気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

有馬籠

2017-11-03 18:50:10 | お稽古
今朝から先生の「炉開き」で手伝いに午前8時に
寄せていただくと、玄関には丁寧に水が・・・
・・・・
帰り着いたのは午後4時ごろ、やはり疲れましたので
有馬温泉の続き、予定稿「有馬籠」を

有馬の伝統工芸『有馬籠』は、太閤秀吉や千利休らに
茶道具として愛用されたという竹細工を紹介します。

平日でほぼ一人だけの「銀の湯」から上がると
5時過ぎでもう外は暗く、上空には12夜の月が。
 
前の坂は「ねがい坂」といい、銀の湯の前の塀も
 
極楽寺・念仏寺・温泉寺・湯泉神社があるから?
人通りは少なく、六甲山登山後の入湯客目当ての
モンベルの店や洒落た喫茶店がありますが、平日で誰も

横のタンサン坂へと少し下ると、「有馬籠」のお店が
竹芸有馬籠くつわ 本店』さん
御主人が戸を閉められておられる途中、
 
外から見ると、仕事場と奥に展示室もあるようで
カトラリーやインテリア、ハンドバックなど現代的なものも
でも店内は撮影禁止の表示が。
 
”少し見せて頂けませんでしょうか”の声で手を止められ
店内に入らせていただくと、気さくななかに丁寧なお話を
これぞ有馬籠と思っていたものが、
有馬籠の中の「せせらぎ籠」と教えていただきました。
せせらぎ籠(購入品)
HPによると、有馬籠(ありまかご)とは、
”当工房で製造される花入を総称した呼び方です。
 よく誤解されますが、「有馬籠」という花籠や製品が
 あるわけではありません。
 轡昭竹斉を代表とする当工房の職人が製造した花入を、
 総称して有馬籠と呼んでいます。”と

さらに目から鱗のお話も・・・
・竹製品は絶対洗ってはいけませんよ
 竹から油が抜けてしまいますからね、
 ブラシなどで埃を取り除き、ブラシッングすることで
 油分がでて、段々飴色へと変化し良い色に。
・籠に入れる竹筒は、一度ザブンと水に浸けておいてから
 中に水を入れるように、そして濡れた底にラップなどを
 引くといいですよ。
 筒中だけに水が入ると外側は乾燥しているので、
 ひびが入り易くなり、水漏れの原因になりますからね。

竹製品の扱いを何も知らなかった私、
大変勉強になりました。

帰りがけに、かわいらしい鈴虫が一対1296円が目に、
購入品
先月までの虫籠に孫が折った蟷螂
まだ大きすぎますので、これだけでもと
懐に・・・お風呂代しか持ってきていなかった。
明日の朝は9時からだそうで、再度伺うことに。

「有馬籠」については有馬の工房 展示パネルより(改変)
”有馬籠の記載は本願寺の「顕如上人貝塚御在所日記」に
 桃山時代の1585年有馬に入湯した顕如上人は有馬土産と
 して秀吉の妻ねねに有馬籠を贈ったと記されています。
 江戸時代に入るとさらに多く紹介があり、黒川道祐の
 「有馬地誌」また「日本山海名物図会」には、
 「有馬籠、細工妙を得ていろいろの竹籠を作り出す。
 有馬籠とて著名な名産なり、入湯の人々、
 買い求めて家ずとす。」と記されています。
 明治時代、1873年のウィーン万国博覧会で優秀賞を受賞し
 有馬籠はさらに発展し1910~20年頃には、十数軒にも、
 従業者も70数名にも達し、全盛期を迎えました。
 しかし第2次世界大戦で壊滅的な打撃を受け、衰微し始め
 生活の洋風化などのあおりも受け、現在の有馬には一軒
 のみですが、親子孫三代にて伝統を受け継がれて・・・”
HPより 
この一軒こそが、日本で唯一、有馬籠を製作されている
竹芸有馬籠くつわ』さんで、道を挟んだ向かいには
工房もあり、親子孫三代で有馬籠を作る様子が垣間見れます。
 
次の朝10時前に伺うと、御主人の轡昭竹斉さんでが、
工房からわざわざ来て下さり、3品頂きました。
大切に使わせて頂きます。
来年の風炉の季節が楽しみですね。