むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

ホウライチク:蓬莱竹(花を見ればなるほどイネ科) 

2013-10-26 14:28:47 | 日記

植物園の竹園で竹が花をつけたのに出会いました。
名札にはホウライチク:蓬莱竹(イネ科ホウライチク属)とあります。
竹が花をつけるのは大変珍しく、たとえばモウソウチクは67年に1回咲くなどといわれています。
そんなに珍しい開花に出会うのはラッキーといったら傍らの人が、竹は竹でもバンブーの仲間では花をつけるのはそう珍しいものではないといいます。
確かな花の構造はわかりませんが、苞頴、小花、雄蕊、雌蕊と確かにイネ科の花の特徴を備えていて、タケ類がイネ科に分類されているのが納得できます。
ネットによると、タケの原種はアマゾンが原産とされており、大陸移動にともないコンゴ~インド、中国・日本に渡り進化したと言われています。遺伝学的に言えば、タケの原種は2倍体、日本・中国のタケは4倍体、熱帯地域のバンブーは6倍体という区別ができ、バンブーはタケ類の中でも進化した種といえるそうです。多年生常緑竹のホウライチクは、地下茎を伸ばさず株立状となるためバンブー類に分類されます。東南アジアから中国南部にかけての熱帯地域を原産とし、桿の繊維を火縄銃の火縄の材料とするため日本へ渡来し、中部地方以西に植栽され、川原や山麓に逸出しているそうです。
葉の縦脈だけが発達して、横脈が発達しないので格子状にならないのが特徴です。