へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

熱出たって?

2021-08-31 11:54:09 | へちま細太郎

悠樹です。
俺のつとめる藤川農園では、従業員一同職域集団接種となった。
当然、モデルナ。
モデルナの及ぼす副反応が怖いのか、ご隠居はご自分のグループ事業のひとつである、藤川病院ですでにファイザーで接種してしまった。
くそじじいめ。
そしたら、熱どころか下痢っぱら抱えてトイレの住人になったらしい。
北別府さんに代わって取り仕切った俺は、1回目こそは何ともなかったが2回目に熱を出してダウン。えらい目にあったわ。
若い後藤や荒波は、2回目に高熱が出てダウン。子豚のキチローもワクチンには勝てず、熱がでて死ぬ~と大騒ぎして勝手に藤川病院に入院してしまった。
「申し訳ない!」
と、元レディースの母親が菓子折り持参で頭を下げにきた。
「いろいろ迷惑をかけているのはわかっているけど、ここクビになったら働く場所がないというか、ここが気に入っていいるみたいで、ここにいさせてください!!」
とナニ母親に頭下げさせてんだ、あのバカは。
もっとも、あいつは行動と思考回路が外れているだけで、別に健康面その他に問題があるわけじゃない。あれでも役にたつこともあるから、クビにしようなんて思ったこともない。
「人が嫌がることをやれるってだけで、だいぶ助かってますけど」
でも、人が嫌がることをするっていう言葉は飲み込んだ。うん、この母ちゃんもDQNの子だくさんでエリート旦那とその義実家とうまくやれているんだ、少しくらい微妙な性格の子供がいたって問題ない。
で、藤川病院では、管理栄養士として働いていたはるみと再会して、蹴り飛ばされて入院が延びたときいた。
やれやれだ。