今日は「コメタク」さんで、おむすび教室を開きました。
小さく小さく開きましたが、たくさんおしゃべりしながらできて、ちょうどよかったです。
今日は、おむすびを作るに当たって、二つの眼差しを持つことを、オススメしました。
〇ひとつは、お米ちゃんの目線。
(息子の水墨画により説明)
田んぼで大切に育てられたお米ちゃん。
小さなその身体には、どれほどたくさんの彩り豊かな思い出がつまっているでしょう。
立派に育ったお米ちゃんは、これから、初めて出会う方(具になるもの)と共に、人間の糧になろうとしているのです。
そんなお米ちゃんを、大切に思いながら、おむすびにしていきます。
お釜から出したら、汗が引くまで少し休ませてあげること、
結ぶ時は、抱きしめるような気持ちで、そっと、大切に結ぶこと、
海苔は、お米ちゃんの晴れ着だから、ぴったり着せてあげること、
晴れ着を着た後も、しばらくは汗をかき続けるので、ザルの上でゆっくり休ませてあげること。
〇もうひとつは、人間の目線。
わたしたちは、「想い」という壮大な力を持っています。
食べ物にこめられた、感謝や愛情はは、食べる人にとって万能薬ほどの力を持ちます。
おむすびは、想いをしっかりと込められるような工程ですから、
お米ちゃんに、伝言をお願いするような気持ちで、結ぶのです。
しっかりと想いをこめられるように、おむすびを作る前に、お手紙を書いていただきました。
これから作るおむすびを、食べる人に。
ご自分へのお手紙を書く人もいました。
ご主人様へのお手紙を書く人もいました。
なんだか、みなさんの姿が、いとおしくて、涙ぐんでしまいました。
お手紙を書いてから、二つの眼差しを心に置きながら、おむすびを作りました。
なんだか、厳かな空間になりましたが、
とてもとても、あたたかでした。
みなさんの感想をお聞きし、お茶と共におしゃべりをして、お開きとなりました。
いまは、ちょうど夕飯の時間。
みなさんは、お手紙を読みながら、おむすびを食べていることでしょう。
大切なご主人に、お渡ししているところでしょう。
きっと、美味しい。
涙が出ちゃうような、ぬくもりがあるはずだから。