へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

踊る踊る踊る

2009-12-16 23:08:39 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

来年の夏、7月3日にはいよいよ「踊る大捜査線」が公開されるニュースが流れて、うちは大騒ぎになっている。
「事件は会議室でおきているんじゃない」
と、藤川先生が叫ぶなり、
「教室で起きてるんだ」
と広之おにいちゃんが答える。が、
「違うね」
と慶子おねえちゃんがチャチャを入れた。
「じゃあどこなんだよ」
「体育館裏かトイレだっ
かなり怒ってるなあ。何かあったかな?
「今日、うちのクラスのバカたれがトイレでタバコ吸いやがって、謹慎だ謹慎」
なるほど。
「覚えがある」
と広之おにいちゃんがつぶやき、
「両手が足りないほどある」
とは藤川先生。
「悪いが俺はないね」
おとうさんがふんぞり返っていばる。その両脇には松葉杖。迫力ない…。
「ところで、慶子ちゃん、あんたも記憶あるんじゃない?」
慶子おねえちゃんはむこうを向いたまま卑怯にも答えない。
「細太郎、あんたは?」
一斉に視線が集中したけど、ぼくは自信を持って言えるね。
「温室とタコ壺は火気厳禁だよ」
「そうだよな」
「細太郎に限ってあるわけないよね」
あたりまえだ。事件は食後のリビングルームで、早々と横道にそれながら鎮静化していった。
早く来年にならないかな~。