へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

藤川先生の夏休み5

2006-08-26 23:58:41 | へちま細太郎
挨拶する気力なし…。藤川でおます

俺とけんちゃんが保健室の前でへたりこんでいると、ガラス戸が開いて(仮)亀梨1号が放り出されてきた。
「悠樹、なんだぁおまえ」
(仮)亀梨1号…は、
「失恋ぐらいで保健室にくるな、だと
頭をかきながら(仮)亀梨1号…悠樹は俺たちの隣に座り込んだ。
「坊ちゃんさ、なんか保健室に出入り禁止だって、タコの先生が怒りまくってっけど、なんかやらかしたの?」
(仮)亀梨1号…悠樹は、俺を見る。
「何だ、坊ちゃんというのは」
けんちゃんはけげんな顔をしている。
「前々から聞こうと思ってたんだけどさ、あんた、何なの?」
俺は横目でけんちゃんをちらっと見て、
「まあまあ、そんなことより、悠樹、何であんな不気味なものがあそこにあるんだ?」と、話を変える。
「俺がきた時に中島教授が運んできていた。気持ちわりぃけどあれでも蘭なんだとさ。蘭て、結婚式とかお祝いかなんかにある花だよね?」
「あれは蘭の原種に近い貴重なものなんだと、中島教授が愛をこめて栽培しているものらしい」
けんちゃんが左足で右足をかいた。
「春休みにみた。でも、あんなでかくはなかったぞ」
「そうとも、肥料を改良したんだ」
ガラス戸が開いて、中島教授が顔を出した。
「肥料にうっかりとリポビタンの一番高いやつを落としてしまってな、そしたらこのように育った」
「そういうの肥料改良っていうか」
(仮)亀梨1号…悠樹は、髪をかきあげてめんどくさそうな顔をした。
「ふん、頭の悪い高校生に何がわかる」
中島教授は怒り心頭だ。

わけのわかんねえ、おやじだな。
コメント
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