礎(いしずえ)
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デートの途中で
昔の友人に会った
「さっきのどなた?」と
尋ねられた・・・
母のいとこの~・・と答えて
嫉妬深いあなたが
少し安どの表情
時々どうしても
嘘が必要なことがあるね
裏切るとか騙す意味ではなく
物事が壊れにくくするための
基礎石のように
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永遠の土台石
もともと建物を建てるときの
土台となる礎石を据える事
つまり 「石礎え」という意味だそうです
昔の寺院や城郭は
自然の大きな石を礎石として埋め
その上に 直接柱を立てていました
礎石は 大きさもばらばらで
表面はでこぼこ
その上に固定もしないで
柱を置いているのですから驚きます
それだけで 何百年も 何千年も
大きな建物を支えているのかと思うと
信じられない気もしますね
史跡に立って
礎石郡を見ていると
こんな風に思えてきます
形が整っていなくてもいい
不恰好でもいい
心の中に 「こうしたい!」という石を
で~んと据えることから
すべては始まるのだと
(山下景子著「美人の日本語」より)