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その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

奥の手

2007年12月10日 | Weblog

 

奥の手

 

***

 

なんにでも名前がついている我が家

 

孫の手にも

 

ちゃんとついている

 

大ちゃん2号

 

なぜ2号かというと

 

1号がいるからです(笑)

 

(孫が1号孫の手が2号)

 

あるとき

 

孫の手を持ってきてと

 

おじいちゃんが言うと

 

すぐさま・・

 

1号それとも2号?

 

おじいちゃんもなれたもの

 

今日は2号がいいな

 

そんなある日

 

奥の手の話になった

 

どんな手なのか

 

とても興味があるようで

 

話を真剣に聞いていたきみは

 

「だれでも持っている」に猛烈に反応した

 

みたいみた~~い!!

 

これには困った・・

 

どう説明をしたら・・

 

いまの時代に合うように

 

わかってくれるだろう~~か

 

今日はつぶやきになってしまったね(笑)

・・・

 

だれでも持っている

とっておきの最後の手段

皆様お持ちですか

「それがあったら苦労しないよ」とおっしゃる方も

「実は・・・・・」とにんまりする方も

本当はだれでも持っています

そう 奥の手とは 左手のことなのです

昔は 左を尊重していたので

左手のことも奥の手と呼んだのだそうです

中国の影響だそうですが

中国も時代によって

左を重んじたり、右を重んじたりしていたようで

「左遷」は右を重んじていた時代の言葉だそうです

たいていの人が普段使うのが右手

そして とっておきの手を奥の手というようになったのですね

困ったときには奥の手がある

そう恩っていると 心強いものです

実際 秘策はどこかではなく

あなたの中にあるのではないでしょうか

山下景子「美しい日本語」より

今日の写真はイメージで文に関係なし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰でも持っている


道楽(どうらく)

2007年12月08日 | Weblog

今日のテーマ「道楽」

季語にないので冬の季語「毛糸編む」

告げないで毛糸編みする恋遊び」

(つげないでけいとあみするこいあそび)



道楽(どうらく)



***



毛糸編みを覚えた



あなたが過ごす公園のベンチ



家ではネコのお遊びにされる



毛糸玉



ゆっくり陽だまりの中



編み物をするゆとりの時間



わがきみも



一人で本を読み



ときどき



ガールフレンドに



読んで聞かせる~



(本当は丸暗記してしまっただけ・笑)



わたくしの



楽しい時間がゆっくり流れてゆく



・・・・



***


道楽

道を行く楽しみ

もともと仏教用語で

仏の道を悟った楽しみのことだそうです

修行を積んで

道を究めた人の

真の楽しさのことなのですね

いつしか

単なる趣味や楽しみの意味に変わり

ついに享楽的な楽しみにまで変わり果ててしまいました

道楽息子 道楽者・・・

あまりいい意味では使われませんね

でも 刹那的楽しさは すぐに

空しさに変わってゆくものです

悟りを開いた人も

いやいや修行を積んでいたわけではないはずです

思い描いた夢に近づける・・・

そんな喜びを感じていたに違いありません

あなたが本当に進みたい道

到達したい場所はどこでしょう

一歩一歩を楽しみながら

自分の道を歩いてゆける・・それが

本当の道楽かもしれません

 

 

 







 


夜業(よなべ)

2007年12月07日 | Weblog

 

ごろ合わせ的な写真と句です

夜なべという言葉は歳時記季語では秋の季語

冬の季語では鍋焼きが季語になっていますので

鍋つながりで・・・

 

人肌の恋しくなりぬ鍋の君

(ひとはだのこいしくなりぬなべのきみ)

 

 

夜業(よなべ)

 

***

 

おばあちゃんが・・今夜は夜なべって言ってたよ

 

食事したのに

 

夜中にないしょで

 

また食べるのかなあ

 

などとぶつぶついってる

 

食べることとなると

 

本当に貪欲なんだから・・

 

でもそれは意味が違うのよ・・

 

????

 

***

 

身にしみるありがたさ

~かあさんが夜なべをして てぶくろ編んでくれた~

(窪田聡作作詞作曲「かさんのうた」)

母の思い 故郷の情景

しみじみと感じさせられる歌ですね

「よなべ」には

「夜鍋」という漢字が当てられることもあります

そのせいか

夜に仕事をすると お腹がすくので

鍋で簡単に煮たものを食べ

また仕事を続ける・・・・

という語源説も生まれました

でも実際のところは

「夜延べ(よのべ)」が正解のようです

昼を夜に延べて作業をするということですね

夜型が多くなった現代社会ですが

かえって使われない言葉になりました

かあさんは 朝早くから起きて 働いている

そのことを知っているからこそ

夜業のありがたさが

身にしみるのですものね

山下景子「美しい日本語」より 

 

 

 

 

 

 


鴛鴦夫婦(おしどりふうふ)

2007年12月06日 | Weblog

 

鴛鴦のどちらにも言い分がある

(おしどりのどちらにもいいぶんがある)

鴛鴦は寂しがり屋を隠してる

(おしどりはさびしがりやをかくしてる)

***

 

鴛鴦夫婦(おしどりふうふ)

 

***

 

今日はいきなり

 

前触れもなく質問が飛んできた

 

どうしてパパとママは

 

おしどりふうふなの?

 

なんということを・・

 

朝から返事に困る

 

質問には質問で答える

 

これは常套手段ではあるが

 

あまりに唐突で

 

なぜ?って・・と聞き返すと

 

お隣のおばちゃんが・・

 

そう言っていたから

 

それに・・?

 

どこがおしどりに似てるのかなあぁあ

 

似てないよねぇえ・・

 

なるほど・・

 

そういうことか・・

 

思わず笑ってしまった

 

いいのよ・・おしどり夫婦で

 

~~~

 

***

仲良きことは美しきかな

おしどりという鳥のオスは「鴛」

メスは「鴦」と書きます

普通「おしどり」を漢字で書くときは

「鴛鴦」と書きますから 字までつがい

さすがおしどりですね

オスは ひときわ美しく

その横に一回り小さくて地味なメスが

いつも寄り添って泳いでいます

大変仲がいいように見えるので

「鴛鴦夫婦(おしどりふうふ)」と

呼ばれるようになったというわけです

でも実際の鴛鴦は

毎年相手を変えるそうです

それもメスのほうに選択権があるそうですよ

そんな実態を知らなかったほうが良かったでしょうか

でも大丈夫です

語源は「愛し(おし)鳥」

愛し合う鳥という意味ですから

鴛鴦夫婦は

やはり仲のよい夫婦なのです

山下景子著「美人の日本語」より

 

 

 

 

 

 


年満月(としみつづき)

2007年12月05日 | Weblog

 

待ちきれぬほどに愛して散る銀杏

(まちきれぬほどにあいしてちるいちょう)

 

雨音のリズムがかはり銀杏散る

(あまおとのりずむがかはりいちょうちる)

 

 

年満月(としみつづき)

 

***

 

散歩の途中で

 

急に雨が降ってきた

 

大降りではないけれど

 

濡れてしまうくらいの雨ですから

 

走って帰ることに

 

走ることの苦手なきみは

 

なかなか走ってくれない

 

そうだ・・こういうときは

 

おだてるに限る

 

ねぇえ~~

 

将来の先生!

 

すると きみは

 

怪訝な顔をする

 

きみの口癖は

 

パパと同じ

 

お医者さんになると・・

 

頼もしい限り~~

 

十二月はね・・ぇ

 

師走といって

 

師(先生)も走るんだよ・・

 

走り回るほど忙しいから

 

そう言う様になったんだって・・

 

だから将来の先生も

 

いまから走る練習しなくっちゃぁあね

 

それ走れっ・・走れっ・・

 

やったぁあ・・きみは全速力

 

やっぱりきみは素敵な先生になれるぞっ

 

・・・・

 

***

 

満ちてゆくこの一年

みなさんご存知のように

十二月になると

師(お坊さん)も走り回るから「師走」

でもこれは

江戸時代にこじつけられた俗説のようです

「師走」という漢字は当て字で

万葉の時代から「十二月」とかいて

「しはす」と読ませていたそうです

その語源はさまざまな説があって

「し」の方は

仕事 為す事 年 四季など

「はす」の方は

ほとんど「果つる」と解釈しているようです

走るにしても 果つるにしても

あわただしいことには変わりありません

十二月の異称の中に

年満月(としみつづき)というのがあります

年が終わるのではなく

さまざまな思いであなたの一年が

満ちてゆくと思ってみてはいかがでしょう

一年の締めくくりの月を

満ち足りた思いで過ごせますように

山下景子著「美人の日本語」より

 

 

 

 


勿忘菫(わすれなすみれ)

2007年12月04日 | Weblog

 

返りざく 勿忘菫 はなの径

かえりざくわすれなすみれはなのみち

 

・・・・・・・・・

 

木枯らしが吹く季節になると

 

誕生日に起きた

 

事故を思い出す

 

沢山の日にちが過ぎてゆく

 

あなたはわたしの心の中にいる

 

時々わたしを励ましながら

 

あなたが好きな菫も咲いた

 

そんなあなたが

 

久しぶりに夢に

 

朝目覚めたら枕がぬれていた

 

窓を開ければ

 

今朝も木枯らし

 

~~~

 

***

 

 

十二月の誕生色は

小雪が舞う季節の

藍白色ということになっています

菫(すみれ)は早春に咲く花ですが

返り咲きすることが多く

十二月に花を咲かせることも珍しくないそうです

かわいらしくうつむいた花が

この季節に

遠慮がちに返り咲く姿はいじらしいですね

「すみれ」の語源は二説あって

「墨入れ」が変化したという説

花が昔の墨入れに似ていたからだそうです

もうひとつは

「摘み入れ草」から来たという説

摘む花といえば

菫が代表的な花だったそうです

それだけ親しまれた花なのですね

返り咲きの菫が小雪の中で揺れる風景

「忘れないで」とささやきかける

今年一年の淡い思い出のようです

 山下景子著「美人の日本語」から・・)

 

 

 

 


心恋(うらごい)

2007年12月03日 | Weblog

 

心恋(うらごい)



***



「おあいできてうれしいです」

(おごってくんないかな)



どちらにお住まいですか

(おくってくんないかな)



「いいものお持ちですね」

(ソレくんないかな)



心と少し違う

言葉を話し

目がおねだり~



「今夜の予定は」

(あいしてます)



・・・



***



昔は心のことを「うら」といいました

表面に出ている顔などを

「面(おもて)」というのに対して

隠れている内面は「うら」とか

「下」という言葉で表したのですね

ただ 「うら」の方は 隠すわけではなく

表面に現れない心のことで

「下」の方は表面に現すまいとして

こらえ 隠している心をさすという違いはありました

心恋は 心の中で恋しく思うこと

まだ恋を意識し始めのころの

あまく淡い思いです

同じようですが

「下恋(したごい)」という言葉もあります

これはきっと

誰にも知られたくない想いでしょう

それにしても

心(うら)の裏をかく人や

下心のある人が増えて

「うら」も「した」も

印象に良い言葉ではなくなってしまいましたね

写真は池に姿を写すフラミンゴ

恋をすると色が赤くなります