へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

何事も…

2016-06-12 11:04:20 | へちま細太郎
こんにちは、へちま細太郎です。

毎日暑すぎる。何でこんなに暑いんだ
バカヤローだ。
「これが地球温暖化というものだ。何事もホトケのお導き」
須庭寺には通って仏事をこなす副住職のオッサンは、お導きといいながら部屋にこもって仮面ライダー三昧だ。
お導きなら、さっさと寺に戻れや。
俺は、種やのバイトで朝から土をふるっている。街の花壇の土を取り替えたため、古い土の再生をしているんだな。
たまに、またいとこの亮君が来て、楽しくやっている。
亮君は県立の医療大に通っていて、医者希望のたかのりとは話があい、こっちもこっちで連絡を取り合う仲になった。
「秀兄ちゃんとは違うなあ」
たかのりは多少ナンパな亮君に、同じくまたいとこの秀兄ちゃんを思い出していたが、
「亮君はおじいちゃんの方、秀兄ちゃんはおばあちゃんの親戚」
と答えれば、たかのりは今だ県庁で嘱託をしているおじいちゃんを思い浮かべて、
「ナットク」
と一言いって頷いた。
おじいちゃん、秘書課のお姉ちゃんの煎れてくれたコーヒーににやけている場合かよ~。
まあ、あの近衛少将さんの子孫だもんなあ。てか、いまだに疑問なんだが、あの人、なにゆえ京都を追われたんだ?右大臣の息子だったんだろう?
「何事もホトケのお導きである」
副住職は、たまに現れては田吾作をおちょくる近衛少将さんにちらりとめをやり、必ずこうつぶやいた。
あ~、もう~ホットケ~
オチはありがち?