マッキンゼー日本法人に17年在籍し、うち12年間コンサルタント採用業務を担当、現在は独立しキャリア育成に従事する伊賀泰代氏の著。マッキンゼーの求める人材と採用基準、採用プロセスなどを解説する著。
目次は以下の通り。
序章 マッキンゼーの採用マネジャーとして
第1章 誤解される採用基準
第2章 採用したいのは将来のリーダー
第3章 さまざまな概念と混同されるリーダーシップ
第4章 リーダーがなすべき四つのタスク
第5章 マッキンゼー流リーダーシップの学び方
第6章 リーダー不足に関する認識不足
第7章 すべての人に求められるリーダーシップ
終章 リーダーシップで人生のコントロールを握る
守秘義務があり、情報開示の範囲が限られているとは思いますが、前半の採用基準に関しては非常に興味深い内容です。マッキンゼーブランドで、たくさんの優秀な人材が応募してくる中、ただ賢いだけの人ではなく、考える力を優先。ケース面接も必ずしも模範的な回答ではなく、答えは出なくても色々な質問を繰り返し、情報を引き出しながら、思考していく姿勢を大切にする。など。まー、マッキンゼーに応募してくる人たちなので、相当自信がおわりな方が多いのでしょうが。
後半はリーダーシップ論一辺倒となり、ちょっと残念な内容ですが、自身がどんなポジションにいても、例え、一担当者だったとしても、リーダーシップを発揮することはでき、常にそれを心がけることが出来る人こそ、マッキンゼーが求める人材であると。これは、ある意味当たり前ですが、和と調和を大切にする日本企業では、出る杭は打たれるで、育たないのは確かです。
カリスマ的に人をぐいぐい引っ張っていくのがリーダーシップなら、みんなの力を合わせて組織の力を発揮していくのもリーダーシップ。色々なリーダーシップがあると思いますが、その時々でのリーダーシップを身に付けて、常にステップアップをしていきたいと思います。