HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

ソナタ形式は お気楽「水戸黄門」の世界(?)

2019年02月19日 | クラシック曲
K子さん(大人):

今日は「ソナタって何なの?」という話になりました。
「ソナタ」は、だいたい3楽章か4楽章で構成されている器楽曲で、その中に1つ以上、ソナタ形式の楽曲を含んでいるもののことです。

K子さんの持ってきた楽譜の モーツァルトK.545を弾きながら、簡単にですがソナタ形式の解説をしました。

ソナタ形式って、堅苦しそうに聞こえますが、そんなことはありません。
流れが決まっていて、「ドラえもん」か「水戸黄門」みたいに お約束通りに内容が展開されていくのです。

まず、提示部。ここで まず第一主題(主役)が提示されます。
「ドラえもん」で言えばのび太。
「水戸黄門」で言えば、ご老公、助さん、格さんの一行。曲の調性であるハ長調で表現されます。

しばらくすると、第二主題(相手役など)が登場します。これは主役とちがって 属調のト長調です。
「ドラえもん」でいえば、しずかちゃんや 敵役のジャイアン、スネ夫とか。
「水戸黄門」でいえば、悪漢に負われる 糸屋の娘と、悪漢役のお代官とか。曲の属調であるト長調。

展開部です。だんだん物語が進行し、事件が起こったり戦いがあったりチャンバラがあったり。
さっきト長調で現れた第二主題が、本性を現しト短調となって盛り上がります。
戦いの末、格さんが「この印籠が目に入らぬか!」と 葵のご紋の印籠を突き付け、悪代官が「ははーっ」とひれ伏します。

再現部。 第一主題(主役)が再登場します。
さっきよりすこしレベルがあがっています。ヘ長調となっています。
のび太君、少し成長したね。黄門さま、事件が解決してよかったね。
第二主題(ジャイアン・または悪代官)も再登場。悪代官。初めはト長調だったのに、改心した今では、曲のテーマであるハ長調になって おだやかな表情に変わっています。

こうして物語は終結にむかい、みんな幸せに暮らしたのでした。めでたしめでたし。

ふぅー、駆け足の解説だったけど、みんなわかったかな。
ソナタって、みんなこうやって構成されてるんだよ。ほんとなんだから。
みんな、どうなるかわかってて、それでも、というかそれだから、安心して「ドラえもん」や「水戸黄門」を見るのとおんなじ。
ちなみに、こうやって、楽曲を分析することを「アナリーゼ」っていいます。

話を聞いたK子さんは、「私も次回、この(ベートーヴェンソナタ)を見て、分析してみます。弾けるかどうかわからないけど、弾いてみます!」と言って、帰っていきました。

興味を持った人は、手近な「ソナタ」や「ソナチネ」の楽譜を見てみてね。

「ソナタ形式」については、以前にも書いたことがあったので、興味があったら見てみてください。
ソナタはドラえもん

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