むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

サルナシ:猿梨(猿にはもったいない味) 

2013-10-19 16:50:33 | 日記

山道を歩いていると、つる植物が不自然に垂れ下がっており、その下に棍棒のような長い木の枝が2~3本散らばっていました。
見上げると、垂れ下がっていたのはサルナシ:猿梨(マタタビ科マタタビ属)で、丸い果実がたくさんなっています。

失礼してその枝を使い、いくつかを叩き落して口に入れました。思いがけないほどジューシーで甘い果汁が口中に広がりました。
果物として人気があるキーウイフルーツは、主に東アジアに自生するサルナシのうちシナサルナシという中国原産の植物を改良したものだそうですが、うわさのとおりサルナシの果実はキーウイよりも確かに甘くて美味でした。
日本各地の山地の林内に生える落葉つる植物で、茎は長く伸びて枝分かれし、太いものは径15cmにもなり、長さ2~8cmの葉柄は淡紅色を帯びます。雌雄異株で、5~7月上部の葉腋に白い花を下向きにつけます。(09年6月20日記事)つるは丈夫で徳島祖谷にかかるかずら橋でも、シラクチヅル(カズラ)といって、このつるが使われています。 和名は果実がナシに似て猿が食用にするという意味で、コクワの別名もあります。