goo blog サービス終了のお知らせ 

北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【京都幕間旅情】京阪電鉄1500系電車,世界からの観光客には京阪電車や日本の鉄道はめずらしい?

2025-04-26 07:00:18 | コラム
■伏見稲荷大社まえ
 伏見稲荷大社駅前にて京阪の踏切が鳴ったのでカメラを取り出すと右に倣え的に。

 京阪1500系電車、見慣れた京阪電車なのですけれども、このあとに6000系を中心に貫通扉が目立たない形状の京阪電車の新しいデザインの時代が始まりまして、3000系を筆頭に怒っているような顔の電車の時代へ移ろい。

 世界からのお客様も1500系電車を撮影です。最近観光客の多い鉄道沿線で思うのですが、鉄ヲタという方々は日本以外にも多いのでしょうか、けっこう撮影している方が多く、私鉄の様々なデザインは興味を引くのでしょうか。

 ジェーン鉄道年鑑、買ってみようかと思ったことはあるのですが、ジェーン砲兵年鑑とかジェーンNBC装備年鑑とかジェーン小型武器年鑑とか、手に取るとどうしても防衛装備品の年鑑をほうを買ってしまうものでして。

 京阪電車、テレビカーとかは富山地方鉄道や大井川鐵道にも中古車両が活躍していますけれども、私鉄とJR,国鉄と民鉄、それに地下鉄か、こういう電車列車気動車の個性というもの、世界的に見ると珍しく映るのでしょうか。

 踏切から身を乗り出すかたも若干居ますし、軌道敷地内に入り込んで記念撮影という、ちょっと注意しなければならないような脱法行為もみえるのですが、節度ある鉄道愛好家が世界にも居るというのは、面白いですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和七年度四月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2025.04.26-2025.04.27)

2025-04-25 20:12:18 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
gooブログサービスのアクセス解析を見ますと実は廃止が決まったものの登録者が増え続けていて引っ越すよりも新規の方が多いという不思議な状況ですが、今週末の行事紹介です。

第14旅団創設19周年善通寺駐屯地祭、今週末最も盛り上がるのは、間違いなくこの行事です、なぜならばブルーインパルスがやってくる、訓練展示が行われる、空挺降下も行われる、そして六年ぶりに市街パレードが実施される、善通寺といえば空海さんの善通寺、ここに陸上自衛隊が隣接してはじめて陸海空が揃った、ということですが。

善通寺駐屯地創設75周年、ブルーインパルスが引こう展示を行うということはいつもの行事よりも数万名が加わることになりますので、久々の活況、というところでしょうか。予定では1205時から1215時まで、ブルーインパルスは1202時に瀬戸おおはし上空を、1156時に丸亀城上空を飛行するとのこと。高松上空も飛行するようです。

中部方面混成団創設18周年記念行事、大津駐屯地創設66周年の節目ということもありまして、明日大津駐屯地祭が執り行われます。琵琶湖畔の広い駐屯地は旧海軍大津航空隊の跡地を利用していまして、もともと四国の善通寺に駐屯していました第2教育団が第2混成団創設にあわせて、善通寺から大津に移駐したのが始まり、という歴史があります。

大津駐屯地祭は、第109教育大隊と陸曹教育隊、そして方面混成団隷下には即応予備自衛官部隊である第47普通科連隊と第49普通科連隊が置かれていますので、観閲行進は徒歩行進に始まり機械化部隊などなかなかの規模、そしてもう一つの名物が自衛隊体操、体操とあなどるなかれという規模で行われ、訓練展示も砲迫から機動戦闘車まで一通り。

鹿追駐屯地創設68周年記念行事、日曜日に行われます。第5師団隷下の第5戦車隊が駐屯していまして、全ての中隊が90式戦車で充足されている部隊です。予定では観閲式と観閲行進に訓練展示まで一通りおこなうとのこと。本州では教育用の機甲教導連隊しか戦車部隊が残っていないなか、ここでは90式戦車が配備されていて、ちょっと羨ましい。

久留米駐屯地創設73周年記念行事、西部方面混成団が本部を置く久留米駐屯地の記念行事で、記念式典や訓練展示などが予定されているとのこと。西鉄久留米駅から西鉄バスや堀川バスが便利とのこと。予行ではAH-64D戦闘ヘリコプターが参加したとのことです。整備法面特科連隊第4大隊の3個中隊や第4高射特科大隊、火力が物を言う駐屯地祭だ。

いせ、いかづち、高知新港で艦艇広報です。日程は明日土曜日が1300時から1530時まで、日曜日が0900時から1530時までとなっていまして、若干ですが駐車場がかいほうされるとのこと。いせ、ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦2番艦で満載排水量は19000t、全通飛行甲板を採用しています。日曜日は高知駅からシャトルバスが。

あきづき鹿児島港艦艇広報、明日土曜日と日曜日に行われます。あきづき型護衛艦1番艦の一般公開で、場所は本港新町の鹿児島港北埠頭、時間は土曜日が1300時から1600時までで1515時に締め切り、日曜日が午前の部0900時から1200時までで締め切りは1115時と午後の部は1300時から1600時、締め切りは1515時です。

くろしま石垣港艦艇広報、年々削減されている掃海艇すがしま型の掃海艇くろしま、石垣港第一岸壁にて一般公開を行います、木造掃海艇、見れるときに見ておかないと、という機械なのですが、時間は日曜日、午前の部が0900時から1200時までと、午後の部が1300時から1600時まで、ハイヒールやスカートとサンダルは避けるように、と。

函館駐屯地観桜会、第28普通科連隊が駐屯しています函館駐屯地の一般公開です。今回は駐屯地記念行事ではなく観桜のための一般公開ですが、いちおう、装備品展示は行うとのこと。時間は明日土曜日の1000時から1500時まで、函館、ちょうと桜前線は青森をこえたあたりといいますので、北国の桜は、ようやく春を告げるのですね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・4月27日:鹿追駐屯地創設68周年記念行事
・4月26日:函館駐屯地観桜会
・4月26日:中部方面混成団創設18周年大津駐屯地祭
・4月27日:第14旅団創設19周年善通寺駐屯地祭
・4月26日・27日:護衛艦いせ・護衛艦いかづち高知新港艦艇広報
・4月26日:久留米駐屯地創設73周年記念行事
・4月26日・27日:護衛艦あきづき鹿児島港艦艇広報
・4月27日:掃海艇くろしま石垣港艦艇広報


■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【臨時情報】カシミール地方テロ事件,インド政府はパキスタン関与を主張-緊迫度増す核保有国同士

2025-04-25 07:01:58 | 国際・政治
■印パ対立再燃
 写真はかつて佐世保基地を訪問したインド艦隊の様子なのですが平和な当時とはことなる緊張感が。

 インドパキスタン情勢が突然緊迫度を増しました、両国は三度に渡る印パ戦争を挟み高度な緊張状態にあり、また双方が核兵器を保有していることから、世界で最も核戦争の懸念が高まっている地域でもあります。この発端となったのは4月22日に両国係争地域であるカシミール地方のインド実効支配地域で発生しましたテロ事件でした。

 カシミール地方のインド実効支配地域において22日、観光客を標的とした無差別銃撃テロ事件が発生、複数の武装したテロリストによる銃撃で観光客26名が殺害される事態となりました。この事件について、パキスタン国内のイスラム過激派が犯行声明を出しています、ただ、インド政府は警察による捜査を進めていましたが。

 テロ攻撃にパキスタン政府が関与した事が明らかになった、23日にインド外務省のミスリ次官が記者会見においてこう発言し、インド政府はインド国内のパキスタン公館から駐在武官の退去を命じた事をあきらかにしました。またBBCによればビザを保持するインド在留のパキスタン国民一部に対しても48時間以内の退去を求めています。

 パキスタン政府は国家安全保障委員会を招集、パキスタンのダール外相が公式SNSにおいて発表したところによれば、パキスタンのシャリフ首相は国家安全保障委員会の招集を決定、また、パキスタン政府は事件発生直後の段階で外務省からの事件へのお見舞いなど、関与を否定しており、今後、両国間での深刻な対立等が懸念されるところです。

 カシミール地方では、過去に幾度も砲撃戦などが発生しています、その都度、核戦争の懸念や印パ戦争再燃などの危機が懸念されていますが、幸い全面戦争などには至っていません、一方で、両国は現在核保有国であり、弾道ミサイルによる運搬手段も確保しているため、両国の対立は世界の安全保障環境に対して深刻なリスクとなりかねないのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【榛名備防録】大きな転換点(2)ユニラテラリズムとアメリカを結び付ける要素-地域紛争からの全面戦争への発展危機

2025-04-24 20:18:11 | 国際・政治
■ユニラテラリズム
 アメリカの安全保障戦略は核兵器が開発される前までの西半球は難攻不落という前提とその後の世界戦略との間で大きな転換が有りました。

 西半球、例外といえば1962年キューバ危機のようなアメリカ本土へ核攻撃の蓋然性が高まった時代が挙げられるかもしれませんが、限定戦争から全面戦争に至る事態の段階的緊迫化の始点となるべき限定戦争は西半球において起こるものではなく、それはあくまで、NATO正面、朝鮮半島、北部日本地域、アメリカ本土から隔たれていた地域でした。

 ユニラテラリズムとアメリカを結び付ける要素はまさにこの点で、アメリカはこうした地域への武力紛争ぼっ発の場合に際し、限定戦争として鎮静化させるための能力が求められていた、それもグローバルな規模で、ということです。それはロジスティクスの量的な問題の格差、正面戦力よりも兵站能力が偏重したという不思議な装備体系を生んでいる。

 地域紛争からの全面戦争への発展危機、この問題は一例として1956年スエズ危機、第二次中東戦争に際しスエズ運河を巡りシナイ半島に侵攻した英仏空挺部隊へ、ソ連が友邦エジプトの要請を受け核攻撃を真剣に検討した事が挙げられるでしょう。シナイ半島が核攻撃を受けた際に、英仏が保有する核戦力の使用を思いとどまるならばいいのです。

 核攻撃を受けても報復しなければ問題は拡大しないでしょうが、現実的にはこれは考えにくく、NATO正面での緊張に直結します。これが一例として地域紛争の武力紛争化との拡大が全面核戦争に発展する懸念を具現化した一例といえる。これ以降、紛争拡大防止にアメリカが関与する姿勢を示します。この視座をもう少し紐解きますと。

 大量報復ドクトリンと段階的アプローチ戦略への転換というものが挙げられます。大量報復ドクトリンは冷戦初期のアイゼンハワー政権時代に示された、米ソの軍事対立は不可避という念頭に、全面戦争に発展する緒戦の段階で先手を打って大量の戦略爆撃機とICBM大陸間弾道弾により圧倒的な核戦力により相手を殲滅するという理念で。

 大量報復ドクトリンの概念はつまり、開戦前提で待ち伏せるような戦略ですが、ケネディ政権時代に入るとこの戦略は全面核戦争不可避という理念に他ならないことから極力避け、限定戦争に対しては限定戦争を拡大させない方式での段階的に事態拡大を阻止する体制に移行し、全面核戦争は最後の手段であるという認識への転換です。

 これを受け、ケネディ政権時代は特殊作戦部隊の創設と強化、続くカーター政権時代には緊急展開部隊という軽量装備でまとめた、軽すぎると揶揄された、部隊への転換を行ったわけです。これはヴェトナム戦争、パナマ侵攻、グレナダ侵攻、地域紛争へ積極関与する姿勢に転換しています。スエズ危機に介入しなかった情勢とは対照的といえる。

 米軍といえば緊急展開能力、という視座の根底はこの部分にあり、言い換えれば1950年朝鮮戦争などを一例とした場合、アメリカ軍の緊急展開はそれほど早くありませんでした、日本本土駐屯の第24歩兵師団展開にも時間を要していましたのが端的な事例といえるでしょう。こうした能力は、リフォージャー演習などで常設的に維持されてゆく。

 リフォージャー演習、冷戦時代に毎年行われたアメリカ本土から欧州への緊急展開訓練など、定期的な能力構築の点検と実働部隊の演練により強化され、そのまま冷戦終結を迎えました。同様の演習はフォールイーグルなどアジア地域においても整備されていますし、逆に在日米軍に正面戦力が少ないのは展開兵力のハブとなっている故ともいえる。

 ユニラテラリズムの背景にはこの緊急展開能力が裏打ちされた。つまり、グローバルパワープロジェクション能力を高い水準において維持する必要に見舞われ、適合した国防戦略を構築していた、という点が挙げられるでしょう。この視座の背景には、西半球は難攻不落、こういう理念を唯一脅かす要素は全面核戦争の脅威でありました。

 全面核戦争、地域紛争が拡大することで手の付けられない状況となる前に、全面戦争が勃発することを回避する手段を整備した結果、二極主義の片方にあたるソビエト連邦が崩壊した事で、一方的にグローバルパワープロジェクション能力を維持したこととなりました。この点は、例えば、西ドイツ機甲師団とアメリカ機甲師団を比較した場合は。

 2020年代のやせ細ったドイツ軍機甲師団は比較対象とならないのですが、冷戦末期の1985年で比較した場合には、アメリカ陸軍はM-1戦車やM-2装甲戦闘車を整備する前のM-60A3戦車とM-113装甲車という編成であったことは上げられますが、戦車部隊の規模や損耗に関する考え方で必ずしも一個機甲師団だけを単純比較した場合、最強ではない。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【榛名備防録】大きな転換点(1)ユニラテラリズムの牽引者アメリカと冷戦の勝者に関する認識の誤認

2025-04-24 07:01:05 | 国際・政治
■榛名備防録-大きな転換点
gooブログサービスも年内に終了するという事ですのでそろそろ北大路機関らしく榛名備防録を掲載してゆきます。

大きな転換点。日本の安全保障をめぐる問題は大きく転換点を乗り越えつつあります。2025年の時点で大きな転換点、こう表現しますと、安易に米中貿易戦争やアメリカ第二次トランプ政権、ロシアウクライナ戦争の展開や中東和平とイスラエルガザ戦争、こうした時事的な命題が思い浮かべられるかもしれませんが同様の題材は十年前に。

2015年に当て嵌めれば、東日本大震災と日本GDPの世界第三位移行という問題やアメリカオバマ政権とアジア太平洋からインド太平洋という新しい海洋秩序、という視点が浮かんだのかもしれません、更に十年前の2005年に当て嵌めればアメリカとユニラテラリズム即ち単極主義の時代やテロとの戦いという安全保障上の問題を筆頭として。

イラク戦争という問題が当て嵌まったのかもしれません。こうした歴史を俯瞰した上で大きな転換点は、単極主義時代から多極化時代に入った、という事でしょうか。多極化時代、2005年の時点で単極主義を掲げていた為に不可思議と思われるかもしれませんが、この2005年から2025年の間にレジームチェンジが起こったとも、言う訳でなく。

レジームシフトが起こったとも、規範を構成する要素が抜本から転換したとも断言はしません、何れもユニラテラリズムの構成要素は様々なものであり、ユニラテラリズムを構成していた要素こそが、多国籍企業、人権意識、国連、国家、社会集団、宗教、様様なものにより成り立っており、いわば単極化した事で微細が肥大化したということで。

ユニラテラリズムという様式が一旦形成されたことにより、その構成要素は様々なシナジー効果を及ぼすようになり、そのシナジー効果こそが多極化時代を構成する要素であった、ということです。それは一括して一言で表すには複雑すぎる要素を、様々な諸制度の共通点を探すことで一見単一化し、恰も合意があったように理解した故ともいえる。

ユニラテラリズムの牽引者は、アメリカです、それは結果的に第二次世界大戦後に形成された二極主義時代、社会主義と自由主義という二つの二極時代にあって、社会主義の構造的な限界、それは二極主義の一方を牽引したソビエト連邦の社会主義が、ソ連型社会主義という、今日的に言う権威主義的構造を生んだことで構造疲労を招きました。

ソビエト連邦の社会柚木体制は、1990年代に提唱された理論で云うところの、人間の安全保障、こうした概念の萌芽を前に自己実現を目指す個人の要求に国家制度が応えられなくなったという結果の帰結、ソ連崩壊が生じたことで二極主義は単極化する事となりました。ただ、この時点で自由主義の勝利であるのか、と踏み込んで考える必要があった。

自由主義というよりもアメリカの勝利であるのかという視座の解析がもう少し必要であったのかもしれません。しかし、冷戦は勝利の余韻よりも全面核戦争で人類が滅ぶことはなくなりそうだという安ど感から来る開放感が大きかったというべきでしょうか、他方で、単極主義という時代を自由主義の勝利という冷戦の結果に直接結びつけるならば。

自由主義諸国に在って最も人口が多くまた経済力が大きな国はアメリカであったということも事実であり、更にアメリカは東西冷戦における自由主義陣営の最大の生産力と経済力を持っていた国家であり、同時に、元々のアメリカの視座、“西半球は難攻不落”という概念が、アメリカの存在をユニラテラリズムの代名詞的存在に飛躍させたという。

これは同時にアメリカの勝利であったと、解釈の齟齬を生む土壌を培ったといえるでしょう。パクスブリタニカとパクスアメリカーナ、昨今、パクスアメリカーナという単語は使われなくなったといいますか、使いにくくなったともいわれ、その背景にはアメリカが無くとも世界大戦は起きないのではないかという、視座も生まれたところです。

戦争が起きていないからこその視座があるようにも思える一方、大国が国際公序を牽引することにより世界大戦が起きないという理念がある一方、その語源となったパクスロマーナとともに、全て語彙はにているもののその実は内容が異なるという単純な事実を外郭だけみて、いやおなじものなのだ、と誤認しているのではないかと思う。

西半球は難攻不落、これはアメリカ独立後に国是となった、モンロードクトリン、対外中立主義の背景というものでしたが、米英戦争では例えば、ホワイトハウスが占拠され焼き払われるなどの事態こそありましたが、総じてその後のアメリカ安全保障政策において、西半球に直接着上陸の懸念がある時代はありませんでした。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】今宮神社,紫野御霊会さくらの咲く季節やすらい祭と五月連休の今宮祭

2025-04-23 20:25:04 | 写真
■観桜も静かに自由気まま
 この静かな社殿もあと一週間しますと祭事の季節を迎えるのですね。

 今宮神社、静かなさくらの名所の一つとおもう。実は京都には、というよりも実でも何でもないものの、数多さくらの名所がありますので、混雑するのは有名どころの一部だけ、ただ、みんな有名どころは押さえたいので混雑するという。

 観桜も自由気ままな撮影を好んでいまして、逆に酔客に絡まれるような花見はどうしても避けたいというところが。なぜならば、仕事の関係上で幾度か東京の上野公園などの観桜に参加した事が、大昔ですよ、ありますが、確実に酔客に絡まれていまして。

 東京嫌い、というわけではないのだけれども、なんでわざと靴を何度も踏もうとする若い女性とか、とおせんぼしてわざとぶつかって喧嘩を吹っかけてくるのかと思い、みなさんは花見よりも喧嘩や因縁を愉しんでいるという、あんな花見は、いやだなあ。

 紫野御霊会、今宮神社の始まりとなりました御霊会は朝廷が執り行った御霊会とはなっていましたが、その祭事を主導したのが町衆という点で特筆すべき出来事だったといいます。その示すところは平安遷都から二百余年を経て町衆の力強さを意味するのでしょうか。

 疫神社、さて、御霊会がなぜこの地で執り行われたのか、というところなのですけれども、もともと当地には素戔嗚尊を祀る疫神社が鎮座していまして、この疫神社に疾病払いという祈願がありましたので、その先にこの地での御霊会がある、という。

 大己貴命、事代主命、奇稲田姫命、社殿にはこの三柱を祀っています。三柱、大己貴命、事代主命、奇稲田姫命、その読み方は平仮名ですとこんな感じ、おおなむちのみこと、ことしろぬしのみこと、くしなだひめのみこと、こう読みます。

 本殿は明治35年こと西暦1902年の再建となっていますが、三柱を祀る社殿ということで屋根が複雑な櫓の構造となっていまして。ここに境内の桜の木々が並ぶ様子と、さくら以外の花々とで彩る様子に、三柱、という神社のそのものを示したようで。

 さくらの咲く季節、こういう情景は年に一度の、きわめてわずかな期間のお楽しみとなっていますが、今宮神社はこの桜の季節と、あとは縁日のほかは、お祭りの際に、一杯になるという神社であります。そして御霊会を起点とする祭事は今も続きます。

 やすらい祭、京都三大奇祭の一つに数えられる祭事は、四月中旬に執り行われまして、第二日曜日、第1師団祭行くかどうかという雨模様の中に執り行われましたが、夜須礼祭とも記します行事がひとつ、そしてもう一つは、来週行われる、今宮祭という。

 今宮祭は、今宮神社の氏子衆が永らく二条城あたりから北側全域という広い地域にありましたので、特に西陣織の西陣もその氏子区域となっていまして、要するに産業奨励のようなかたちでかなり大きな催事として今日にも維持されてます。

 祇園祭と並ぶ規模の祭事であった、こう呼ばれている今宮祭は、今日の規模から見ますと祇園祭のような山鉾巡行こそありませんが祭の行列はかなり長く、北大路通を交通規制して行われます、この際には境内も活況に包まれまして、紫野一帯が活気に。

 紫野御霊会の系譜から成る疾病払いの伝統行事、もういま時分は既に桜の季節は新緑の季節となっている訳ですけれども、着実に暖かい日と寒い日の循環は、温さから暑さ熱さを感じる季節へと移ろう、そんな季節を桜の先に見えるのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】今宮神社,京都のさくら名所数あれど,やはり静かなところでさくらを見上げたい

2025-04-23 20:00:54 | 写真
■今宮神社は北大路通り沿い
 今回は少し前に撮影しました話題ですが。

 京都のさくら名所数あれど。やはり静かなところでさくらを見上げたい。もちろん、活気ある風情というところは好きなのですけれども、賑やかすぎますと写真も落ち着いて撮影できない、写真を落ち着いて撮影できれば、そのあとゆっくり見上げられる。

 京都市北区紫野今宮町、北大路機関というわけなのですから北大路通沿いの情景を紹介しよう、という訳では必ずしもないのですけれども、この北大路通は北大路大宮あたりから千本北大路にかけて、緩やかな、自転車だとやや急な、上り坂がはじまります。

 今宮神社、今回散策の様子を紹介しますのは、この北大路通の上り坂、中盤当たり、そう、登ってゆくと左手に船岡山という、織田信長を祀る建勲神社を頂に祀ります山が見えたあたり、北大路通の右手に、やや大きな鳥居が二車線道路で迎えるところにある。

 北大路機関だから、というわけではないのですが、北大路通のほか、地下鉄北大路駅の北口、北揃いの地名の北口、その目の前の通りがまさに今宮通でして、ここから今宮通を西進しますと、ちょうど今宮神社の参道にもいたるところでして。

 さくらの社殿、というわけではないのですが、それでも境内には少なくないさくらの木々が植えられていまして、こと、本殿前の桜と、いや、拝殿の周りをぐるりつつむような桜並木と、そう、点々と確かなさくらの木々が並ぶのが、今宮神社の静けさを醸す。

 歴史ある社殿がひろがる。北大路機関なので北大路通沿いの神社を紹介したという訳ではなく、ここは、もう少し多くの方に詣でてほしい、というほど静寂に、言い方を換えれば閑散としているのです。もちろん今宮祭の時には非常に活況に包まれますが。

 御霊会の社殿である、平安朝の頃、疫病を鎮めるための御霊会を開いた社殿の一つである、こう紹介しますと、まあ、COVID-19新型コロナウィルス感染症の最も厳しい時代は過ぎましたものの、昔から歴史は繰り返している事を実感できる社殿の一つと気づく。

 三密を避けているから閑散としているのでは、なんていう言葉もありましたが、そう、ここは疾病払いの社殿でもあったのです。そして歴史は繰り返すといいますが、疾病と日本の、いや人類の歴史を物語る様に、長保3年と深い歴史を誇ります。

 神泉苑、上御霊神社、下御霊神社、八坂神社、朝廷が御霊会を開く社殿といいますと、こういったところが挙げられます。上御霊神社と下御霊神社といいますと、まさに御霊会、というその名の通りの神社という印象で、八坂神社は祇園祭の社殿ですね。

 長保3年、西暦としますと1001年となっていまして、京都には数多い、千年以上の歴史を誇る神社となっている。その起源は正暦5年こと西暦994年の疫病大流行に際し、朝廷が神与の神輿を二つ造り、船岡山、前述の船岡山山頂に安置したのが始まり。

 幣帛、神輿を安置する、というのはちょっと意味が分からないように思われるでしょうが、科学の黎明期よりも前の時代、疾病や日照りや台風に地震と落雷などは、この世に未練を残して没した人々の怨念が引き起こしていると考えられていた故でして。

 今宮神社の始まりは、疫病を受けての平癒を祈願して、船岡山の山頂に安置した二つの神輿から。それは最初は運べる神輿から始まりましたが、千余年を経て、いまこの社殿は大きく広がり、春には桜の花々が、包んでいるのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【臨時情報】ロシア軍-北海道東方海域と北方領土全域で演習実施を通告,異例の規模

2025-04-23 07:01:42 | 防衛・安全保障
■北日本隣接,ロシア軍演習
 ウクライナ情勢というよりもウクライナを巡る世界の緊張が北海道に届いたという厳しい状況です。

 ロシア政府は北海道東方海域を含む北方領土地域全域を軍事演習海域とする通告を我が国外務省に対し行いました。産経新聞が4月18日1057時に配信した記事によれば、まず4月16日、ロシア政府が北方領土全域への国連海洋法条約に基づく無害通航権停止を発表、これにつづいて択捉島と国後島及び色丹島と歯舞諸島での演習を通告しました。

 ロシア政府の意図は不明です、ただ、ロシア政府は6月に自衛隊が計画している北海道での演習に対し、外交ルートを通じ抗議した事実があります、一見してこれに対する対抗演習とも受け取れますが、本来は対抗演習とは、相手が行う軍事演習が侵略の為の兵力集結であった場合に備えるもので、先に行って威嚇する事は対抗演習でさえありません。

 ロシア軍は現在、千島列島の第52師団など駐留兵力をロシアウクライナ戦争へ抽出しており、兵力のめんでは余裕がありません、このために北方領土全域と北海道東方海域までふくめた広大な地位での演習がどの程度可能なのかについても、注意深く見守る必要があるところですが、その一方で、ロシアウクライナ戦争に端を発する延長線上という見方も。

 日本政府はロシア制裁の強化とともに軍事物資を含まない範疇に限定しつつ、ウクライナ支援を強化しています。ロシア軍は陸上兵力の大半がウクライナ方面に派遣されている一方、ロシア太平洋艦隊は無傷であり、黒海艦隊のようにウクライナ軍による攻撃で消耗もしておらず、トルコによるボスポラス海峡封鎖により増援兵力をおくっていません。

 ただ、北方領土に直面する道東地域は第五旅団、冷戦時代の第五師団よりもかなり小型化しており、現状では北方領土を策源地とした着上陸の蓋然性はロシア軍兵力不足により低いものの、北海道が冷戦時代の様な最前線に戻りつつあり、また、有事の際に南転する戦略予備、という日本防衛戦略に、大きな転換を強いる事となるのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【防衛情報】パンドゥールSHORAD防空システム,陸上機動プログラムディンゴ3とARVE自走榴弾砲

2025-04-22 20:23:00 | インポート
■防衛フォーラム
今回は陸軍関連の話題を纏めました。こうした話題を備忘録としてどの程度の方に需要が有るのかはわかりませんがgooブログのサービス終了が決定した今、まず爆アップを採ってから移行作業を始めなければならないものの多忙で進まない状況、なんとかしたいものです。

AUSAアメリカ陸軍協会グローバルフォース25においてジェネラルダイナミクス社はパンドゥールSHORAD防空システムを発表しました。これは実績あるオーストリアのパンドゥール装甲車の最新改良型である六輪型へ近距離防空システムを搭載したもので、ジェネラルダイナミクス社がアメリカ陸軍へ新しく提案する装備の一つ。

パンドゥール装甲車の最新改良型の正式名称はMTPzパンドゥールEVOといい、パンドゥール装甲車は原型がシュタイヤーダイムラープフ社により製造された六輪駆動型であったものが、車内容積確保と大型砲塔搭載という国際市場における需要に対応し、一時八輪型となったものを、再度小回りに強みがある六輪型としたものです。

アメリカ陸軍は既にストライカー装甲車を原型としたサージェントスタウトM-SHORADを配備開始していますが、パンドゥールSHORAD防空システムの利点としてジェネラルダイナミクス社は、ストライカー装甲車よりも軽量であり、C-130輸送機を用いた場合でも無理なく機動展開できる、戦略機動性の高さを強調しました。
■防衛フォーラム
自衛隊も独自のソフトキルシステムとハードキルシステムのソフト化という模索を行っていますがどういった決断でもいいのですが行うのは早い方がいい。

スペイン陸軍はレオパルト2戦車へトロフィーアクティブ防護システムを搭載します。これはGDELSジェネラルダイナミクスヨーロッパランドシステムズとの契約が3月20日に締結され、スペイン国防省が発表したものです。トロフィーアクティブ防護システムはイスラエルのラファエル社が開発した、誘導弾などから戦車を防護するもの。

トロフィーアクティブ防護システムの搭載はレオパルト2戦車を設計し現在の維持改修を手掛けるKNDSドイッチュランド社にひょり技術開発が行われており、この追加改修の一環としてスペイン軍が運用するレオパルト2戦車に対しても搭載されるもの。スペイン軍はレオパルト2A4戦車と独自仕様のレオパルト2E戦車を運用しています。

レオパルト2E戦車はドイツ連邦軍のレオパルト2A5仕様をスペインのサンタバルバラシステマス社がライセンス生産したもので、現在はA6仕様に近代化改修されていますが、無人航空機などの脅威増大を背景にスペイン陸軍も既存戦車へのアクティヴ防護システム追加搭載を決断した形、具体的な作業日程はこれから詰めることになります。
■防衛フォーラム
牽引式榴弾砲で52口径は砲身が長すぎて困りものですが日本で実施した装輪自走榴弾砲のようにフィンランドも興味深い運用を。

フィンランドのパトリア社は新型装輪自走砲ARVEを発表しました、この発表は3月17日にロヴァニエミで開催された北極防衛シンポジウムにおいて示されたもので、フィンランド軍が装備している155K98牽引式榴弾砲を同国のSISU-E13TP-8x8トラックに搭載したというもの。155K98牽引式榴弾砲は牽引砲ながら52口径の長砲身を誇る。

155K98牽引式榴弾砲はFH-70榴弾砲のように補助動力装置を有していて15km/hで自走可能ですが、トラック搭載で機動力を強化した。フィンランド軍は人口の割に長大な海岸線を防護するべく沿岸砲兵を長らく維持していますが、今回新たにトラック型自走榴弾砲を導入することで砲兵の機動運用能力を抜本的に強化することが狙いとされています。

ARVE自走榴弾砲は最大射程40km、毎分6発と緊急時は10発、緊急火力集中射の場合は12秒間で3発を発射可能という性能を誇り、155K98そのもののパトリア社での生産は2005年に終了しエジプトなどでライセンス生産が行われていましたが、欧州情勢の緊迫化を受けパトリア社は20年ぶりに製造を再開する発表を行っていました。
■防衛フォーラム
自衛隊では軽装甲機動車の後継車両選定が進んでいますが高機動車も汎用車輛としての高機動車は兎も角として歩兵機動車としての特性を考えると装甲化が必要なように思えます、が此処でイギリスに興味深い事例が。

イギリス陸軍はディンゴ3輸送防護車を陸上機動プログラムの有力車両として検討しているとのこと、これはフランスのKNDS社が示した構想で、ディンゴはもともとドイツ軍の軽装甲機動車として開発された四輪駆動の軽装甲車両、アフガニスタンやマリなどで使用されたほか、近年ではウクライナ軍に供与された車両が運用されています。

陸上機動プログラムとは2000年代初頭に導入されたISAFアフガニスタン国際治安支援部隊任務用の各種車両が一斉に老朽化を受け、現段階でイギリス陸軍の重要な歩兵機動車両となっている車両を、雑多な車両体系を一本化する後継導入計画となっていて、四輪駆動型と六輪駆動型の同系統を導入すべく各種検討を進めているもの。

ディンゴ3の四輪駆動型は240kwのエンジンを搭載し、13立方mの後部区画に最大3tの装備や人員を収容可能、これは歩兵輸送に加え指揮通信車や救急車にNBC偵察車などに応用できるとしていて、六輪型は戦闘重量20tと大柄ですが5tの装備を収容可能としています。イギリス軍はドイツ設計車両としてボクサー装輪装甲車を運用中です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナ情勢-ロシア政府はエネルギーインフラ攻撃停止期間の終了を発表

2025-04-22 07:01:18 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 性善説的な平和主義の限界を突き付けられているのですが性善説的な平和主義を標榜した方々からは何も反応が無いのがちょっと現実を視ないなにか今の米政権の岩盤支持層と重なっているようで。

 ロシア政府はエネルギーインフラ攻撃停止期間の終了を発表しました。ISWアメリカ戦争研究所ウクライナ戦況報告4月18日付発表によれば、クレムリンのペスコフ報道官が停戦終了を発表したものです。ウクライナ当局の発表として、ロシア軍はウクライナ東部のハリコフにたいして弾道ミサイル攻撃を実施し民間人に死傷者がでました。

 ハリコフ攻撃に用いられたのはイスカンデルMミサイルのクラスター弾頭型で3発が市街地に落下、家屋や集合住宅と学校など65の建物に被害が発生し、死者1名と負傷者98名がでる状況となった模様です。ロシア軍はインフラ施設への攻撃停止期間には市街地への攻撃を重視しており、4月1日以降も複数回に渡るミサイル攻撃が行われている。

 ミサイル攻撃で特筆されるものは、4月4日にクリヴィーイリーフとハリコフを攻撃したもので、クリヴィーイリーフへの攻撃では死傷者89名、ハリコフでの死傷者は39名となっているとのこと。13日にはスムイへ弾道ミサイル攻撃が行われ死傷者100名、17日にドニプロへ弾道ミサイル攻撃が行われ死傷者31名がでています。

 ロシア政府が繰り返し停戦などを主張する一方で停戦期間においても軍事行動が行われている現状は、停戦監視というものを第三国軍隊が行わない限り、空手形の行使を放置する状況であることを如実に示しているといえるでしょう。一方、ウクライナ軍の地対空ミサイル不足が顕著化していることが、ミサイル攻撃被害増大に直結しています。

 一方で、脅威は武装した練習機でさえ迎撃可能という自爆用無人機から、高度な防空施設でも迎撃が困難という弾道ミサイル、一定程度の防空システムがあれば迎撃可能という巡航ミサイルや、戦闘機により防空が必要となる爆撃機からの滑空爆弾など脅威は多様化しており、この問題は日本でも直視しなければならない情勢変化といえるでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする