当たり前
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毎日を仕事や予定に追われる日々
気がつくと当たり前に
食事をして 電話して
車の運転をして
いつものように
おはようっ!の挨拶
何もかも当たり前に
昼食の折に
あなたと一緒だった
席があくまで待つ間
約束をした
もしきみの横に
女性が座ったら
きみのおごり
もちろん逆ならわたくしのおごり
さて・・さて~~
結果は・・ふぅふ~~う
誰も座らなかった
仕方がないから
言いだしっぺのわたくしが
会計をして
ちょっとだけ楽しい食事
ずっとずっとこれからも
きみと素敵な時間をもとう
・・・・
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当たり前の中の奇跡
共同で収穫したり 漁や狩をした時の
一人当たりの取り分を
当たり前といったそうです
それぞれの働きに応じて
分け前は決められました
「当たり前」が当たり前ではなかった
時代があったのですね
私たちが何もしないで受け取っているものは
何らかの恩恵だと考えたほうがよさそうです
人は慣れると
すぐ当たり前と思ってしまいます
私たちが生まれたことも
そして水や空気があることも
奇跡です
この奇跡の積み重ねを
当たり前としか思えなくなるほど
心が麻痺してしまうのは
悲しいことだと思いませんか
当たり前の中の奇跡・・・
そのことに気づいたとき
感謝の言葉一杯に溢れてきます
(山下景子著「美人の日本語」より)