迷歩録 白菜

　　秋雨に　　打たれ白菜　　元気出す　　寒蘭回り　　てふてふや舞う


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ


　　　　　昨日夜半から降りだした雨は、朝になっても止まず、今もしとしとと降り続いている。

　　　　南九州は秋雨の一日となりそうである。昨日までの秋晴れで項垂れていた白菜などの野

　　　　菜は、今日は物凄く元気である。項垂れることもなく凛とした姿を見せている。

　　　　　特に白菜という冬を代表するような野菜はありがたい。鍋に良し味噌汁に良し、勿論

　　　　サラダなどにもいい。冬の万能野菜でもある。白菜、その白菜を作る時に苦労するのが、

　　　　虫との戦いである。ちょっと油断をすると、葉っぱは編み目のようになってしまう。無

　　　　農薬を目指して、毎朝虫取りを行い駆除するも追いつかない。虫の生命力は人間を越え

　　　　ている。虫だけではない白菜が育って収穫前になると、鳥たちがやってきて美味しい部

　　　　分をつついてしまう。防虫ネットや、案山子などで対抗するが。それでもすきまから入

　　　　り込み新芽を食べてしまう。何とも農業という作業は、害虫、害鳥との戦いでもあるこ

　　　　とが理解できる。

　　　　　この日々の繰り返しで、素晴らしい白菜などの野菜ができることを改めて知ることと

　　　　なる。農業体験は貴重な体験でもある。