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20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

中国で自由貿易区を新設?

2014年12月15日 08時24分14秒 | アジア

3日前になりますが、中国で新しく自由貿易区をつくるとするニュースが2つ〔ロイター/NHK〕ありました。

 

中国、新たな自由貿易区を3カ所に設立へ=国務院

[北京 12日 ロイター] - 中国国務院(内閣に相当)は12日、新たな自由貿易区を広東省、福建省、天津市の3カ所に設立する方針を示した。

上海の自由貿易試験区をモデルにするが、地元の状況を踏まえ、新たな試験を行う可能性もあるとしている。

国務院は定例会議後に、上海での投資、貿易、金融サービスにおける「模範的な」慣行を他の地域にも適用すると表明。

また、「新たに一連の高度な開放政策」を推進するとした。詳細には言及していない。

また、国務院によると、上海の自由貿易試験区は、「ネガティブリスト」に示した外資参入の禁止・制限対象となる分野の数を今後も減らすとした。: ロイター 2014年 12月 12日 23:31 JST 

 

中国 自由貿易試験区を3地域に新設

中国政府は、地域を限定し金融や貿易などの規制を大幅に緩和する自由貿易区について、今の上海市に加え、新たに南部・広東省など3つの地域にも設けることを決め、対外開放を進め、外資を呼び込む新たな経済発展のモデル作りをアピールするねらいがあるものとみられます。

上海市の郊外で去年9月に始まった自由貿易試験区は、中国国内で地域を限定して大幅な規制緩和を試験的に導入する取り組みです。これまで金融や貿易などの規制緩和として、中国の通貨、人民元の国際化を見据え一定の範囲で国外との資本の取り引きを自由化したり、禁止されてきたゲーム機の輸入や販売などが行われたりしています。
これについて中国政府は12日、上海市の自由貿易試験区と同じように規制緩和を行う自由貿易区を、広東省と天津市、それに福建省の3つの地域にも新たに設けることを決め、今後、具体的な内容を検討するとしています。
中国は、不動産投資の伸び悩みなどから景気が減速していて、共産党と政府は11日、来年の経済運営について、質と効率性を重視する経済成長を目指すとしたうえで、行政手続きなどを改革し、外国からの投資額を増やすなどとする方針を示しています。
中国政府としては、自由貿易区の数を増やすことで、対外開放をさらに進め、外資が積極的に投資できるような新たな経済発展のモデル作りを内外にアピールするねらいがあるものとみられます。:NHKオンライン 2014年12月13日 4時21分


つまり上海に加えて、

新しく自由貿易地区をつくり、規制を緩和し高度な解放策・開放策で、従来の賄賂(ワイロ)・癒着・偽造を許さない商売を目指したもの、だと思われます。しかしながら、まことに残念なことですが、いつものアドバルーンに終わりそうです(笑)。

この発表は、過去を知らず、最新のニュースにだまされ易い人向けのものと思われ、できもしないことをブチあげる中国共産党特有の作戦でしょうか。模範的な慣行」とは何なのか? 共産党幹部が潤う「ワイロ習慣」のことか(笑)。

結論から言えば

中国共産党の支配と腐敗を維持した自由貿易など、あり得ない

のです(笑)。

これは香港の騒動をみるだけで明かだろうと思います。目一杯の「美しい言葉」を乱発して現状を飾る・ごまかす・偽装する・でっちあげるのは、この国の為政者が拭えどもぬぐいきれない特質ですから、ここからちゃんと読み解かねばなりませんね(笑)。

例を挙げるまでもありませんが、世界中の人たちの中で、一体、誰が中国の「人民解放」に解放されたいと思っているのでしょうか。あり得ませんね。そんな人民解放軍に占領されてしまうと、チベットのように「まったく自治のない自治区」に転落し「人民は解放どころか拘束されてしまう」のでした。いわば「人民拘束」ですね。

おもしろい矛盾とすれば

中国国内の、もう目をおおいたくなるほどの人権弾圧・武力鎮圧の習慣は、国家があまりにも深く国民生活に干渉しすぎることの裏付けです。

しばしば聞かれる中国共産党の言葉「外国の干渉を許さない」ですが、自分自身の干渉を棚に上げて、外国の干渉を決して許さない、というのは、誰の目にも明かな二枚舌で、まるで落語のようにおもしろいのは、私だけでしょうか(笑)。

    1. とにかく中国共産党が、国内の国民の細かい営みに対して干渉しないこと。
    2. 次に中国が外国へ干渉しないこと。そんな資格など、100年も早すぎる。
    3. 最後に「外国が中国へ干渉するな」と発言する。

これなら、多少の意味が込められていると思います。

1・2 を飛ばして 3 だけを主張するから世界中から笑われてしまい、中国共産党が真剣に語れば語るほど、滑稽に見えてくるのでした。

わかりやすく言えば、

ある暴力団組織が、ある町の祭に際してテキ屋と組んで利益を上げようとした試みが見破られてしまったので、別の町で同じような企みをしようというのに等しく、暴力団特有の「みかじめ料・威嚇・押し売り・賭博・密売」その他の違法行動を全廃しないかぎり、うまくいくはずがない。

言い替えると、暴力団を潰滅させるしか平穏は訪れない

のに似ていますか(笑)。

中国から撤退した外資を呼び戻すために何が必要か

  • いくら自由貿易地区を作っても、共産党に特有の、賄賂(ワイロ)・癒着・天下り・(証明書の)偽造・にせ公司・にせ警官・にせ学位などの不法行為を全廃し監視する仕組みを作らない限り、うまくいくはずがない
  • やはり、中国共産党を潰滅させるしか平穏は訪れない

ということですね(笑)。

中国共産党を廃止し

新しい国家として再出発し、だましあいや詐欺・偽装・偽造がない社会を構築することが先決でしょう。

このような理想的な社会の構築は、今までの中国の歴史を少しでも見ると気が遠くなるほど困難なことですが、それでもやってみなければわかりません。

中国は、これができて初めて、世界に羽ばたける普通の国家になります(笑)。

その場しのぎで目先をくらます「自由貿易地区」をいくら作っても、中国共産党がすべてを支配しようとする限り、透明な経済活動になるはずがないことなど、もう誰もが知っていることです。だからこそ、美しい言葉でこの自由貿易地区を着飾る必然性があるのでした。


 

賄賂〔わいろ〕のしくみ

中国共産党が、国民生活上で細かい決まりごとをたくさん作り、それぞれにいちいち証明書を発行して不正を取り締まろうとするから、膨大な事務量となり、手続きが滞り、そこに利権・役得としての賄賂が発生します。

つまり

    1. ワイロを支払えば、たまっている多くの申請書を飛び越し優先して事務手続きを済ませることができます。しかしワイロを嫌って手続きを完了していないと証明書が得られませんから、まるでこれを見破ったかのような役得としての抜き打ち検査が行なわれて「証明書がない」ことがバレてしまい巨額の罰金を課せられます。この罰金を避けるならワイロを支払ってでも手続きを済ませて証明書を取得しておかねばならず、このほうが安くつく、という負の連鎖なのです。この法治国家を装った悪循環が中国でワイロをなくせない根本的な仕組みではなかろうか、と思われます。
    2. ワイロで事務手続き期間を短縮するほかに、ニセの証明書を購入する方法があります。犯罪としての偽造証明書発行も、ワイロと並んで、公務員の貴重な役得となり、安い給料を補う必須手段となるのでしょう。当面「ニセ」を見破らない旨の暗黙の了解が取り締まる側の公務員との間に、存在するはずです

これが、賄賂(わいろ)・偽造をなくせない「中国共産党の支配体制」の実態で、とてもわかりやすいですね。

中国共産党の支配が諸悪の原因であるとするゆえんです。

もちろんこれは、どの国にでもあり得るしくみですが、中国ではこういう仕組みが社会全体を支配して4000年なので、変えようがないのでしょう(笑)。

13億の市場、という「あまいニンジン」をぶら下げられて中国へ進出した企業家が直面する難問がこれであり、告発程度では済まないことが分り、やむなく撤退するしかないのでした。分らないまま進出した未熟さがありますが、これをごまかすのが中国流のテクニックなのでした。

いまのままで「新自由貿易区」などあり得ない、と主張する意図が伝わったでしょうか(笑)。


 


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