むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

キンコウカ:金黄花(月山弥陀ヶ原を彩る) 

2015-08-10 13:03:21 | 植物観察記録

山形羽黒三山のひとつ月山八合目(標高約1400m)に広がる弥陀ヶ原湿原は、今回の東北ツアー4日間の中で、唯一高山植物を楽しめるところと期待していましたが、行ってみると信州あたりに比べてここは一月ほども季節が早いらしく、夏を代表するニッコウキスゲ、ヨツバシオガマ、コバイケイソウなどは花殻ばかりでがっかりでした。
代わりに目についたのが、あちこちに点在するキンコウカ:金黄花(ユリ科キンコウカ属)の群落でした。鮮やかな黄色の花が咲くのでこの名があり、金光花とも書きます。
本州近畿地方以北、北海道の山地帯~亜高山帯の湿原、湿地や渓流ぞいなどに生える多年草で、しばしば群生します。
葉は根元に2列に並んで互生し、長さ10~30cmの線形で先は剣状にとがります。花をつけない茎と花をつける茎があり、7~8月、花茎の上部に星形に開いた直径2cmほどの6弁の花を総状に10~20個つけます。花が終わると花弁は緑色に変わってそのまま残ります。
寂しい弥陀ヶ原湿原でひとり気を吐いているキンコウカでした。