気軽に茶道をしてます。

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大炉の稽古準備で、炭の爆跳が

2016-02-16 08:04:01 | お稽古
昨日の昼から、大炉にて自宅稽古に、
お二人が見えになりました。
 うす紅色
うす紅色の馬酔木のつぼみと 雲珠(ウズ)椿を活けました。
近くの公園の馬酔木には、
白色の壷形の花が二輪咲きだしており、
白色
うす紅色と白色、二色あるのを初めて知りました。
馬酔木(あしび、あせび)どちらで読まれておりますか。

稽古準備の最後に、炭入れをすると、
炭がきれいに熾ったと思っておりますと、
突然火花が、バチバチ『爆跳』と呼ばれており、
カメラを構えますが、なかなかうまく撮れません。
 クリックで拡大 
立花の 火花やいはば 遅ざくら』   
        宗信(千宜理記)芭蕉19歳
  炭火の爆跳を遅ざくらに、たとえられております。

『爆跳』の最大の原因は湿気、つまり炭の保管方法です。
炭自体、湿気を吸ったり吐いたりしています。
湿気のある場所に長時間置いておくと、
吸ったままの状態となり、
空気と湿気が交互に養分の入った穴に入り込み、
詰まってしまい、その炭を火で暖めると、
中の空気が膨張して爆跳を起こすのです。

次に炭質だといわれており、多くの場合、
木の枝分かれや形の悪い部分で起こりやすく、
炭化度が低く樹脂成分が残っているためと考えられ、
特に樹齢が30年以上経った樹木の芯の赤い部分が
爆跳しやすいとされており、さらに技術的問題
炭を焼く最後の工程「ねらし」の段階、つまり
炭化の終わりに炭窯の温度を上げて、
炭の中のガス分を抜き、同時に焼しめることが
充分でない時にも起こるものだそうです。

20年ほどの樹齢の木は、地球温暖化の原因の
二酸化炭素吸収率も高く、また
ナラ枯れの病原菌にも強いことを
先人たちは経験的に知っておられ、
20年程度の伐採する木を選び、伐採することで
切株から木が20年ほどで再生出来るという
このサイクルを繰り返されていたのですね。

私たちにとって『良い炭』を使うためには、
信頼のおける炭屋さんから、少量ずつ購入することですが、
保存する場合でも、厚いナイロン袋に
吸湿剤とともに厳重に封をすることですね。
安全の面からだけでなく、
良い炭を使うことは、良いお稽古に繋がる
必須アイテムということがよく分かりました。