんでしょうか。
それは一般的な責任のとりかたなんでしょうか。
というよりも、このやり方で、アイリン女史は、本当の意味で責任をとったことになるんでしょうか。

どー思います?

踊らされるデイケア

2009年05月01日 | 業務日誌
さてさて、プレ当選品の発送はすべて完了しました。
皆様たくさんのご応募ありがとうございました。
当選者の皆様、こまめにご報告感謝します。
あとおふたり、届きましたらご一報お願いしますね。


4月のレセ作成が始まりました。
ケアマネの皆さん、独居加算算定のための住民票は揃いましたか?
ハリケンは、独居高齢者が13人、認知症高齢者(主治医意見書でⅢ以上)が8人。
ウチの居介でダントツです。稼ぎ頭ですから。
住民票をとった月から算定が可能と聞き、ヒマさえあれば区役所通い。やっと9人そろえました。
他のケアマネさんはいたって冷静です。同意書がないと住民票がとれないので、訪問して、同意もらって、まったりと区役所に行ってますが、ハリケンはいざとゆーときのためにほぼ利用者全員の印鑑をそろえておりますので筆跡なんざテキトーにギゾーして(以下略)。
もらうものはもらう。それがワタシです。

さて、各事業所からの実績報告がじゃんじゃん送信されてきております。
ある訪問介護事業所は、身体の単価が上がったのにもとの点数であげてきており、ほんとにこのまんま出したろかと思ったりしてます。
しかし今日、そんなおバカなヘルステなんかより、もっとウケる実績を発見しました。
それがねえ、ウチのデイケアのものなんですわ。

デイケアの個別リハ加算、もめましたよね。
改正の概要が発表された当初は、
月に8回以下の利用ではリハ加算の算定はできない」となってましたよね。
しかしその後二転三転し、最終的には
予定8回の利用者であれば、予定外の利用休みなどによって8回以下になっても算定してよい
となりました。
リハマネ加算も、個別リハ加算もどっちもです。
つまり、もともと週に2回の利用予定があった人が、急な受診や予定外のお休みで7回とか5回とかになったときは、リハマネも個別リハ加算ももらえます。
ただし、前もってわかっている受診はダメ。
前月から組んでいるショートステイもダメ。
※これはハリケンが自分とこの保険者に確認したことです。よそは解釈が違うかもしれませんのでご注意下さい。
ただしこれは、つい最近になって「とれる」ことがわかったものなんです。それまではどこのケアマネさんもデイケア担当者もあーだこーだモメまくってました。

で、ウチのデイケアを使っている利用者の実績報告書。
火曜と金曜、週に2回予定、休まず通えば問題ナシ、だったのに、4月の21日に1日自己都合で休んでしまいました。
それまでデイケアのリハ担当者は、せっせとこの人のリハビリを5回、マジメにやっていたワケですが、1日休まれたためにその5回がパァになったと思ったんです。
で、どうしたか。
残りの火曜金曜、つまり24金と28火、ウチのPTはその人にリハビリを実施していないんです。
あーあ休みやがった。もうダメじゃん。やめた。
です。

今日この実績報告を見て、私たちケアマネがどんなに怒り、そして笑ったことか。

自己都合ったって、この21日のお休みは体調不良でしたので、リハ加算はもらえるんです。そーゆー最新の情報をちゃんと知らないから、このようにやる気のないのが一目瞭然の実績をあげてくるワケです。
ワタシは迷わず、この人の実績からリハマネと個別リハ加算合計630点を削除しました。
ウチのデイケアのPT、まったくやる気がないんですわ。
集団指導にも行かないし(ケアマネ任せ)、レセも作らない(医事任せ)。
提供体制加算の要件を調べることすら事務長任せでした。
医療法人では、医療行為以外はすべて誰かがやってくれると思ってるんですね。
そーゆーところはホントいやです。

やったことを正当に評価そして算定されないことに対しては、きちんと抗議出来るような事業所がいい事業所だと思います。
「ウチはちゃんとやってます!利用者様第一で頑張ってます!だからもらえるものは全部もらいます!!」
これが頼もしいと思うんです。
なので、どこぞの大手の○○イさんみたく、4月に入ってからもグズグズと
「うちは算定要件を充分に満たしていますが、利用者様にご負担をかけるような加算について請求すべきかどうか上層部で審議しています」
などと文書を回して勿体ぶるようなとこはうさんくさくてキライです。
ニ○○が悪い事業所の代名詞だとすると、ウチのデイケアなんかはダメな事業所の代名詞だと思います。

あ、ちなみにワタシは、言うなれば黒いケアマネです(ダメじゃん)w。