Movies!!

映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

善き人のためのソナタ

2008-03-07 11:35:22 | 映画(や行)
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ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ、ウルリッヒ・トゥクール出演。フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナー監督作品。06年。ドイツ。

1984年、壁崩壊前の東ベルリン。国家保安省(シュタージ)の局員ヴィースラー大尉ウルリッヒ・ミューエ)は国家に忠誠を誓う真面目で優秀な男。ある日彼は、反体制的疑いのある劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)とその同棲相手の舞台女優クリスタ(マルティナ・ゲデック)を監視し、反体制の証拠を掴むよう命じられる。さっそくドライマンのアパートには盗聴器が仕掛けられ、ヴィースラーは徹底した監視を開始する。しかし、音楽や文学を語り合い、深く愛し合う彼らの世界にヴィースラーは知らず知らずのうちに共鳴していくのだった。そして、ドライマンがピアノで弾いた“善き人のためのソナタ”という曲を耳にした時、ヴィースラーの心は激しく揺さぶられてしまうのだったが…。

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
映像・演出:★★★☆
ラストが好き度:★★★★☆

タイトルだけ知っていた映画で、良い評判は聞いていたのですが、見始めて全然予想していた話と違ったので驚きました。正直、旧東ドイツの政治的なことに興味はないので、なんでそんなに評判がいいんだろう?とあまり期待しないで観ていったのですが、途中から引き込まれてしまいました。総合は★3.5です。
2007年英国アカデミー賞外国語映画賞を受賞しています。

ヴィースラー大尉は、最初にドライマンを監視し始めた時は、完全に国家に忠誠を誓っている男でしたが、監視しているうちにドライマンたちに共鳴していきます。そしてヴィースラー大尉を変えた大きなキッカケは、ドライマンが弾いた「善き人のためのソナタ」を聴いたからでしょうね。正直、そんなにいい曲だと思わなかったのですが(汗)、あまり表情を変えないヴィースラー大尉が、息を呑み、驚きの表情で曲に聴き入っているのを見て、なんか凄いもん聴いている気がしてしまいました(笑)。
ヴィースラーが盗聴していて、反体制の証拠を掴めそうになった時「許せん!」と言いつつ、「今回だけは見逃してやろう」と言っているのを聞いて、吹き出してしまいました。なんか可愛いなと。なんとかしてドライマンとクリスタを助けようと奮闘する姿がいじらしいというか、応援したくなってしまいます。それなのに、クリスタには悲劇が・・・・・・。あの時の呆然としたヴィースラーの表情が、とても切なかった。

結局、ドライマンは助かりますが、ヴィースラーは左遷させられ、毎日、郵便物を配る仕事を淡々とこなします。ヴィースラーのおかげで自分が助かったことを知ったドライマンが、その様子を見て、声をかけるのか・・・と思いきや、結局声はかけません。そして、本を出版します。
ある日、ヴィースラーはドライマンが本を出版したのを知って、本屋で手に取ります。そこには”ヴィースラーに捧ぐ“と書かれていました。レジに持っていくと、店員に「ギフトですか」と聞かれ、「これは自分のための本だ」と言うヴィースラー。彼の人生が報われた瞬間だ、と思ったらとても嬉しくなりました。こういうラスト、私は大好きです。


犬と私の10の約束(試写会)

2008-03-06 11:36:06 | 映画(あ行)
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田中麗奈、豊川悦司、高島礼子、加瀬亮、福田麻由子、佐藤祥太、池脇千鶴出演。本木克英監督作品。

北海道の函館で暮らす14歳の少女・あかり(福田麻由子)。ある日、彼女の家に一匹の子犬がやってきた。あかりは、前足の片方だけが靴下をはいたように白いそのゴールデンレトリバーを“ソックス”と名付ける。体調を崩して入院していた母(高島礼子)は、そんなあかりに、犬を飼う時には、犬と“10の約束”をしなければならないと教えてくれた。やがて、大人へと成長していくあかりに次々と試練がやってくる。そんな時、ソックスがいつもそばにいて、あかりを励ましてくれるのだった…。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
映像・演出:★★★☆☆
犬が可愛い♪そして演技が素晴らしい度:★★★★☆

予告で泣ける人が多いようですが、私は犬の十戒の10個目を読んだだけで泣けました(苦笑)。特に犬が大好き!というわけでもないし、飼ったこともないのですが、この映画を観て、犬が嫌いになる人がいるわけない、と思えますね(笑)。
観る前から泣けることは分かっているので、タオル・ハンカチ類は必需品だと思います。
花粉症の方は要注意!ただでさえ、目が痛痒いのに、大泣きして、目が痛かった~。犬のことだけではなくて、あかりは子どもの頃に母親も・・・・・・。もうそこから泣けますから。

ストーリーとしては無難な展開だと思うのですが、丁寧に作ってあるし、父親が忙しくて、母親のいないあかりの寂しさとか、それを癒してくれるソックスの存在などリアリティがあり、主人公に自然に感情移入できました。
福田麻由子ちゃんが、「L change the WorLd」の時と違って髪が長く、とても大人っぽく見えます。だいたい同じくらいの年の役だと思いますが、髪形だけであんなに印象が違うんですね。そして、成長したあかり役の田中麗奈さん。麻由子ちゃんとそっくり(笑)。目元とか、よく似てます。この二人、他の映画がドラマでも使えそう(笑)。
トヨエツはいいお父さんっぷりを発揮、高島礼子さんは、昨日、ドラマ「斉藤さん」で観た時よりぐんと若く観えました。これも髪型が違うかな?

しかし、この映画の本当の主役は犬のソックスでしょう。成長したソックス役の犬の演技は素晴らしいですね。飛んだり跳ねたりしていた元気な頃と、年老いて動きがゆっくりになった頃との違いがちゃんと出ていて凄いと思いました。
ラストの目がつぶりそうでつぶらなくて・・・みたいなシーンはどうやって撮ったんだろう??寝そうになっているところを撮影したのかな・・・。
そのシーンの田中麗奈さんの号泣は、あれ演技じゃなくて、マジ泣きだと思う(笑)。
10年しか生きられないというのは、短くて寂しいですね。

映画 クロサギ(試写会)

2008-03-04 15:04:48 | 映画(あ行)
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山下智久、山崎努、竹中直人、大地真央、奥貫薫、石橋蓮司、飯島直子、哀川翔、堀北真希出演。石井康晴監督作品。

かつて詐欺の被害に遭い、家族を失った青年・黒崎(山下智久)。復讐のために詐欺師を狙う詐欺師“クロサギ”となった彼は、詐欺師業界の大物・桂木(山崎努)の情報でレイコ(飯島直子)という女性からの依頼を受ける。新たなターゲットとなった詐欺師・石垣(竹中直人)に関する調べを進めると、知能犯係の刑事・神志名(哀川翔)や大企業のみを標的にする詐欺師・白石もまた、石垣を追っていることが分かってくる。そこへ、石垣の過去を知るというさくら(大地真央)が現われ、黒崎に衝撃の事実を告げる。

公式サイト

総合:★★☆☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★☆☆☆
途中までは面白かった度:★★★☆☆

う~ん・・・正直、あまり面白くなかったです。途中までは良かったんですけどね。シロサギの石垣を騙したつもりが・・・というところまでは面白かった。
その後がグダグダでした。シリアスなシーンがとことんダメ。やたらマッタリしていて、雰囲気だけ、という感じがしました。シリアスなシーンが多すぎてテンポも悪いし、長回しの時のシーンが終わるタイミングとか、そういう細かい所が非常に気になりました。私と全くテンポが合いませんでした。
この監督、「花より男子~ファイナル~」の監督の方なんですね。TVシリーズも演出されてます。私はほとんど観てないですが。「白夜行」の演出もされているようで、ええ!と驚いたのですが、演出家の中で三番手のようでした。「白夜行」は結構好きなドラマでした。
ドラマだと飽きられてしまうようなシリアスなシーン、主人公が苦悩するシーンをたくさん入れたかったのかもしれないですが、かえって失敗した感じがします。詐欺の話なんだから、詐欺のテクニックをテンポよく見せて、あっといわせる展開で、爽快感を味合わせて欲しかった。

山下くんは、演技好きじゃないのですが、この映画の中では、悪くはありませんでした。シリアスなシーンは微妙だったけど。
「ドラゴン桜」で阿部ちゃんと山下くんが共演した時、二人のシーンで阿部ちゃんが凄くいい演技をして圧倒されて見ていたのに、山下くんが畳を拳で叩く演技があまりに下手で、シーンが台無しになって怒り狂ったことがあるんですが、その「拳で地面を叩く」シーンが映画に出てきてしまい、呆然としてしまいました(笑)。これがなかったら、もうちょっと高評価だったかも(爆)。

竹中さんはいつものおバカな演技はほぼ封印。真面目でしたね。ちょっと我慢できずに出てきた所もありましたが(笑)。山崎努さんは、詐欺師業界のドンなのですが、あまり大物に見えないんですよね・・・ドラマも見てたんですが、ドラマの方が良かったな。山下くんとのシリアスなシーンが多かったからだろうか。
堀北真希ちゃんは、びっくりするほど脇役で、ストーリーに絡んでませんでした。あのダラダラなシリアスシーンをなくして、二人のシーンを増やした方が良かったのでは?
出番は少ないですが、石橋蓮司さんの演技が良かったです。

ある人が殺される時「おかぁ~ちゃ~ん!」と叫んでいるのを観て、今時、殺されるときにそんな風に叫ぶ人いるかよ・・・と興ざめしてしまいました。
あの役者さん、「SP」でテロリストやった北村有起哉さんでした・・・・・・。

なんか続きがありそうな終わり方でしたね。つぎはTVでスペシャルをやってくれないかな(笑)。

潜水服は蝶の夢を見る

2008-03-03 17:16:12 | 映画(さ行)
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マチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエ、マリ=ジョゼ・クローズ、アンヌ・コンシニ出演。ジュリアン・シュナーベル監督作品。(フランス/アメリカ)

雑誌ELLEの名編集長として人生を謳歌していたジャン=ドミニク・ボビーマチュー・アマルリック)は、42歳の時、ドライブ中に突然脳梗塞で倒れてしまう。その後、病室で目覚めた彼は、身体全体の自由を奪われた“ロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)”となっていた。それはまるで重い潜水服を着せられたような状態だった。意識は鮮明なのにそのことを伝える術がなかった。絶望にうちひしがれるジャン=ドミニクだったが、やがて言語療法士アンリエットや理学療法士マリーらの協力で、左目の瞬きでコミュニケーションをとる方法を会得する。また一方で、今まで仕事にかこつけて顧みなかった家族の大切さを改めて思い知るのだった。そしてある日、彼は自伝を書こうと決意、編集者クロードの代筆でこれまでの帰らぬ日々や思い出をしたためていく。

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
タイトルが良いと思った度:★★★★☆

観てきました。久々にファーストディの土曜日に行ったら、大賑わいで、この映画は満席でした。スクリーンも回数も少ないから、というのもあるのでしょうが。
映画、とても良かったんですが、感想を書くのが難しい。この病気、自分に降りかかる可能性も十分あるのだし、だとしたら、本当辛いだろうなと思いました。意識ははっきりしているのに、身体が動かせないなんて。でも意識があるのなら、良くなる可能性があるんですね。ジャンは少しずつ良くなってきたところで、肺炎になり亡くなってしまいましたが・・・。

コミュニケーションの取り方が凄いです。唯一動く左目でまばたきをして意思を伝える。「はい」なら1回、「いいえ」なら2回。文章は、単語によく使われる順番に相手がe,a,iなど順番に言っていき、iならその時にまばたきをする、という感じで文章を作っていきました。なんて気が遠くなる作業だろうと思いました。最初はジャンも嫌がってましたが、途中から「自分を憐れむのをやめた」と、自伝を書く決意をします。
日本語だったら、多すぎて、どうするんだろ?と観ながら考えてしまいました。あかさたな・・・で先に行を決めるのかな?
別れた奥さんや子どもたちとの交流でも、愛する子どもたちを抱きしめられない辛さを語っていて、涙が出ました。
自分を潜水服に例えたり、想像力を蝶に例えたり、不謹慎かもしれないけど、なんだか素敵だなと思いました。タイトルも凄くいいですね。原題がそうなのか分からないですが。



2008年2月のレビュー

2008-03-03 16:40:36 | 本・雑誌、その他雑記
【香港・台湾・中国映画】

【韓国映画】

【アメリカ映画】
「アメリカを売った男(試写会)」
「ライラの冒険 黄金の羅針盤(試写会)」
「ラッシュアワー3」

【日本映画】
「明日への遺言(試写会)」
「L change the WorLd(ジャパン・プレミア)」
「ガチ☆ボーイ(試写会)」
「幸福な食卓」
「チーム・バチスタの栄光(試写会)」

【その他の国の映画】

【アニメ】

【ドラマ・舞台】



今月も試写会ばっかり(笑)。劇場へ行ったのは、「ラスト、コーション」だけですね。(レビューは書いてません)
この他に観たのは、「リ・ジェネシス2」と「アドレナリン」「オーシャンズ13」「プレステージ」です。「リ・ジェネシス2」は面白い。6話くらいまで観ました。「アドレナリン」は最初面白かったけど、途中から寝てしまい、気がついたらエンディングだった(爆)。見返す気力がなかったので、レビューは書きませんでした。「オーシャンズ13」はねぇ・・・つまらなくないけど、出演者が多すぎて、誰が誰やら覚えてないし、イマイチ乗れなかった。うん。つまらなくはないんだけどね。レビューを書くほどでもないかな・・・。
「プレステージ」は去年劇場で観て、面白かったので、DVDを借りて観ました。○子トリックの○人の違い(左眉)とか、どっちがどっちの女性を愛しているのか、というところをポイントに見直しました(笑)。やっぱり面白かった。

今月は、今日から3連チャンで試写会。「クロサギ」「SweetRain 死神の精度」「犬と私の10の約束」。来週「うた魂」観てきます。「死神~」は完成披露試写会ですでに観たんだけど、その後、原作を買って読み(既読だったんだけど、文庫が出たので買いました)、また観たくなったので、応募したら当たりました。
一番、不安なのは「クロサギ」。ドラマは観てたけど、どーしても山下くんの演技が好きになれない・・・じゃぁ応募するなよ、という言われそうですが、劇場へは絶対に行かないと思ったからさ~~~(苦笑)。