北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

二〇二二年-大晦日,読者のみなさま今年一年お世話になりました-北大路機関を来年もどうぞよろしく!

2022-12-31 20:22:59 | 北大路機関特別企画
■大晦日二〇二二
 今年も間もなく幕を閉じ大団円を迎えます。

 2022年、COVID-19をやはり最初から最後まで意識するところとはなりました、実際問題、北大路機関では退職された教授の方はじめ周りの方がCOVID-19により亡くなる、手術が必要な状況であるが医療崩壊の影響を受け手術が間に合わない緩和ケアに移行した、事例が僅かではあるもでています。だからこそ、いきすぎた対策忌避には拒否感があるのです。

 ウィズコロナへ。一方、日常を戻さねばなりません。考えれば日本は基本的に対策の呼びかけという段階で収斂し、しかし奇跡的なほどに感染拡大を抑えられたとは思います。その上で2022年は、実は2020年と2021年の合計死者数よりも多くの方が亡くなっているという一方、2020年に厚労省が警鐘を鳴らした一年間で死者40万、は回避できたのだが。

 北大路機関としましては2022年は特別な一年となりました、これは複合的な要素です。一つは自衛隊行事の再会、いつもお世話になっています方のご厚意に預かりまして、久居駐屯地祭特別公開を撮影することができました、2020年の伊丹駐屯地祭以来、本当に久しぶりの行事というところでしたが、部隊行事は招待制から公開再開へ舵を切る転換でした。

 第3師団祭などは74式戦車を装備する第3戦車大隊が年度末にも廃止といわれている中、2020年と2021年には中止されていた師団行事を再開することができたわけです。たしかに2022年全体をみれば中止の行事、関係者のみの行事、事前応募制の行事は数多いのですが、2022年にかけ、第8波の感染拡大も看過できませんが、光明はみえてきたといえます。

 国際観艦式、一般公開はフリートウィークのみとなっていましたが、オーストラリア海軍のホバート級イージス艦を撮影できるなど、これはなかなかすごいものだ、と感じる公開が数多く、日本の都市封鎖を行わない感染対策などが各国から否定的に報じられていたことを思い出しますと、これこそ懐かしさ溢れる日常の回帰なのだなあ、と実感したもの。

 70周年、舞鶴展示訓練が8年ぶりに挙行されまして、これも日常の回帰ということに勇気づけられるとともに、実のところ幕間を聞けば艦艇をかき集めるのが大変であり、他方で感染対策から乗艦者を定員よりも大幅に抑える必要もあり、なかなか難しい局面もあったようです。しかし、展示訓練再開、8年ぶりです、実行されたことには驚くものでしたね。

 航空祭は、全面一般公開の航空祭は限られています。当日に急遽全面公開としたのは三沢基地ですが、さすがに青森県まで、それこそ寝台特急日本海のA個室が維持されていれば考えたのでしょうが、個室どころか特急日本海そのものが廃止されていますと、なかなか遠出できないものがある。しかし、抽選制による航空祭再開は実に幅広く行われました。

 岐阜基地航空祭、今年一番悩んだのは、北大路機関は2005年から2019年まで岐阜基地航空祭と守山駐屯地第10師団祭は毎年撮影できていましたが、2022年は同日開催という、どちらにいくべきか、そうとうに悩んだ上で岐阜基地、雨天の懸念はありましたが飛行展示中は曇天に抑えられ、息苦しくともほんとうに久しぶりの航空祭を満喫できたものです。

 自衛隊行事、再開の流れは続いてゆくのでしょう。一方で、COVID-19について、2020年のアルファ株やデルタ株、アルファ株では治療法が確立しておらず新型肺炎と呼ばれた頃には全身の白血球が過剰反応を起こすサイトカイン炎症の仕組みがよくわからず、人工呼吸器という肺炎対処の治療法が実は最適ではなかったため、膨大な犠牲者がでてしまった。

 デルタ株については、ようやく治療法が確立し治療薬やワクチン開発が進む中での、致死率2%という50名が感染すると1名が確実に死ぬのだ、という状況が続いていましたが、ワクチンの普及により、日本ではワクチン副作用のほうが危険と国会でさえ討議され、都市封鎖に近い措置を求める声もありましたが、ワクチンが劇的に好転させたという状況だ。

 オミクロン株について、感染力を強めていますが弱毒化したと理解される一方、12月にはいり感染対策を大幅に見直した中国において劇的な感染拡大と、中国当局は死者数を抑えて報じていますが、パニックに近い厳しい状況が伝えられます。ここから新たな変異株が生まれないか、この懸念とともに2023年もやはり、台風の目を形成する予感はあります。

 ロシア軍ウクライナ侵攻、もう一つ劇的な点は、もちろん世界政治にはこれこそ第一の報道と関心事、一歩間違えれば核戦争という懸念すべき状況が続いているのですが、これを契機に北大路機関では"臨時情報"として朝の0700時に第二の記事掲載を開始、文章両はP6記事という、夜に掲載するものの半分から半分強程度ですが、連続して掲載できている。

 臨時情報、実のところここが北大路機関の原点回帰といえるのかもしれません、予測不能といいますか、なにを掲載するか、なかなか苦労するところはおおいのですが、アクセス数などをみますと大向け好意的な閲覧数に安堵しています。この記事作成、戦争がここまで長期化すると思わず始めたものですが、記事作成と連載維持はなんとか継続しています。

 誤字脱字については、臨時情報も含めて校閲体制がある程度整い、これは北大路機関の長年の課題であるとともに、誤字を改めた際に内容を出稿後に変更したことへの批判の書き込みなどもあり、いろいろと悩ましいところではありましたが、この数年間、漸く校閲体制が整いましたことで、なんとか目立たない程度には抑えられているよう思います。

 臨時情報の掲載、内容としては文章量から踏み込んだものは掲載できませんが、朝一番に、一つの視点を提供できれば、と思うのは無関心が政治をよくすることにも社会をよくすることにも寄与しない、という信念です。臨時情報の掲載は第一回からなんとか継続し大晦日を迎えました、Weblog北大路機関来年もよろしくお願いします、みなさまよいお年を。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
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【京都幕間旅情】東本願寺,大晦日という旧年と新年の幕間と想う寺社仏閣拝観参拝へ散策する気分転換の意義

2022-12-31 14:48:09 | 写真
■京都を散策する意味
 大晦日というのは究極の日常に訪れる幕間のひとときです。

 東本願寺、2022年は考えさせられる事が多かった故に日常の幕間に散策する旅情、思い浮かべる2022年最後の寺院で思い浮かべたのはここ東本願寺でした。結局のところ、この一年間は暴力が支配したという一年なのかもしれません。まさか2020年代に、と思った。

 実りある一年でした、なにより仕事と防疫、この一辺倒であった数年から一気に粋にという日常が回帰しまして、なにしろふと散策しようという心のゆとりが、主としてCOVID-19の鎮静化とワクチンの予防普及によるところが大きいけれども、戻ってきたというゆえ。

 日常と国際情勢、国内情勢の乖離が激しい、こういう認識は上記の暴力という視点で端的に示されています。こう大樹の様な柱にもたれかかり、腕を組み報道を思い起こすだけでも、2003年イラク戦争や2011年東日本大震災に2020年感染拡大より、世界は深刻だ。

 ロシア軍ウクライナ侵攻は、文字通り暴力そのものであり、ウクライナにはナチスがいてロシア系住民の虐殺が侵攻している、これは変な街で撒かれているビラなどではなく、一国の元首が、OSCE全欧安全保障協力機構などを通さず一方的な陰謀論で戦争を始めた。

 核戦争は、20世紀の脅威と考えていたものですが、ロシアが繰り返し核兵器、ウクライナへ戦術核を示唆し欧米へ水爆等戦略核を示唆する現状は、21世紀の今日も世界は核戦争、全面核戦争による人類文明の終焉と紙一重の世界に居る事を認識させ、驚愕したもの。

 核の脅威は、しかし世界の人々の良心よりも、世界の人々は自分の日常を守る事を優先する為にラジカルな核軍縮希求への行動による生活の崩壊よりも、むしろ核抑止論の必要性に納得する状況が広がり、いわば核廃絶への近道は使い尽くす事、という状況が広がる。

 暴力主義は日本へも及び、戦後初めて、元総理大臣が暗殺、しかも選挙演説の最中に銃器で暗殺するという凶行に出ており、この狂った論理は日本社会そのものを、ある種の一票よりも一発という、危険な方向性に向けるのではないか、反知性主義の台頭を懸念します。

 一票より一発、この認識へ非難する声は多数ではあっても、迎合論が少なからず生じた事は、日本さえ中世へ逆行する時代が有り得るのではないかという恐ろしさを感じるのですね。これはわたし自身が日常を謳歌できるウィズコロナの時代と同時並行しているという。

 歴史に学ぶ必要はあるのだけれども、視野狭窄というか追い詰められた視野では歴史まで関心を伸ばす余裕が無いのか、こう懸念するとともに、こう京都にあっては散策の先に歴史と哲学とを出会う余裕があると思いつつ、凶行は同じ古都奈良で起きているのですね。

 平等と反権威主義を掲げる声ということで支持を集めた蓮如が大きくしましたのが、この本願寺です。だからこそ東本願寺を拝観し、巡るとともに思うのは蓮如が支持された時代は人権というものや教養というものは行き渡らず命を軽んじる事が普通だったということ。

 京都幕間旅情は、日常の京都の情景や日本の四季などを紹介する日常の中に幕間と旅情を見い出すものなのですが、御承知の通り2022年は掲載の頻度を大きく高めました。その背景には、10記事が表示される北大路機関を戦時の狂気に呑まれないよう備える目的という。

 京都散歩は愉しいものです、これは良い気分転換となりますし、混雑している有名寺院でも、そして皆さん知っている風景でも混雑していない風景も、時代劇や映画でおなじみの風景、千数百年や二千年を超える歴史を湛えた寺社仏閣を散策するのは、愉しいものです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【土曜特集】アメリカ海軍横須賀基地に憩うイージス艦:ミサイル巡洋艦とミサイル駆逐艦(2022-07-01)

2022-12-31 07:00:37 | 在日米軍
■横須賀のイージス艦
 大晦日ということで明日には初日の出が上がります太平洋に面した横須賀の風景を。

 土曜特集としまして今年七月一日に撮影しました横須賀基地のアメリカ海軍艦艇、特に世界ではもうアメリカ海軍とロシア海軍にしか残っていない巡洋艦、アメリカ海軍が誇るイージスシステムを搭載したミサイル巡洋艦の写真を中心に、しかしちょっと撮影機材の雑談とともに。

 PowershotZoom、買うか迷っている。性能としてはどの程度なのか、撮影機材として現在のpowershotG3Xの老朽化が進み、実は予備の確保はあるのですけれども、頻繁なG3Xの酷使という現状からの脱却を念頭に、少し考えてしまいます。夜の通販番組の影響といわれれば半分あたりなのですが。

 単眼鏡をそのままデジタル化したような形状であり、100mmと400mmの光学ズームに800mmの電子光学機能が付与されています。注目する点は小型、G3Xよりもかなり小型という点で、いわば広角についてはG7Xmark2に一任して、そのほかの部分をpowershotZoomにできないか、と。

 1型センサーを搭載しているG3Xに対してZoomの大きさはひとむかしの一万数千円クラスのセンサーサイズとなっているのですが、考えてみますとiphoneのセンサーが同程度ですので、考えようによっては十分な性能となるのかもしれません、ただ周りで使っている人がいない。

 G3Xは、なさそうに思われるかもしれませんが一眼レフを携行していないといいますか携行できない状況でF-35戦闘機に遭遇した際に当時携帯していたのはG7Xだけでしたので、まったく望遠が足りないという、そんな理由で急遽導入したものでした、それまでは選外の機種だ。

 Zoomの性能は100mmと400mm切り替えで電子ズームが800mm、これはG3Xが光学ズームで600mmまで叩きだし、電子光学ズームでは2400mmにまで遠方をねらう、それでいて1型センサーを搭載しているのでまあまあの画像、いやこれでなければという画像を示す事と比べれば拙い。

 G7Xmark2、これにくらべますとG7Xのズームは105mm、これもAPS-Cでの105mmなんかではなく通常の35mm換算で105mmという水準ですので、どうしても望遠を撮影するというものではありません、するとZoomの400mmと電子光学ズーム800mmには、補完的な余地はあるのか、と。

 野鳥などを撮影するという用途だそうですが、残念ながら身の回りで野鳥を撮影されるかたはサンニッパの、CANONでいえば白レンズユーザーが多く、Zoomの画質で満足している人はいません、いやわたしが撮影する身の回りではZoomという、センサーサイズそのものを見ません。

 画質は、PowerShotのなかぜもZoomはAPS-C機種と比較するとかなり劣るという、あたり前だろうねえ的な情報は聞こえてくるのですが、特に航空機、戦闘機の機動飛行や艦艇の遠景を撮影に活用したという話をなかなか切きません、飛ぶものにピントがあいにくいとも。

 撮影機材としては手持ち専用であり、マウントベースさえ装着できないためにほかの機材と併用して撮影することができないという、なにかEOS-7DとG3Xを連装運用しているわたしのような型の使い勝手に関する難点も指摘されているようですけれども、どう解釈すべきなのか。

 写真として撮影するからには本気で臨むために被写体を撮影する能力にも本気の性能を機材に求める、ただ、それは使い勝手が悪ければ被写体に間に合わないしピント合致が遅ければ被写体は通過してしまう、痛い思いは何度も経験しメーカーの稚拙さを恨んだことも多い。

 航空機や艦船、薄暮で撮影することもあれば車内から咄嗟に構えることもある、相手が高速で動くこともあればこちらが列車内などで高速で移動していることさえ有る、航空機を撮るばかりか航空機から撮ることもある、故に興味があっても撮影機材には慎重になるのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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