むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

ルイヨウショウマ:類葉升麻(似ているのではなくそのもの)

2015-08-16 15:48:14 | 植物観察記録
裏磐梯五色沼の散策路で黒い果実を丸い穂状につけた見なれぬ草に出会いました。
果実の形はミヤマウドに似ているようでも草の姿全体は異なり、トチバニンジンを思わせますが色は赤くなく、葉の形も違います。
植物に詳しい知人に、「この果実とショウマに似た葉は一体です」と複数の写真を送って訊ねると、ルイヨウショウマという返事が返ってきました。
ルイヨウショウマ:類葉升麻(キンポウゲ科ルイヨウショウマ属)は、本州、四国、九州に分布、山地の樹下の陰地に生える多年草で高さは60㎝くらい、茎は単一ですこしくの字に曲がります。
花は初夏、花茎の先に短い総状花序をだし、白色の花が集まってつきます。がく片は早落性で、花弁4個は長さ3㎜くらい、おしべは多数で長さ6㎜くらいで、めしべは1個、子房に直接大きな柱頭がつきます。
果実は直径約6㎜程の球形で黒く熟します。
和名の類葉升麻は、葉が升麻に似るということからきているといいますが、同じ類葉の名を持つルイヨウボタンは、葉が牡丹に似るが牡丹ではないというので納得できますが、ルイヨウショウマは葉がショウマに似るのではなく、ショウマそのものですから、この名づけは少し変といえます。