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子どもと教師のための安全教育への提言

2008-07-19 | 安全、安心、

学校安全研究大会報告

期 日 :  平成19年2月8日(木)9日(金)
会 場 :  国立オリンピック記念青少年総合センター

<1日目>

■ 講 演 :  海保 博之氏 (東京成徳大学教授)


 『子どもと教師のための安全教育への提言
         -ヒューマンエラーの心理学から-』


 安全、安心を子ども一人ひとりの心の問題としてとらえた時に、どんな有効な方策が考えられるかについて、「ヒューマンエラー(人は過ちを犯す)の心理学」の立場から5つの提言がありました。

 提言1 潜在リスクを発見する(ヒヤリハット体験の収集・公開など)
 提言2 エラーをより重大な事にならないようにする(近づけないようにするなど、物理的な障壁を築く)
 提言3 メタ認知力をつける
 提言4 危険予知力をつける(危険予知訓練を行うなど)
 提言5 事故傾向予測検査を活用して一人ひとりの特性を把握する

 心理学ならではの提言3について、その一部を簡単に紹介させていただくと・・・
○「メタ認知力」とは自分を知り、自分をコントロールする力のこと。提言2(=物理的障壁)が特に低年齢の子どもに有効であるのに対し、小学校高学年以上の子どもにはメタ認知力(=心理的障壁)をつけることが効果的である
○メタ認知力をつけてミス・事故に強くなるためには、(1)ミスや怪我や事故はどんな時にどのようにしておこるかについての知識を豊富にする、(2)内省/反省力をつける、ことが必要である
と、大変興味深い内容でした。
 安全の大事さは、安全な時には忘れられがちです。それを踏まえ、海保先生は「常時安全がアピールできるのは学校教育の現場である」と事前安全対策教育の重要性を説いていらっしゃいました。一方で「現代の子どもたちは多少過剰安全にあり、ある程度のリスク体験も必要ではないか」と指摘され、安全教育の難しさを改めて実感させられました。

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