hayashi5 blog

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阪神戦・実況32年。甲子園の放送席から見続けたタイガースの真実

2014-06-21 22:29:17 | 書籍
阪神戦・実況32年。甲子園の放送席から見続けたタイガースの真実
ラジオ大阪、中部日本放送を経てサンテレビに移り、70年から01年まで32年間サンテレビボックス席で実況を勤めた、西澤 暲(あきら)氏が綴る我らが阪神タイガースの真実。

第1章 お家騒動に、21年ぶりのV。虎、激動の’80年代(「ベンチがアホやから」発言の真実。江本孟紀を引退させたのは僕!?/キャンプで川藤幸三が食堂を出るのは、いつもいちばん最後だった ほか)

第2章 虎のスター百花繚乱ー江夏、田淵、掛布らが輝いた’70年代(野球解説者・掛布雅之を育てたのは、僕ら関西の放送人だった!?/“飛ぶバット”のおかげでお蔵入りになった、掛布雅之の幻のCM ほか)

第3章 ああ暗黒時代。勝てなかった’90年代の、愛すべき虎たち(吉田義男が虎の将として見せた3つの顔/ホームシックにかかったオマリー。それを癒した100万円超のFAX機 ほか)

第4章 忘れじの虎の名選手たち(精密なコントロールで320勝。小山正明は、素顔も“精密機械”/熱血漢、村山実のユニフォームを脱いだ素顔は、情に厚く優しい男 ほか)

「おわりに」であるように著者が実況を勤めた32年間で、1879勝2164敗153分けで借金285(思ったよりと少ない)。うち11年は最下位。そんな我らがタイガースも実は昔は強くそしてクセも華もあった集団でした。

江本の引退の引き金は西澤さん、給料いらんから現役を続けたいと訴えた川藤、江川の件で不遇な現役生活を送った小林繁、甘えん坊だった田淵、その他弱い時代のダメ外人や新庄、井川、濱中など選手と向き合ってきた西澤さんだから知り得る情報満載で、阪神をより好きになります。

新庄以来、こじんまりしたタイプが増えた阪神(プロ野球全般がそうでしょうが)。今日も本拠地であっさり完封負けのタイガース。勝とうが負けようが生活が変わるわけではありませんが、それでも一喜一憂の毎日です。


東京2020 計画地図 - 世界が注目する7 つのエリア

2014-06-13 21:22:33 | 書籍
東京2020  計画地図 -   世界が注目する7  つのエリア
東京都政の現在と将来をビジネスチャンスの視点で研究しつづける、都内に勤務する有志の組織という東京都市計画研究会による2020年の東京の形を纏めた著書。目次は以下。

1 江東~臨海部はオリンピックで都心軸を引き寄せる―鉄道3線もLRT・BRTも走る!
2 銀座~豊洲が賑わいで連続する街になる―路面電車が走り川も流れる!?
3 新橋~虎ノ門が東西を貫く大動脈になる―環状2号線があのシャンゼリゼに!
4 浜松町~竹芝は空路と海路の玄関口になる―外国人観光客があふれる!
5 品川~田町は空路と陸路の目的地になる―運河もかかえる超ド級のサウスゲート!
6 日本橋~日比谷に川辺の街が大復活する―東京都心に江戸市中が出現!
7 渋谷~神宮が新宿を超える大都会になる―近未来を先取りして川も復活!

書店を見回すと、至るところにある2020もの。もともと近い将来で数字の並びもキャッチーなので将来予想本として結構ありましたが、オリンピックが決まり一層のフィーバーぶり。

本書ではよく報道されている、お台場、晴海のオリンピックエリアや、品川再開発。晴海や汐留の旅客船などの外国からの来訪者受け入れのハードウェアについて詳しく紹介。なるべく、羽田発着枠やアクセスがよく言われますが、旅客船舶も大きな延びしろあります。

残念なのは、公共交通、道路や河川の再開発などハードの投資は目を見張るものがありますが、人等のソフトウェアはどうなのでしょう?

本書では、東京オリンピックで多くのものを得て、多くのものを失った。と何度も出てきます。環境面においてもそうですが、2020年に向け、人的リソースへの投資も加速していくべきだと思います。


カムカムミニキーナ「遮光器」

2014-06-11 22:38:37 | アート・文化
カムカムミニキーナ「遮光器」
知り合いの妹さんが所属するカムカムミニキーナの公演を久しぶりに見に来ました。去年の冬観れなかったし、1年半ぶりくらいか?

毎年夏は若手中心らしく、高円寺ではなく、中野の小さな劇場。主宰の松村武さんは出てましたが、八嶋智人さんや山崎樹範さんは出ず。山崎さんは急遽アフタートーク出演で2mくらいのところで見れました。

内容は相変わらずよくわかりませんが、実際にあったらしい日本史捏造事件を題材にしているらしく、その点では面白い話でした。時事ネタであきらかに小保方さんのパロディあり。

今回は若い人中心で、唾がかかるくらい前の席で観れたこともあり、演劇への情熱が伝わってきました。熱いです。

次回は11月。また誘ってもらって行きます。


ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国―「経営と技術」から見た近代化の諸問題

2014-06-05 21:18:58 | 書籍
ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国―「経営と技術」から見た近代化の諸問題
日経BP社日経BPビジョナリー経営研究所上席研究員兼日経BPイノベーションICT研究所上席研究員(つまり日経のライター)の谷島宣之氏による、日本のビジネスモデルや習慣の問題点、改善点を説く著。

目次は以下です。

第一章 [実態]経営と技術を巡る珍現象
1-1. ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国
1-2. 金を払って人に会う米国人、タダでも会わない日本人
1-3. トップがセールスする米国、表敬訪問する日本
1-4. 協会にうるさい米国、曖昧にしたい日本
1-5. 「協調性」を最重要視する世界各国、重視しない日本
1-6. 外資系に努めるとなぜ右傾化するのか

第二章 [総論]明治以来の難題に取り組む時
2-1. 適応異常に克つ
2-2. 全体像の力
2-3. 機能美を感じる
2-4. 今こそ自己本位
2-5. 立体思考の勧め
2-6. あえて労働集約

第三章 [原因]「言葉のインフレ」は恐ろしい
3-1. 専門家同士もわからない英略語
3-2. ”インテグリティ“をお持ちですか
3-3. ドラッカーの重要語に新訳が誕生した瞬間
3-4. 数値目標の暴走をどう防ぐか
3-5. 「言葉一つを生み落とす厳しさ」

第四章 [対策]答えは三十年前からそこにある
4-1. 古くい新しい「ITの前にビジネス」という教え
4-2. デザインがダメならカイゼンしてもダメ
4-3. 成功の担い手は意志あるマネジャと張り切る若手
4-4. 「システム内製」こそ理想の姿
4-5. “技術の暴走”に社長が備えておくこと

冒頭は、タイトルにあるソフトウェアの内製、外注の話から始まり、日本の企業と海外企業の違いを紹介。大筋は一章の表題を見てもらえば分かりますが、あるある話ばかりで、これなら、自分でも本書けるなと思うような内容。なお、本文にもありますが、日本の場合のソフトウェア外注ってだいたい子会社、孫会社が多いので、内製と言えば内製ですが、一方で海外企業では、子会社孫会社っていう概念がそもそもありません。

二章以降は、日本企業の問題点、原因と対策と来て、この辺りからは日経ビジネスの焼き直しのような内容で、あまり真新しい内容はないですが、日本企業がITを活用することや、海外流経営の導入という未だにハードウェア経営という点は納得できて、ただそれを今の経営者に言っても無駄だと思うのが私の意見。もっと若い世代に責任と権限(特にこれ)を与えることで、人も育つし、本当のグローバル化も出来ると思います。一人ないし少人数でアウェイに出て、自分の力で乗り越えてこそ。