hayashi5 blog

Time goes by, Life goes on...

若きサムライのために

2009-11-05 23:38:50 | 書籍

Mishimayukio_2

三島由紀夫が、40年前の昭和43年から44年にかけて、当時の若者たちつまり我々の親の世代に向けて書き下ろした雑誌の連載、当時の著名人との対談をまとめた書です。

当時の背景として、学生運動が盛んであり、世の中も戦後の貧困から抜け出しつつあった時代ですが、書かれている内容は今現在にでも通じる、若い人たちへの激励と思える内容です。

構成は、前半はまさに学生運動に勤しむ若者達へ、勇者とは、作法とは、肉体について、信義についてなどのテーマに沿ってメッセージを送っています。

逆に後半は、国防、安全保障、自衛隊論について、まさに今で言う田母神氏とダブって見えます。

序盤のまさに若きサムライ達へのメッセージは、その1年後に市ヶ谷駐屯地に乱入し、自決した三島由紀夫らしく、常に生と死を意識した思想見えてきます。

『人生というものは、死に身をすり寄せないと、そのほんとうの力も人間の生の粘り強さも、示すことができないという仕組になっている。ちょうど、ダイヤモンドのかたさをためすには、合成された硬いルビーかサファイヤとすり合さなければ、ダイヤモンドであることが証明されないように、生のかたさをためすには、死のかたさにぶつからなければ証明されないのかもしれない。死によって、たちまち傷ついて割れてしまうような生はただのガラスにすぎないのかもしれない。』

人間得てして、自分の限界を勝手に決めてしまい、あきらめる言い訳を探してしまいます。ただ、人って結構強くって、ほんとの限界ってのは、自分が思っているよりももっと先にあったりします。

実際、今まで散々無理して働いて、「そろそろ限界かな?」なんて思ったこともありましたが、なんだかんだで乗り越えれてたりします。もちろん、自分の力だけで乗り越えたわけではありませんが。

と言うわけで、死に直面すると言えば大げさですが、平日は時間的にも余裕があるわけで、まだまだやれるチャンスはあるわけで、短いスパンで考えれば、いろいろと言いたいこと、不満なこともあったりはしますが、そこはぐっと抑えて、チャンスを拾いつつ、一歩一歩進んで行こうと思っています。


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