AIIB〔中国主導の国際投資銀行(ただし国連関係にあらず)〕が
船出したようですが、さてさて今、世界中を吹きまくっている「中国に対する疑惑」の荒波を無事乗り越えられるや否や、というところ。
いくら美しい言葉を並べようとも、しょせんは「ペテン師・人治主義」つまり法律が機能しない国になってしまった中国であることをお忘れなく!
まずは8ヶ月前の、AIIB発足前の記事から。
2015年6月8日、韓国・ニューシスは、日本が現時点では中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加する意思がないことを再確認したと報じた。
報道によると、7日(現地時間)、主要7カ国(G7)の首脳はAIIBについて話し合い、安倍首相は中国が汚職などの問題を解決すべきであるとの考えを示した。外務省の川村泰久報道官が明かした。
同報道官は、「中国が人権、債務、環境とガバナンスなどの問題に取り組むまで、日本はAIIBへの参加について決定を下さない」と明言した。
この報道に、韓国のネットユーザーから多くの意見が寄せられている。
- 「日本は参加しなくて結構」
- 「中国は確か、日本にAIIBの副総裁の座をあげるから参加してほしいと泣き言を言ってたよな」
- 「中国の『お願い』に、日本はノーを突きつけた」
- 「日本はAIIBを瓦解(がかい)させようとしている」
- 「腐敗に関しては韓国の公務員連中も当てはまる。社会の各分野で毒キノコのようにまん延している」
- 「中国は社会の雰囲気、日本は官僚、韓国は社会基盤。この3カ国すべてに腐敗が存在する」
- (翻訳・編集/三田)
あいかわらず
自分中心の意見が主流で、こじつけの政府ヨイショ発信という涙ぐましい努力が見られます。多分、中国共産党末端のサクラだろうと思われますので、信用したりしないように(笑)。
国際問題を扱うニュースサイトで、特に言論の自由を認めず報道を一意的に規制している国の声明とそれに関する意見を扱うのには、さぞや大変なご苦労があろうかと思われます。
いちいち反論するのも無駄ですが、最低限言っておかねばならないこともありそうです。
「日本はAIIBを瓦解させようとしている」
これは落語のようにおもしろいですね。
自分の意見に従わない連中は自分をおとしめようとしているとし、「自分と同じまとも」な人間であるはずの相手に「異なる意見がある」とは考えたことがないらしい。
他人が自分の作成した仕組みに不安を感じることは許さない、と言っているのですよ(笑)。
そもそもまだ存在していないAIIBを、まるで存在しているかのように扱うところなど、なんと「いぢらしい」ではあ~りませんか(笑)。
こんな程度の国に、他の外国と共に「法治主義」にのっとって何かを成し遂げることは、まずできないでしょう。必ず不透明な部分が露呈し、離脱するものが出てくるはずです(笑)。
「日中韓のどこにも腐敗がある」とすることが唯一の反論なので、これでもって反論できたと一件落着にしたいのでしょうが・・・・
- 「イジメをなくすにはどうすればいいか」を真剣に考えている国と、イジメが社会の必要悪だと考えて放置している国には、相当のレベル差があることを理解できていない。
- 「ヤクザや総会屋をなくすにはどうすればいいか」を真剣に考えている国と、ヤクザや総会屋が社会の必要悪だと考えて放置している国には、相当のレベル差があることを理解できていない。
- 「差別をなくすにはどうすればいいか」を真剣に考えている国と、差別が社会の必要悪だと考えて放置している国には、相当のレベル差があることを理解できていない。
- 「腐敗をなくすにはどうすればいいか」を真剣に考えている国と、腐敗が社会の必要悪だと考えて放置している国には、相当のレベル差があることを理解できていない。
つまり全体主義・一党独裁と民主国家の違いでした。
分りやすく言えば、「中韓も日本も、同じではないか」と言いながら「中韓と日本では、あまりにもレベル差がありすぎる」という一言に集約されるでしょうか。
このレベル差を無視して、自分たちの腐敗と似たようなものが日本にあるから「同じではないか、言う資格がない」と言っているだけのような気がします。
「言う資格がない」のは、むしろ中国共産党なんですね。これに気付いている方がいたら、素晴らしい(笑)。
反撃されてそのまま萎縮してはいけません。
なにしろ相手は自分の非を決して認めない人たちですから(笑)。
自分も同じように「非を認めないまま何かを叫ぶ」のだと、相手と同じレベルに落ちてしまいますよ!
経済観測:隣国でも違う 中国の見方=ベトナム簿記普及推進協議会理事長・大武健一郎
ベトナムの友人が言った。「日本は中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加しないというが、それは一つの卓見だ。AIIBの真の狙いは中国人の輸出にあると思う。中国経済は貧富格差の拡大による厳しい時期にさしかかっている。そこで地方の貧しい人たちを海外の公共事業に送りだそうというのだ」
アフリカでは中国が援助と銘打った公共インフラ建設事業で、工事が完成した後も中国人労働者が定住し、中国人街をつくっている。現地で経済的に成功すると中国から家族、親族を呼び寄せるという。こんな話を、私は昨年、アフリカ某国の日本大使館関係者から聞いた。
ベトナムの友人が続ける。「中国にとって、国家とは領土のことではない。世界各地の中華街はいわば中国の飛び地だ。ベトナムでは中華街は絶対につくらせない」:毎日新聞 2015年06月20日 東京朝刊
ベトナムは
- 長い歴史の中で中国とも戦い続け
- ベトナム戦争ではアメリカとも戦い続け
- ベトナム戦争時の、米兵よりも韓国兵のほうが残虐だったと指摘できる
ほどの毅然とした国家です。
しかし事情の分らない人は、ベトナムがAIIBに参加していることで大いなる誤解をしているようです。
「ベトナムでは中華街を絶対につくらせない」の意味がお分かりでしょうか?
AIIBに
参加せざるを得なかったベトナムの気概を感じ、同時にAIIBから離脱しつつある国があることを理解し、「日本が未だ参画する時期にあらず」と判断したところに注目したいものです。
「AIIBに不参加」
あやしげな動きを見せている安倍内閣ですが、この点に関しては安倍や麻生の選択は間違っていなかったと思います。
1年前に、日本は参加すべきかどうかが話題になっていたものですが、私は「日本が参加すべきかどうか」ではなく、「参加の意志表明をしているところで、どこが離脱するかに関心がある」と言ってきました。
いまでもこれに変りはありません。中国だけに拒否権があるなんて、信じられませんね(笑)。
またイギリスがいち早く参加している、と反撃する人も見られますが、様々な問題をかかえたイギリスでは、AIIB離脱の口実を探しているのかも知れませんし、中国人の狡猾さを誰よりも知っているのかも知れません。
AIIBに関しては
- 参加を表明
- 参加を表明したが、調印せず
- 調印したが、国内で批准せず
などに関心をもたれるのがよろしかろうと思います。
中国が金関連の投資基金設立、シルクロード構想の一環=現地紙
[上海 25日 ロイター] - 上海証券報が週末に報じたところによると、中国は、シルクロード(一帯一路)経済圏構想の一環として、金関連の投資基金を設立した。
:Thomson Reuters 2015年 05月 25日
1年弱前に、AIIB構想が思わしくないとみた中国共産党は、シルクロード経済圏なるものを編み出しますが、そもそも経済破綻が表に出始めたころなのであり、しかも上海株式が暴落しており、この構想も計画倒れになりそうです。
とにかく、中国共産党が崩壊して、新中国ができなければ、この不正な地域の腐敗がなくなることはないでしょう。まぁ尤も「新中国」ができても、本当によくなるか、は不明ですが(笑)。
一帯一路に関してはWikipediaもどうぞ。