カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

国家機密とは

2014年10月30日 08時52分56秒 | 社会

国家機密に関する話を、いくつかまとめてみました。

ソ連の冗談は有名ですね。過去のことを取り上げると笑いは一段と増しますが、どうしてどうしてプーチン独裁政権下のロシアは、ソ連と何ら変っておらず、似たようなものですぞ(笑)。

 

ブレジネフ書記長時代の旧ソ連。ある男が、アメリカの新聞記者にこう語った。ブレジネフは今や恰幅がいいだけの、うす汚い独裁者だと・・・。翌日さっそく男は逮捕される。国家機密漏洩罪であった。

「共産主義国家」「弾圧国家」「一党独裁国家」「人権無視国家」では、事実を述べると、それが「国家機密漏洩罪」になるという、古典的な笑いですね。

しかし古典ではあっても「ブレジネフ書記長時代の旧ソ連」を「プーチン時代のロシア」と置き換えると、これが今でも通用する冗談であるところがおもしろい。

これら冗談は、中国や北朝鮮やロシアなどの言動を口酸っぱく批判するよりもおもしろくて影響力があります。おっと、ここに韓国が入っていなかったようで、これはいけませんね。すぐに反省し、即座に韓国を独裁国家連盟へ加盟させましょうか。

ただし今の世界情勢としては

未熟で不可解な韓国の言動を揶揄すれば、近年きわめて怪しい言動を続ける中国・北朝鮮・ロシアを利する可能性があるだけでなく、韓国をこれら独裁国家連盟へ限りなく接近させる恐れがあるため、韓国に対する批判を極力抑えているようです。

そして、誰が操っているかは別として、韓国を強く批判しにくい国際情勢が、「韓国から自省の心を奪った」のです。いくら共産諸国との接点に位置する韓国とはいえ、これは実に残念なことで、あわれな状態かも知れず、南北統一など、夢のまた夢か。 

韓国知恵者の句?
つゆと落ち、つゆと消えにし我が身かな、南北統一、夢のまた夢 

秀吉辞世の句
つゆと落ち、つゆと消えにし我が身かな、難波(なにわ)のことも、夢のまた夢

 

ロシアにある「赤の広場」で、男が「スターリンは馬鹿だ」と叫びながら走り回っていた。当然男は逮捕され、裁判の結果懲役25年が言い渡された。刑期のうち5年は侮辱罪、残りの20年は国家機密漏洩罪であった。 

こちらは、やや手の込んだ小咄(こばなし)で、現実のままを述べることが「侮辱罪」と「国家機密漏洩罪」の両方で起訴されるのです(笑)。

まるで産経新聞ソウル支局長起訴そっくりですね。

韓国では、ソ連・ロシア・中国と同様に、大統領の空白の時間帯を調べ不明な点を揶揄することは「侮辱罪」つまり名誉毀損にあたり、ついで 「国家機密漏洩罪」にあたるようで、図らずも今回の起訴が通常の民主国家ならばあり得ない韓国の未熟さを世界中に暴露してしまいました。

こんな程度の国家運営を続けているから、世界中から小馬鹿にされてしまう。少し考えたらわかりそうなのに、なぜなのかを考える能力が欠けているとしか言えません。

やはり、カプサイシン(唐辛子の辛味主成分)摂取過剰症で薬物中毒に似た症状を呈し、常時カッカして大きく「豹変(ひょうへん)」する国民性を形成してきました(笑)。

ヒョウ変とは言っても、チータ変とは言わないので、「ヒョウ」には失礼かもしれません(笑)。

似たのが他にもありますが、以上2件の出典は、こちらでした。


韓国SBSテレビが北京五輪開会式のリハーサル映像を“特ダネ"として放映。国家機密(開幕式の映像)の漏えいを許すのか」(天涯社区)との声。:共同 2008/07/31

たしかに、そんな「事件」がありました。

韓国特有のはきちがえから起こったことで、国家社会から常時監視され自由な報道が束縛されている韓国のマスメディアとしては、約束を破って事前に撮影したリハーサル風景を開会式の前に放映する程度が、せいぜい「特ダネ」らしい。

いわば普段の社会的抑圧への鬱憤(うっぷん)ばらしが「国際儀礼無視」という形になっただけのことなのでしょう。そりゃ中国は、そんな程度の韓国に対し怒りを爆発させるでしょう。

もちろん中国には、

報道規制されているために報道されない深刻すぎる問題があるのですが、中国人は、それを知らされていないため反応できず、よって公に報道された「中国共産党に不利なニュースではない」と思われる「韓国メディアの逸脱行為」に大きく反応したのでしょう。

私は、韓国マスメディアによる北京オリンピック開会式のリハーサル映像流出事件を聞いて、それほど言論の自由には深い意味がある、と思ったものです。

それにしても、あの中国人が

ひどすぎる中国の言論統制・不都合放送の強制遮断(砂嵐化)・中国共産党批判文言の周到なる検索不可化などに、なぜ我慢できるものか、

と呆れてしまいます。それほど金儲けや自己の利益にしか関心がない国民レベルなのでしょうか。まぁ。我慢できないから年間10万件の暴動があると言えますが(笑)。

 

私が最近会った中国の人々は『中国政府が目指しているのは超大国だ』と語っていた。そのために必要なのは、第1に人口であり、次には軍、さらに経済だと言っていた。私は、中国が超大国になるための第4の条件として、しっかりとした道徳観や倫理観を挙げたい。それは信頼感と言い換えてもよいだろう。中国内において、何でもかんでも『国家機密』だというのでは、国家としての信頼性は増さないであろう。透明性が欠如していると言われても仕方がない。:ダライ・ラマ 2009/04/29

まさに言うとおり。

人がいいため、ダライ・ラマはすっかり中国共産党にだまされてしまって、やがて母国をおわれ、国土は半世紀も前に中国に併合されてしまいました。まるでロシアのクリミア半島併合そのものでして、共産主義の怖さを印象づけました。

何でもかんでも『国家機密』だというのでは、国家としての信頼性は増さないであろう。透明性が欠如していると言われても仕方がない。」という穏やかな言葉にダライ・ラマの善良性が表われています。これ以外の無数の理由から、もはや中国は、世界のどの国からも信頼されず、ただ警戒されるだけの国家へと転落してしまいました。つい5~6年のことですが、実質的には20年前くらいからその兆候が出ていましたが。

中国人に「しっかりとした道徳観や倫理観」を求めるというのは、日本の政治家に倫理観を求めるのに似て、かなりの無理難題でしょう。

そしてダライ・ラマのような好人物をあざむいてチベット国家を乗っ取ったのが、「善良な人を小馬鹿にする中国人」特有の陰湿さでした。


中国が10年以内にあらゆる面で日本を追い抜くのは、100年前から変わらぬ真理だ。

上で引用したジョーク集からの引用で、今回の「国家機密」から離れてしまいますが、おもしろいので取り上げました。

いつも勢いは凄いのですが、中国人生来の「だまして儲ける」「ぱくって儲ける」という根性がなくならない限り、中国が世界に羽ばたくことはあり得ないでしょう。ただし相互尊敬の精神がこの国に広がるならば(それはあり得ないとは思いますが)、事情は変ってくるかも。

中国が、気まぐれな「ルール」がある分野でのみ力を発揮しているのは、けっして偶然ではないようです。いわば「芸術的」な採点がある体操などのサーカスのような分野では、尋常ならぬ力を発揮しますね。 

ただし、アメリカから非白人系の高レベル水泳選手が出ていませんが、同様に、中国からも高レベルスキー選手・野球選手が登場していません。これらは、やがて時代が解決する問題でしょう。


国家指導者の健康状態は「国家機密」とされるため中国政府は習氏の動向を明かさなかった。中国外務省報道官は、定例記者会見で外国メディアから「健在なのか」と質問され、憤る場面もあった。外国メディアからは10月の党大会を控え、「権力闘争が激化している」「党大会の日程に影響するのではないか」との見方も浮上していた。 :時事ドットコム 2012/09/15

中国4000年の歴史をひもとけば、暗殺・毒殺の伝統があるため、国家首脳の健康問題は「国家機密」なのです。

なぜならば、もしも毒をもられて治療中または即死ならば、誰が「毒をもったか」、あるいは「誰が毒をもったことにすればいいか」を徹底的に調査・検討しなければならず、その経過は誰にも言えない国家機密になるからです。

事実かどうかわかりませんが、もしも習近平が「健康を害していた」とするならば、これが漏れてしまったら中国共産党内の悪意ある人間がどんな画策をするかわからない、これを恐れています。それほど権謀術数〔けんぼうじゅっすう〕溢れる中国社会なのでした。

中国料理では、大きな皿に盛られた料理を、自分の皿にとって食べますが、これをみても個人を狙った毒殺をできるだけ避けたいとする伝統的な宮中の風習が、いまなお健在なのです。

「洗う皿の枚数を減らすため」、などはとって付けた屁理屈。

中国では、個別に配膳される松花堂弁当や懐石料理などの日本料理の流儀は、忌まわしい毒殺事件を惹起(じゃっき)させるため、なかなか普及しません。

とにかく「だまされないよう」に最大限配慮する裏には、「常に相手をだましてよい」「だまされるほうがバカなのだ」という素朴な国民感情があるのでした。人を信用できない・信用してはいけない、そういう国民性です。信用してもいい人とは、国家が認定した人のこと。そういう人が認定した景色にのみ「絶景の価値」があるなど、個人がもつ価値観は、そうとうに軽んじられているようです。

一方、「国民が首長を交代させる」選挙制度がある国では、首長の健康状態は「国家機密」になりません。

韓国では

朴槿恵(パク・クネ)の動向を報じた産経新聞の姿勢は、外国メディアゆえとも言えますが、国家機密漏洩あるいはそれが無理ならば名誉毀損罪に相当すると見られているようです。韓国ではやはり首長の健康状態や動向は、国家機密にあたるのかも。

さすがに「国家機密」とまでは恥ずかしくて言えないので、妙な「名誉毀損」を持ち出した、と世界中がみなしえいます。

かりに韓国が民主国家だと仮定すれば(これには相当な無理がありますが)

これは韓国のマスメディアが大きく取り上げなければならない問題です。しかし今のところそれが見られないのは、やはり韓国が「民主国家」から遠くかけ離れた所を、まだウロウロしているからでしょう。

儒教の「序列」すべてを破棄する必要はありませんが、根源的なところで序列意識から離れられないならば、韓国が民主化する時代は来ないでしょう。ひょっとしたら香港のほうがマシかも(大笑)。

香港の民主派は、

「中国共産党の支配下にない選挙制度」を要求しているものと思われます。しかし残念なことですが、それが血を流さずに日の目を見ることは、ないでしょう。

なぜなら、中国の今までの歴史を思い出せばまことに言いにくいのですが)、時代の変り目(落語では「替り目」と書きます)では必ず多くの庶民が血を流す事態に・・・・・・。

そんなとき、弾圧政府の尻馬に乗って多くの庶民を処刑してきた政府幹部(現在では中国共産党幹部)たちは、庶民たちによって惨殺されるはず。残酷ですが、そんな中国共産党幹部たちのあわれな末路が透けて見えてくるのです。歴史をひもといたことがある人なら誰でもがもっているごく自然な超能力?でしょうか。

それをいち早く察知した中国の富裕層は、今や国外へ財産を移すか移住しつつあるようです。現職中国共産党幹部も自分が疑われたら大変ですから、でっち上げの危険が迫ってきたら、同僚に無実の罪をかぶせてまで自分だけが助かろうとするため、そうとう前から相互不信に陥っていることでしょう。

中国では突然、上級役職者の粛正が公開されたり、下部では突然序列表から氏名が消え去ることが多いのですが、海外へ逃亡する前にたとえでっち上げであろうとも「拘束・裁判」を経て処刑しなければならないからです。北朝鮮そっくりどすな。

 

中国国営テレビは11日、米アップルのスマートフォン「iPhone」の位置情報機能は、国家の安全保障に対する脅威だと批判した。

中国中央テレビ局(CCTV)は、持ち主が移動する際の時間と場所を追跡する「フリークエント・ロケーションズ」機能について、「極めて慎重に扱うべきデータだ」とする専門家の発言を伝えた。この専門家は、データがアクセスされた場合、国全体の経済状況と国家機密さえも暴露されてしまうと警告した。

アップルはこれまでも頻繁に中国国営メディアから非難を浴びてきた。国営メディアはアップルが利用者データを米情報機関に提供したとし、厳格な処罰を求めたこともある。:ロイター 2014年7月11日(金)

これは、便利になればなるほど不法アクセスで個人情報が漏洩する危険があるPCの通信機能のこと。

Microsoftやアップル社の製品がそうなのか、中国製レノボのPCに仕掛けがあるのかわかりませんが、米国政府は中国製のPCハード・ソフトを、中国政府は米製のPCハード・ソフトとを、それぞれ政府機関では、使用制限するか、使用禁止としているらしい。

中国共産党政府が

「支配下のテレビ局に堂々と国家機密漏洩」の警告をさせたのは、2004年に中国政府直轄機関がIBMのPC部門を買収してレノボというブランドにし、これを米国へ輸出し続けたときの「不正なPC工作疑惑」を想像させます。自分がやっているからこそ、間違いなく相手もやっていると公言するのが、だましあい社会中国特有の反応です。

中国では、

どのようにして、わからないようにだますか、は2500年も前の「孫子の兵法」時代からの設問。この兵法書は、哲学的・生活規範的な面を否定できないものの、概して「いかにして人をだますか」の指南書とも言えます。

もしも勘ぐれば・・・・・・

中国共産党の息がかかったレノボPCに、輸出先のアメリカ政府機関から、回線を通じて、わからないようあっちこっちを経由しながらこっそりと中国へ情報をもたらすような工作が仕組まれている、という疑惑は、簡単に想像できます。

しかしもしもアメリカ側がそれを見破っていても、戦略上けっしてそれを公言せずに、ネット上での中国政府の陰謀をあばこうとし、中国政府はハッカーの攻撃を受けている被害者であるとしながら中国政府機関がアメリカへの回線攻撃を繰り返す、など米中間の情報合戦を繰り返しています。

こういった諜報分野では、いずれも手の内をみせないのが常道です。

 

朱建栄氏、失踪から3カ月、在日中国人識者に動揺・・・・・・

情報漏洩の容疑には、著書や日本のメディア関係者に送ったメールで、未発表の資料や非公開の外交文書を引用していたことなどが含まれているとされるが、そもそも何が国家秘密や機密にあたるのかなどの基準が明確でないからだ。:msn産経ニュース 2013.10.18

日本で日本語を駆使して活動する朱は、中国政府の代弁をしているに過ぎない一面がありますが、上海へ一時帰国してから連絡が取れなくなったとのこと。国家機関が国民をだまって連行し何も発表しない、という中国や北朝鮮の「拉致」を連想させますね。

失踪後に日本の関係者がおおいに心配しましたが、かなり経過してから無事解放され、日本に戻っているようです。

朱は、研究者らしく中国の様々な機関から情報を得ていたようで、国家機密を漏洩したのではないかとの嫌疑で拘束されていたらしい。

本人は再来日後に「嫌疑は晴れた」と、言っていますが、これは怪しい。当然のことながら、言わされたと考えるのが筋道です。たとえ本人がそれを否定しようとも・・・・・・。

解放の交換条件として、中国共産党の利益となるような模範的な言動を強要されたとも理解でき、今まで以上に中国共産党の代弁者を演じる可能性があり、注視したいものです。

どこの政府にもかたよらずに堂々と述べる人がいたら、それはそれで立派なものですが、立派であればあるほど、どこかの政府がそういう人を「弾圧をちらつかせて利用しようとする」ものですから、周囲の人が注視するしかありませんね。


こう見てくると、過去のことは笑えますが、同じことなのに現在進行中のことに関しては、なかなか笑えないのが現実です。だからこそ私たちが見識を高めて、よりましな判断をしなければならないのです。

 


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。