へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

どれ、百物語でもしようか

2016-08-17 23:54:29 | へちま細太郎
こんばんはあ~、へちま細太郎です。。。

今夜は、帰省しているたかひろとみきおとたかのりの四人で、須定寺に押しかけてきた。
お盆が終って一段落した住職さまと、本堂で団欒中に、
「百物語でも」
と、始まったわけだ。
「百物語とは、何ですの?」
という百合絵さんのすっとぼけた発言も、華麗にスルー。
「そんなことより、聞きたいか俺の武勇伝」
などという副住職の発言も、どうでもよくシカト。
でも、気になる武勇伝でんででんでん。
「うっせえんだよ」
ということみさんの言葉に、
「試しにきいてみようではないか。つまらなかったら、戻ってこんでもよろしい」
住職さまは、俺の名古屋みやげのドアラカステラをぱくり。
「うまいの」
と、今だけ味を一気に食べ、お茶をずすり。
「なんだな、いちいち忙しいコアラだな」
と、二枚目を手に取り、謎の発言。
「う~む、チョコ味か」
「なんですの?」
百合絵さま、ボケても突っ込めない。
「ドアラカステラってのはさ、ナゴヤドームで試合があると、イオンの入口で売っているんですよ。ベビーカステラもあって、観戦アイテムのひとつですかねえ」
たかひろが、ドアラのうちわでパタパタとあおいだ。
僕たちは、阿部さんの、
「ナゴヤドームでヤクルト戦があるから見にいきましょ」
というお誘いの言葉にのって、先週名古屋くんだりまででかけてきた。あまりの客の少なさに、
「マリスタといい勝負だ」
「神宮だって、同じようなもんだよな」
と、つぶやいてしまったもんだった。
ドアラカステラは、その時のお土産。
「ねえ、俺の武勇伝はどうしたのさ」
副住職の文句にも無視を続けて、僕らは冷茶をがぶがぶ。
「シカトしてんじゃねえ」
と、叫んでドラをぐわああああああああああんと叩きやがった。
「つまらなかったら、緑の紙ね」
と、住職さまは、ドラの音にもたじろがず、涼しく言い放ったのさ。
で、一体、武勇伝って何なんだろ?