■戦略航空拠点成田空港
戦略航空拠点成田空港、前回は年々深刻度を増す大陸からの軍事圧力へ戦闘機増強など軍拡に頼らない手法での防空能力強化の方法論として、戦闘支援物資の集約拠点へ国際空港応用という視点を示しました。
成田国際空港の国際航空貨物の取扱量は世界有数の規模を有しています。戦略航空拠点としての成田空港の役割は、アメリカ空軍横田基地が有する輸送拠点としての機能と重なるもので、我が国は専守防衛を国是として武力紛争は甘利多くの頻度や回数を想定していません、大きな戦略空輸拠点を自前でぃつ用としない状況は平和を意味するのですが、この前提条件が変化しつつある現状へ対応できなくなるならば、それは問題です。この為、膨大な貨物を一手に担う横田基地のような規模の貨物取扱拠点となる航空基地を有していないのです。
南西諸島防空作戦や北海道方面への軍事的攻撃が現実のものとなり、更に限定紛争という域を超え紛争が長期化した際に、日本本土の重要防空施設等が攻撃の対象となる可能性があります、逆に言えば中国空軍が1700発もの射程1500km巡航ミサイルをミサイル爆撃機より運用する意味は本土への攻撃を企図していると考えざるを得ず、しかし、我が国は平和憲法を掲げ国際紛争を解決する手段から戦争を捨てた平和国家であることを逆手に一方的に国土を戦場とする恫喝に屈する事は出来ません。
さて、この状況を想定しますと、南西諸島有事や北海道方面への脅威増大を想定し、確実に後方といえる安全地域は、成田空港が挙げられます。関西国際空港や中部国際空港は連絡橋という脆弱性があり、巡航ミサイル等での精密攻撃へ問題があります、福岡空港は南西諸島有事が西方有事として拡大した場合には巡航ミサイル飽和攻撃を受け無力化される危険性があり、千歳空港は北方から牽制を受けた場合に防空作戦のみで機能が限界に達する可能性があります。
成田空港は、内陸部にあり潜水艦などからの巡航ミサイル攻撃を受けにくいという利点、また、航空自衛隊第1高射群のペトリオットミサイルにより航空機及び弾道ミサイルに対して、及び陸上自衛隊第2高射特科群と高射教導隊の03式中距離地対空誘導弾による航空機及び巡航ミサイル攻撃への防御力、強力な地対空ミサイルにより防空が達成されている我が国で最も重厚に守られた首都圏外縁に位置します。
首都圏への物資輸送拠点ですが、一方航空旅客輸送に関しては東京国際空港、即ち羽田空港があり、有事の際には民間空港など発着施設を有する滑走路は基本的に攻撃対象となるため民間の国内線輸送は大きく制約を受ける事で、羽田空港へ国内国際線を一時的に一部を集約する事は出来るでしょう。一方、成田空港は千葉県にあり、この地域での物資集約を理由とした国際人道法違反の人口密集地域への無差別攻撃を回避できるという視点も挙げられます。
成田空港より、方法として考えられる輸送体系ですが、先ず成田空港へ貨物機や旅客機の貨物区画等を用いて物資を集積、航空機部品やミサイル備品及び緊急調達したレーダー等の電子機材や場合によっては陸上及び海上装備の互換性ある装備品の航空輸送を実施し、貨物ターミナルを通じ全国の基地や分屯基地等へ航空自衛隊の輸送機、若しくはトラック輸送や民間協力企業、場合によっては鉄道貨物輸送も併用し、分配する方法を採ります。
第一線基地への輸送に関しては、C-1輸送機、C-2輸送機、C-130H輸送機、CH-47輸送ヘリコプター、米軍の支援を受けMV-22可動翼機等による空輸支援を末端輸送にも通るという選択肢も挙げられるでしょう。膨大な貨物を一手に担う横田基地のような規模の貨物取扱拠点となる航空基地としての成田空港ですが、平時から航空自衛隊成田拠点航空施設、としておくことは想定していません、あくまで有事の際に輸送拠点として用いられる機能を法整備する、また、利用する図上訓練や可搬式の事務施設等を用意し対応する、という水準を想定しているもの。
他方、日本へ直接脅威を及ぼす様々な事象、その筆頭として航空攻撃による日本本土攻撃を示していますが、併せて大量の航空物資輸送を必要とする事態として巨大災害への対処能力という視点も忘れてはなりません、膨大な貨物を一手に担う横田基地のような規模の貨物取扱拠点となる航空基地は、巨大災害などでの救援物資調整などに寄与する施設ですので、必要性は少なくは無いでしょう。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
戦略航空拠点成田空港、前回は年々深刻度を増す大陸からの軍事圧力へ戦闘機増強など軍拡に頼らない手法での防空能力強化の方法論として、戦闘支援物資の集約拠点へ国際空港応用という視点を示しました。
成田国際空港の国際航空貨物の取扱量は世界有数の規模を有しています。戦略航空拠点としての成田空港の役割は、アメリカ空軍横田基地が有する輸送拠点としての機能と重なるもので、我が国は専守防衛を国是として武力紛争は甘利多くの頻度や回数を想定していません、大きな戦略空輸拠点を自前でぃつ用としない状況は平和を意味するのですが、この前提条件が変化しつつある現状へ対応できなくなるならば、それは問題です。この為、膨大な貨物を一手に担う横田基地のような規模の貨物取扱拠点となる航空基地を有していないのです。
南西諸島防空作戦や北海道方面への軍事的攻撃が現実のものとなり、更に限定紛争という域を超え紛争が長期化した際に、日本本土の重要防空施設等が攻撃の対象となる可能性があります、逆に言えば中国空軍が1700発もの射程1500km巡航ミサイルをミサイル爆撃機より運用する意味は本土への攻撃を企図していると考えざるを得ず、しかし、我が国は平和憲法を掲げ国際紛争を解決する手段から戦争を捨てた平和国家であることを逆手に一方的に国土を戦場とする恫喝に屈する事は出来ません。
さて、この状況を想定しますと、南西諸島有事や北海道方面への脅威増大を想定し、確実に後方といえる安全地域は、成田空港が挙げられます。関西国際空港や中部国際空港は連絡橋という脆弱性があり、巡航ミサイル等での精密攻撃へ問題があります、福岡空港は南西諸島有事が西方有事として拡大した場合には巡航ミサイル飽和攻撃を受け無力化される危険性があり、千歳空港は北方から牽制を受けた場合に防空作戦のみで機能が限界に達する可能性があります。
成田空港は、内陸部にあり潜水艦などからの巡航ミサイル攻撃を受けにくいという利点、また、航空自衛隊第1高射群のペトリオットミサイルにより航空機及び弾道ミサイルに対して、及び陸上自衛隊第2高射特科群と高射教導隊の03式中距離地対空誘導弾による航空機及び巡航ミサイル攻撃への防御力、強力な地対空ミサイルにより防空が達成されている我が国で最も重厚に守られた首都圏外縁に位置します。
首都圏への物資輸送拠点ですが、一方航空旅客輸送に関しては東京国際空港、即ち羽田空港があり、有事の際には民間空港など発着施設を有する滑走路は基本的に攻撃対象となるため民間の国内線輸送は大きく制約を受ける事で、羽田空港へ国内国際線を一時的に一部を集約する事は出来るでしょう。一方、成田空港は千葉県にあり、この地域での物資集約を理由とした国際人道法違反の人口密集地域への無差別攻撃を回避できるという視点も挙げられます。
成田空港より、方法として考えられる輸送体系ですが、先ず成田空港へ貨物機や旅客機の貨物区画等を用いて物資を集積、航空機部品やミサイル備品及び緊急調達したレーダー等の電子機材や場合によっては陸上及び海上装備の互換性ある装備品の航空輸送を実施し、貨物ターミナルを通じ全国の基地や分屯基地等へ航空自衛隊の輸送機、若しくはトラック輸送や民間協力企業、場合によっては鉄道貨物輸送も併用し、分配する方法を採ります。
第一線基地への輸送に関しては、C-1輸送機、C-2輸送機、C-130H輸送機、CH-47輸送ヘリコプター、米軍の支援を受けMV-22可動翼機等による空輸支援を末端輸送にも通るという選択肢も挙げられるでしょう。膨大な貨物を一手に担う横田基地のような規模の貨物取扱拠点となる航空基地としての成田空港ですが、平時から航空自衛隊成田拠点航空施設、としておくことは想定していません、あくまで有事の際に輸送拠点として用いられる機能を法整備する、また、利用する図上訓練や可搬式の事務施設等を用意し対応する、という水準を想定しているもの。
他方、日本へ直接脅威を及ぼす様々な事象、その筆頭として航空攻撃による日本本土攻撃を示していますが、併せて大量の航空物資輸送を必要とする事態として巨大災害への対処能力という視点も忘れてはなりません、膨大な貨物を一手に担う横田基地のような規模の貨物取扱拠点となる航空基地は、巨大災害などでの救援物資調整などに寄与する施設ですので、必要性は少なくは無いでしょう。
北大路機関:はるな くらま
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