歌枕(うたまくら)
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先日面白い遊びを体験した
親子で見つける
イメージ作戦
ひとつの品物から
イメージを膨らませて
関連する絵を
その部屋の中から探し出す遊びです
子供の思いもよらない
素晴らしい発見や
どうして・・そこに?など
奇妙で面白い
貴重な体験でした
想像することの楽しさと
考える楽しさを再認識しました
みんなもっともっと考えよう
もっともっと想像しよう
子ども柔軟な頭のように
・・・
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イメージの伝承
歌を支える枕としての
働きを持つという意味で
枕詞や歌題なども含まれるようですが
特に和歌によく詠まれる名所のことを
歌枕(うたまくら)といいます
古くから詠まれた名歌を
歌人たちは受け継いでゆきました
そして
その歌に読み込まれた土地にも
憧れを抱くようになりました
実際に行った事がない土地でも
歌人たちの溢れる想像力によって
どんどんイメージが膨らんでいきました
わたしたちが書物を読んでも
そこに描かれている土地に
行きたくなりますね
その地に立ったとき
知識や情報があればあるほど
感動の幅や奥行きは広がります
短い一生の中
独りで体験できるのは
ほんのわずかです
でも 遥かな時代を受け継いできた
言葉によって
さまざまな体験を重ねることが出来るのです
(山下景子著「美人の日本語」より)