自由ってなんでしょう。
私には自由というものがなかったような気がします。
いつも何かに縛られ何かに追われて生きてきました。
それでもそれが私の進む道と信じ走り続けました。
今は亡き夫の犠牲の上に成り立っていたし夫の包み込むような愛情で乗り越えてきました。
しかし…
糸は絡みに絡んでいる。
逆流に飲み込まれているような息苦しさ。
今までの私で一体良いのだろうか?と人生はじめての迷い。
私が守ってきたものはなんだったのかしら?自分に問うてみる。
田原先生は10年ほど前、左目の白内障を手術しましたが、この数年前から右目が半分くらいしか見えなくなっています。昨年までは保険証をご自分で持っていらしたので心配だとすぐにお連れしていました。
しかし、家族は気づかない。言うべきか言わざるべきか…。
あの目で自転車はアブナイ。
私は今60代最後の年です。数えで古希。
「古希」は中国の詩人、杜甫(とほ)によって詠まれた、『曲江(きょっこう)』という漢詩の一節からきているそうです。
「酒債は尋常行く処に有り 人生七十古来稀なり」
「酒代のツケはどこに行ってもあるが、古来より70歳まで生きる人はめったにいない」という意味だそうです。
私もいつのまにかそんな年になりました。同年代のジュディオングさんも、竹下景子さんも風吹じゅんさんも皆、おばあちゃん役になってきました。
しかしどの人も輝いています。
生き方は輝きにでます。
さて、私の人生最後のレッスンとはいかなるものか?
ふと、立ち止まり見つめ直しても遅くはないかもしれません。