窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

身近にある精神科疾患による影響ー第85回YMS

2017年07月14日 | YMS情報


  7月12日、mass×mass関内フューチャーセンターにおいて、第85回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催しました。

  僕が出席できなかったため、今回は他のYMS理事からのセミナー・レポートになります。

<以下本文>

  今回は心療内科医・精神科医でもあり、シバタ・コーチング・オフィス、C&Sメンタルヘルスパートナーズ株式会社・代表 芝田 英生様より、「日常の中に於ける、精神科疾患による影響」と題してお話しいただきました。

  経営者、マネージャーの立場の人にとっては、身近な課題でもあることから、みなさん最初から真剣な眼差しで参加されていました。

  セミナーの前段、芝田先生から、人間は、集団生活する生き物である。ということを教えていただきました。確かに、現在社会の中で、人は完全に孤立無援で生きていくことは難しく、ほとんどの人はなんらかの集団に属して生きています。集団生活の中で必要なスキルとしては、コミュニケーションスキル、協業スキル、相手を理解するスキルなどがあげられますが、なんらかの要因でこれらスキルが欠如している人もいるでしょう。

  私たちは千差万別、誰も「普通」はいないはずなのに、自分や周囲の同類タイプの人間間で培われる「一般的な常識」と型にはめた基準を、知らず知らずに相手に強要していることもあるかもしれません。それは、頭の中では理解しても、実際には一つの会社組織の中で、集団で同じゴールを目指し、高いパフォーマンスを追求しなければならない状況下にあるとき、明らかに周囲の人と「違い」を持った部下を育成したり、マネージメントしたりしなければならないのは非常に困難であることが、セミナー参加者のみなさんとの意見交換であらためて認識しました。
そういった人とうまく処しきれないまま悩んでいたり、結果的にその人と決別せざるをえなかったりした苦い経験談は多く聞かれましたが、成功した、うまく課題解決したという方はありませんでした。それだけ、一筋縄では解決できない課題なのだろうと思いました。

  芝田先生には、そういった「違い」が顕著で、うまく集団生活になじめない人にも十人十色、それぞれ別の方法でサポートしていけば、改善は可能ということを教えていただきました。果てしなく根気強く相手を向き合う覚悟が求められると感じ、私には、日常職場でもその他でも、全然それができていないな、許容性が低いんだなと反省させられました。

  大人の発達障害には、最近よく聞かれる、「アスペルガー症候群」「自閉症スペクトラム障害」「ADHD:注意欠陥多動症」などがあります。障害と日本語でいうと、ハンディキャップ(handicap)という英語訳を連想しますが、海外では、ディスオーダー(disorder)という言葉が使われるそうです。あくまでも、違いであって、ハンディキャップではない、ということを頭に刻んでおきたいと思いました。

  みなさんもご存知のとおり、大人の発達障害もつ人の中には、並はずれた集中力や好奇心を持ち、優れた能力を発揮する芸術家、技術者、 スポーツマンが多いです。


 スティーブジョブズ ビルゲイツ、エジソン、アインシュタイン、黒柳徹子、スピルバーグ、ディズニー、トムクルーズ、ケネディ・・・等。


  大切なことはその人も持ち味を生かし、その人らしく生きるサポートを身近な人ができるかどうか、また自分自身もそのことを自覚し、許容し、適切に医師の診断や処方に従って治療を受けることは肝心であることを学びました。

  さらに、躁うつ病、双極性感情障害など、自分の感情がコントロールできないタイプの人もいます。そういった人も、うまくその症状と付き合って、芸能活動や創作活動にあたる著名人はいます。
明石家さんま、北杜夫、志村けん、香取慎吾、ゴッホ、夏目漱石・・・等

  愛着障害・不安障害という症状を持つ人には、自分のことを大事に思うことができず、自尊心が低い、他者への想像力が働かない等の傾向がみられ、基本的な社会性が育ちにくいとされています。残念ながら、1歳半までの期間に養育者との間に愛着の絆がないと、安定した愛着形成は困難になりやすそうです。

  幼児虐待や、育児放棄など、子育てに関する大きな社会問題が深刻になってきている今、すぐに、自分自身が解決することができなくても、こういった事前知識を持っておくということはとても大切だなと思いました。

  ノーベル文学賞をとった川端康成は不安障害を持っていたそうです。三島由紀夫はアスペルガー、北杜夫は躁のときには「ドクトルマンボウ航海記」、うつ状態のときには「夜と霧の間」とまったく違う作風を書き上げました。

ゴッホ、ムンク、ピカソ、山下清、フランコ・マニヤーニ 、モーツアルト、シュベルト、ショパン、シューマン、チャイコフスキー ・・・・。

  世の中に残されたすばらしい芸術や作品は、多くのdisorderの特性をもった人から生まれていることを考えると、多少集団生活が得意でなくても、そういった方の秘めた才能を、他の人が補完したり、もっと上手に引き出したりする術をもっていれば、ハッピーになれるような気がしました。

  私たちは、精神障害をもつ人とどう関わっていけばよいのか。芝田先生曰く、変われないところと、変われるところもあるため、疾患性と、事例性を分けて考えて欲しいとのことです。もし、職場でいつもの部下の様子に以下のような変化が現れてきたら、産業医・保健師に相談したり、専門家のアドバイスを求めるように促したりすることが重要だそうです。

・指示を聞いても覚えられない
・ケアレス・ミスが多い
・平行業務ができない
・判断・決断ができない
・忘れ物・失くし物が多い
・約束を忘れる・遅刻する
・片付けができない
・同じミスを繰り返す
・説明しても正しく伝わらない

  個人的な感想ではありますが、私たちは専門家ではないため、その人の症状に適切な診断と治療方法を提供することはできません。専門的な知識はなくとも、どういったタイプの障害があって、その人にはどんな特徴があるのかを理解しておけば、よき相談相手になれるかもしれません。

  その人となんらかの障壁や問題がある場合、その原因を無理解のまま切り捨てることで処理するのでなく、向き合って一緒に改善できるような働きかけが必要なんだと思いました。

  相手に対して、忍耐強く、「愛」と「寛容」と「尊厳」をもって付き合えなければ。とてもハードルの高い管理職としての要件を突き付けられた気がいたしました。
とにかく無関心であってはいけないと・・・・。

  まだまだ勉強する課題は多いな、とおもった今回のYMSセミナーでした。



<その他の参加者からの感想もご紹介いたします>

  職場のメンタルヘルスに関与する産業医として、比較的よくある人間関係のトラブルについて、発達障害やうつ病といった精神科疾患としての見方・対処の仕方を教えていただいた。職場では、具体的な行動に関する「事例性」が重要ということで、参加者の経験や感想に丁寧に答えながら、著名な芸術家や俳優の事例を織り交ぜて、身近なトラブルを「白黒」つけずに観る見方を勉強した。本人自身にも「出来ること」と「出来ないこと」があり、職場の上司としてはあまり無理をせずに、産業医などの第3者のサポートをうまく活用することが望ましい。生きにくい時代なので、せめて仕事(と、お疲れさま呑み会)を楽しみたいと思った。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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動画配信のお知らせ

2017年07月10日 | リサイクル(しごと)の話


去る7月3日に放映されました、「神奈川ビジネス Up To Date ビジネスのヒゲ」の動画がテレビ神奈川の公式動画として配信されました。

県外で放映をご覧いただけなかった皆様もぜひご覧ください。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした



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食べ納め、至福のサムギョプサル-真浦屋(川崎)

2017年07月08日 | 食べ歩きデータベース


  7月7日。織姫と彦星が年に1度だけ会えるというこの日に、僕は美味しいサムギョプサルと出会い、そしてお別れとなりました。と言うのも、本日7月8日を以て、こちら真浦屋さんは閉店なのだそうです。


 
  まずは軽くポッサム(茹で豚)からと思ったのですが、ポッサムからして衝撃でした。今まで僕が知っていたポッサムとは全然違う、厚めにカットされた柔らかい豚肉は、少し焼き目をつけてあるのか芳ばしく、青唐辛子と共に荏胡麻の葉やサンチュに巻いて食べれば味付け不要の美味しさです。勿論、お好みでコチュジャンやアミの塩辛を加えた胡麻油を付けても美味しいです。この胡麻油にアミの塩辛を入れるというの、良いですね。



  さて、看板メニューの「飲み放題コース」。サムギョプサル(三層肉)に驚くほど大きな骨付き豚カルビ、そしてキムチを石板で焼きます。

  分厚いサムギョプサルは、艶やかな表面から良質な肉と脂であることがすぐ分かります。さらに傾けた石板から余分な脂が落ちるため、いくら食べても来月44歳を迎える胃が全くもたれません。



  一方、味付けされた骨付き豚カルビも柔らかく甘みがあり、思わずうなる美味しさ。隣席の韓国人の方は豚カルビとキムチを一緒に焼いていましたが、お店の人がおっしゃるには、日本人は甘みのある肉と酸味のあるキムチが混ざらないよう別々に焼く方が好きで、韓国人は一緒に焼く方が好きという傾向があるそうです。

  普通であれば、これだけで食べきれなくなってもおかしくないボリュームでしたが、全く問題ありませんでした。



  カムジャタン、スンドゥブの他、四種類から選べる鍋は、カムジャタン(甘藷湯)を選択。カムジャはジャガイモ、漢字で書くと甘藷、日本では薩摩芋のことですね。

  これがまた見た目からして身体に良さそうな鍋。フキの葉、ニラ、白菜、えのきなどの野菜にテール(骨の形からして尻尾の付け根部分でしょうか?背骨にしては小さい気がしました)の旨みが溶け込んだ味噌の鍋は、見た目ほど塩辛くもなく本当に優しい味でした。



  そして食べ終わった後、少し残った旨みの凝縮したスープを使って焼き飯を作ります。途中で卵を落とし、その卵が固くならないよう混ぜながらふんわりと仕上げ、そこに大量の海苔を投入します。この海苔が素晴らしいアクセントになりました。締めの雑炊が余り好きでない僕もこれならいけます。

  かえすがえすも残念なのは、7月8日でこんな素晴らしいお店が終ってしまうということ。お店を切りもりされていた奥さんは大坂・十三でお店を続けられるそうですが、本当に残念です。

  当ブログの「食べ歩きデータベース」も10年も続けていると、中には閉店されたお店や移転されたお店がいくつがあります。出会いあれば、別れあり。またいつかどこかで!

真浦屋

神奈川県川崎市川崎区東田町5-5




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5連勝、トラの尾が目前に!…-日本プロ野球2017 横浜vs阪神10回戦

2017年07月06日 | スポーツ観戦記


  台風3号の上陸により、新潟での試合が流れた翌日の横浜。心配された雨も上がり、むしろ暑い一日となった7月5日、横浜vs阪神の10回戦を観戦してきました。

  交流戦明けから4勝1敗、4連勝と好調の横浜。倉本選手と桑原選手の調子が上がり、筒香選手もここ5試合で3本塁打と当たり始めたことにより、ようやく打線がつながるようになってきました。5試合の平均安打数は10.2本です。

  先発メンバーの発表で2番に石川選手が入っていたので、「梶谷選手を7番に置いたら面白いだろうな」と思っていたところ、本当に7番でした。俊足で一発もある梶谷選手ですが、打撃にムラがあるので、細かいことを要求される2番よりも7番で自由に打つ方が合っていると思います。これにより往年のマシンガン打線にも見劣りしない、座りの良い打線になったと思います。

  前節の巨人戦では菅野、マイコラス、山口とエース級を相手に3連勝。対戦する2位阪神とのゲーム差はこの試合の前までで2ゲームであり、4連勝の勢いそのままに連勝で阪神を捉えたいところです。しかし、阪神は対戦成績3勝6敗と相性の悪い相手。


 
  横浜の先発は、新人ながらここまで5勝3敗の濱口投手。制球に難がありますが、それでもこれまで何となく試合を作っている印象があります。この日も6回2/3を投げて実に115球、6四球を出しながら5安打1失点に抑えました。



  序盤は阪神のペース。初回、上本選手と福留選手2本のヒットで二死三塁・一塁。しかし、売り出し中の新人大山選手を三振に討ち取り、どうにか無失点で切り抜けます。



  一方、阪神の先発はここまで7勝4敗のメッセンジャー投手。今年は例年ほどの調子ではないものの、エース級の投手であることに変わりありません。こちらメッセンジャー投手は好調横浜打線を3人で抑え、上々の立ち上がりでした。



  2回も阪神の攻勢が続きます。先頭の高山選手が二塁への内野ゴロ。石川選手が前進して良く投げましたが、打球が遅かった分間一髪高山選手が早く、内野安打。続く上本選手に与えた四球が暴投となり、無死三塁・一塁。ここで梅野選手がきっちりとセンターへ犠牲フライを放ち、阪神が先制します。横浜としては実に嫌な点の取られ方で、むしろこの回1点で留まったのが幸いだったくらいです。



  加えて、さらに流れを悪くする攻撃が。2回裏、横浜は先頭のロペス選手が8球粘った末に四球で出塁。続く目下首位打者の宮崎選手がこの日も初打席から打ち、無死二塁・一塁というチャンスを作ります。ところが、確実に送らなければならない場面で高城選手は何故かセイフティ・バントを試み、二塁走者がアウト。さらには梶谷選手が併殺打に倒れ無得点という最悪の結果となりました。



  3回裏も濱口投手の四球から始まる二死満塁というチャンスを作りながら、頼みの筒香選手が併殺打に倒れ、またしても得点ならず。この日の筒香選手は2三振を含む5打数無安打で精彩を欠きました。本当に、この流れでよく勝てたと思います。

  とにかく最少失点で味方の反撃を待ちたい濱口投手。4回もヒットと四球で二塁・一塁のピンチを作りますが、無失点で切り抜けました。



  すると4回裏。横浜は一死から宮崎選手が二打席目もヒットで出塁します。二塁手の上本選手も打球に飛びついてよく抑えましたが、及びませんでした。そして、前の打席で手痛いバント失敗の高城選手が4球続けてのボールで出塁。すると続く梶谷選手のレフトフライを福留選手が後逸。走者二人が生還し、横浜が逆転します。

  しかし、濱口投手も相変わらずピリッとしません。逆転してもらった直後、相手は三番から始まる好打順で、糸井選手、福留選手に連続四球を与えてしまいます。さらに大山選手にも2球続けてボール。これで10球連続ストライクなし。これだけ濱口投手が制球に苦しんでいるのだから、大山選手は待ってボールを見るべきだったと思うのですが、大山選手はカウント2-1から外角真ん中のボールを引っ掛け、1-5-3の併殺打。横浜にとっては大いに士気の上がる併殺プレーであり、これが試合の流れを変える転機になったと思います。結局阪神はこの回無得点。



  すると5回裏。先頭の石川選手が2ボールから真ん中低めの球をレフトスタンドに。打った瞬間にそれと分かる本塁打で阪神を突き放します。結局、濱口投手は前述のとおり、悪いながらも6回2/3を投げ、1失点で降板しました。

 

  阪神は6回から二番手の岩崎投手、7回から藤川投手へと継投します。

 

  一方の横浜は7回二死から加賀投手、8回からは三上投手が登板、阪神打線を抑えます。



  8回裏には、二死三塁・一塁から宮崎選手のこの日5安打目となる二塁打が飛び出し、1vs4。何と宮崎選手は5打数5安打の大当たり。しかも対メッセンジャーは6打数6安打の打率10割です。



  そしてお待ちかね。” Kernkraft400”の曲に乗せて球場が大いに沸く、今や横浜スタジアム名物ともなった通称「康晃ジャンプ」を背中に受け、抑えの山崎投手が登板。二番から始まる阪神打線を3人で切って取り、3時間47分という長い試合が決着しました。



  結局横浜は前の試合の19安打に続き、この日も12安打を放ち、今シーズン初の5連勝。貯金も今シーズン最多の3とし、2位阪神に1ゲーム差と迫りました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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立教大学でお話させていただきました

2017年07月05日 | 筆跡心理関係


  更新が遅くなりましたが、去る6月16日、立教大学現代心理学部「対人関係の心理」講座のゲスト・スピーカーとして、筆跡心理学のお話をさせていただきました。一部変更を加えた箇所もありますが、内容としては3月にWBN(早稲田ビジネスネット横浜稲門会)でお話させていただいたものとほぼ同じですので、そちらを参考にしていただければと思います。

  約160名ほどの学生さんを前にお話しさせていただくのは、本業の方では珍しいことではないのですが、筆跡のお話では初めてです。僕はイラストレーターが少々大げさなところがあり、そのせいか持っているマイクが時々口から遠ざかってしまい、一部の学生さんから「声が聞き取りにくかった」とのご指摘をいただきました。ピンマイクにすれば良かったですね、今後の反省とさせていただきます。



  さて講義終了後、学生の皆さんに提出していただいたレポートを拝見しました。今回は僕が診断をしたわけではなく、あくまで講義に対するレポートですが、一度にこれだけ沢山のフィードバックをいただける機会は滅多になく、大変貴重な経験となりました。日頃から筆跡診断は経験とフィードバックの蓄積が非常に重要だと思っていますので、本当に有難いことです。

  レポートを拝読して、学生の皆さんの学問に向かう真摯な姿勢には素直に感心しました。診断結果を鵜呑みにして一喜一憂するのではなく、それを自分なりに多面的に解釈しようと試みる姿勢。疑問や批判的に考察を試みる姿勢。とりわけ、診断結果から過去の体験なども交えつつ、自分の性格を深く掘り下げて考察している学生さんが非常に多かったのは、僕にとって大変嬉しいことでした。何故なら筆跡診断の価値は、診断結果そのものより、そこから解釈を逞しくしてより深い自己理解、他者理解に繋げていくことにこそあると思っているからです。



  ここで皆さんから頂いたご意見やご質問の一つ一つにお答えすることはできませんが、主だったものから講義でお話しし切れなかった内容について、いくつか補足したいと思います。

1.筆跡特徴について

  今回は、皆さんに筆跡診断とはどのようなものかを感じていただくための入門編でしたので、70数種ある筆跡特徴の内わずか14個しかご紹介できませんでしたが、実際の診断では、字そのものの特徴の他、字の大きさ、字間、字の傾き、書き出しの位置、行のうねりや傾き、余白、筆圧などの要素も考慮します。

2.人は多面性を持っている生き物ではないのか?

  これは全くその通りです。最も注意しなければならないのは、個々の筆跡特徴を取り上げて「あなたは~な人だ」というように、その人を一面的に断じることです。書き手の文字に現れる個々の筆跡特徴は、少なくとも他の特徴と合わせて総合的に判断し、個々の特徴が書き手の中でどの程度の強さを占めているのかを推測しなければなりません。また、その文字を書いた時のコンテクストが分かるのであれば、それも考慮した方が良いでしょう。例えば「表情分析」でも「怒り」と「熟考」は同じ表情筋が動きます。それを「怒り」と捉えるか、「熟考」と捉えるかは、その表情が現れた時のコンテクストを考慮しなければなりません。これと同じことが筆跡診断にも言えます。そもそも、個々の筆跡特徴を表した文言も、あくまで代表的な傾向を述べているにすぎません。逆に言うと、そうしたことから個々の筆跡特徴とパーソナリティを関連付けようとした従来の研究は、軒並み「有意性が見られない」という結論になったのだと思います。

  また、今回のようなわずか数文字ではなかなか現れにくいですが、実際には相反する特徴がどちらも現れるというのは珍しいことではありません(例えば「接筆開型」と「接筆閉型」が混在するというように)。こういう場合、現れる頻度からどちらが優勢かを判断します。

  さらに言うと、外向的傾向と内向的傾向の特徴が混在することもしばしばです。こういう場合も現出する頻度や筆跡特徴を包括的に判断した結果から、どちらが外面の傾向でどちらが内面の傾向かなどを想像します。そうした面が、筆跡診断はバーナム効果を狙ったコールド・リーディングに過ぎないという批判が根強くあるところの一因なのかもしれません。



3.筆跡特徴の判断は主観的なものではないのか?

  今回は特に筆跡診断に初めて触れた皆さんが、自分で書いた筆跡傾向の判断を自分で行ったので、やむを得ない部分はありました。あくまで筆跡診断に触れていただくということが主旨だったとご理解いただきたいと思います。実を言うと、拝見したレポートの筆跡が、講義の時に書いた数文字とは違う、あるいは取るべき程の特徴でないという方も結構いらっしゃいました。しかし、これは上記のような制約がある以上、起こり得ることです。

  ただ、実際の場面でも、筆跡診断は診断者の主観であることに変わりはなく、診断する上で非常に気を遣う部分です。例えば、大抵の人は自分の文字を基準に考えるでしょうから、自分の文字より大きな字を書く人を「大字型」だと判断するでしょうし、小さければ「小字型」だと判断してしまうでしょう。しかし、他の人から見たら自分が「大字型」だと考える文字が「小字型」と判断されるかもしれません。こうした主観を修正していくためには、筆跡診断の経験とフィードバックの積み重ねが必要です。また、知っている人を診断する、対面で診断を行うような場合には、その人に対する印象などから来る先入観をいかに排除するかも重要な課題となります。

  また、筆跡特徴も相対的なものです。例えば「我慢強い」といった時、それはどの程度のことを言うのか?世の中には拷問にも耐えられるほど我慢強い人もいれば、毎朝6時に起きるというだけで「自分は我慢強い」と思っている人もいるかもしれません。筆跡特徴はその性格傾向が強く出ているかどうかは分かりますが、その程度までを測ることはできないのです。そういう意味では、この点は筆跡診断の限界の一つです。それを補うために、自分の診断結果を自分を良く知る身近な人に見てもらい、フィードバックを得るというのも一つの方法でしょう。

4.筆跡で性格を変えられるのか?

  「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ」というフランスの哲学者アランの有名な言葉がありますが、自己暗示としての効果の他に、例えば字を大きくゆったりと書くと気持ちが落ち着くというような、その時の感情に働きかける効果はあるでしょう。それを長く継続して続けることにより、例えば激しやすい性格だったのが丸くなったとか言う効果は期待できるかもしれません。だからといって、例えば経済的に成功した人に多く見られる筆跡特徴を真似したから経済的に成功すると考えるのは飛躍のし過ぎだと僕は思っています。少し例が古いですが、王選手やイチロー選手の打法を真似たからといって誰もが王選手やイチロー選手になれるわけではないのと同じです。

  実は160名を前にお話させていただいた僕ですが、本来人前に出るのも話すのも大の苦手で、筆跡には今でも内向的な性格が強く出ています。人前で話せるようになったのは、社会人になってからの訓練と経験によるもので、未だに本質的な部分は変わっていないと思っています。しかし、人前で話せるようになった自分も偽らざる自分なのです。このように、先天的な性格が変わっていなくても人は違った行動をとることが十分可能であるとすれば、筆跡が行動変容に影響を及ぼし、やがてはそれが性格の一部を形成する可能性も排除できません。

  しかし、手書きをする機会が激減している昨今、自分を変えられるほど一定量の文字を継続的かつ期待する筆跡特徴で書き続けることは、意外と大変なのではないでしょうか?日記を書くというのも方法かもしれません。いずれにせよ、僕自身このテーマについて、より多くの実体験に出会ってみたいと思っています。

  最後に。筆跡だけでなく、視覚障害の方が使う点字にも点跡と言って書き手の癖があるという事を初めて教えていただきました。これはアメリカで発行された筆跡心理学の本で読んだことですが、事故か何かで手を失い、口やつま先で字を書くことを覚えた何千人もの人たちを調査した結果、最後には手が使えていた頃と同じ、その人固有の筆跡で字を書くようになったそうです。つまり、どのような字を書くかを決めているのは脳であり、手や口やつま先ではないということです。なお、右利きか左利きかについても、筆跡診断では考慮しません。

 長くなりましたが、結びにこのような機会を下さった先生と、忌憚ないフィードバックを下さった学生の皆様に心より御礼申し上げます。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2017年6月アクセスランキング

2017年07月03日 | 人気記事ランキング


  今年の関東地方は梅雨入りしても比較的雨が少なく、ひと月を通じ我々ぼろ屋にとっても影響の少ない6月だった気がします。しかし、今朝のニュースによれば、早くも台風3号が列島に接近しつつあるとのこと。梅雨前線も停滞したまま、みなさまこれからの大雨と暑さにくれぐれもご用心ください。

  さて、2017年6月にアクセスの多かった記事トップ10です。6月は更新頻度が少なく、毎日更新した4月の第10位のアクセス数が6月の第2位に該当するという結果でした。

  個別記事では、さすがの人気店「魚とワイン はなたれ onikai ー野毛」が2位に入りました。それとわずか1pv差で、日本交渉協会の「燮会」が3位。「かりんの木」は金沢区の住宅街にある目立たないお店で、かつ更新も6月後半だったにもかかわらず、上位に肉薄しての4位でした。

  5位「TV放送予定のお知らせ」ですが、本日21:00~21:30の番組内で放送の予定です。ぜひご覧ください(詳細はリンクをご覧ください)。

  YMS関連の記事が8位、久し振りに6位「「上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会」に参加してきました」、7位「エコノミーとエコロジーの語源」、10位「久村俊英さんの超能力を目撃してきました」が揃いました。

1 トップページ
2 魚とワイン はなたれ onikai ー野毛
3 競争型交渉と共創型交渉を体感する-第32回燮(やわらぎ)会
4 横浜最後の漁港と地あなご料理ーかりんの木
5 TV放送予定のお知らせ
6 「上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会」に参加してきました
7 エコノミーとエコロジーの語源
8 久し振りに堅いテーマで-第84回YMS
9 ボリュームとロティサリーが魅力-MEAT HOUSE YOKOHAMA MarS
10 久村俊英さんの超能力を目撃してきました

  今月もよろしくお願いいたします!

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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TV放送予定のお知らせ

2017年06月25日 | リサイクル(しごと)の話


  以下の番組にて、当社製品「特殊紡績手袋 よみがえり」が採り上げられる予定です。

局名:テレビ神奈川
番組名:「神奈川ビジネス Up To Date」、新たな商品やサービス、ビジネススキームの開発を行っている企業を
特集するコーナー、「ビジネスのヒゲ」にて。
放送日時:2017年7月3日(月)21:00~21:30
番組URL: http://www.tvk-yokohama.com/business/


ぜひご覧ください。

なお放送内容は後日テレビ神奈川のHPより配信されますので、県外の皆様もご覧いただくことができます。

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横浜最後の漁港と地あなご料理ーかりんの木

2017年06月24日 | 食べ歩きデータベース


  横浜市金沢区福浦にある弊社工場の近くには、柴漁港と金沢漁港という横浜で最後に残った漁港があります。僕が子供の頃、この辺は「小柴の蝦蛄」と呼ばれるシャコの産地として有名でした。時々、早朝に柴漁港へ行き水揚げされたばかりの生きたシャコを買いに行った思い出があります。

  しかし、そのシャコも1990年代に入ってから漁獲量が激減。2007年以降、水産資源保護を理由に禁漁となってしまったそうです。現在、柴・金沢両漁港で一番水揚げが多いのが、今回のテーマ「穴子」です。



  訪れた地あなご料理の専門店「かりんの木」さんは、人工海水浴場「海の公園」側の住宅地にあります。目立った看板もなく、店は周辺と同じ普通の住宅なので、今回紹介してくれた当社の社員もよく見つけたなと思います。僕など、番地の出ている家から件数を数えてようやく探し当てるという有様でした。

  お店の人によると、営業を始めてもう10年になるそうです。冒頭の写真がその穴子ですが、写真左から骨せんべい、天ぷら、蒲焼き、白焼きになります。柴漁港の金亀丸から提供されるという獲れたての穴子は、身がふっくらと柔らかく、独特の臭みもありません。

  僕などは正直に言って、鰻と比べて固い身と臭みから、特に白焼きがあまり好きではなかったのですが、こちらのそれは全く別物でした。梅肉とわさびでいただく白焼きは、あまりの柔らかさに思わずうなるほどです。天ぷらは抹茶塩でいただきます。



  蒲焼はそのままでも勿論ですが、ご飯にのせ、たれと山椒で穴子丼にします。その美味しさは天然鰻にもひけをとりません。



  もうひとつ。このお店はジンギスカンも名物だとか。こちらも臭みのない柔らかい羊肉でした(個人的には羊肉の臭みが好きなのですが、最近そうした肉に出会わなくなりました)。



  知らないとこんなところにお店があるとはよもや思わない場所。隠れ家的というより本当に隠れているお店でした。しかしそこには、横浜で生まれ育ちながら知らなかった、絶品の江戸前穴子の世界がありました。

かりんの木



神奈川県横浜市金沢区海の公園7-11



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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ボリュームとロティサリーが魅力-MEAT HOUSE YOKOHAMA MarS

2017年06月20日 | 食べ歩きデータベース


  こちらもこれまで何度もお邪魔していながら、当ブログ初登場のお店です。4年ほど前にオープンした関内の肉バル、マーズさん、何故今まで取り上げていなかったのか不思議です。



  鶏肉が大好きな僕としては、何といってもここはお店で焼き上げるロティサリー(丸鶏を串に刺し、回転させながらあぶり焼きにしたもの。冒頭の写真)が楽しみ。それともう一つは、リーズナブルにお腹を満たせるそのボリュームです(コース)。



  飲み放題コースのワインやスパークリングは、セルフで樽から好きなだけグラスに注ぎこむことができます。ついつい飲みすぎるので注意が必要ですね。



  さて、その他この日のコースをご紹介。まずはシーザーサラダから。



  ガーリックトースト。ありがちな乾パンのようなカチカチのものではなく、表面はカリカリ・中はしっとりとしたままのトーストです。カーリックは控え目、バターの甘みが感じられます。



  続いて、二種類のフレンチフライ。



  地元産ポークの食べ比べ。神奈川産「やまゆりポーク」と横浜産「はまポーク」のロース岩塩黒胡椒グリルです。厚切りポークは食べごたえ十分。



  パスタも二種類。きのこのペペロンチーノとトマトのパスタ。

  デザートのパンナコッタを撮り忘れて気づきました。いつも楽しく飲みすぎてしまうので、今まで写真を撮り忘れてしまっていたんですね…。

MEAT HOUSE YOKOHAMA MarS



神奈川県横浜市中区南仲通2-25-1



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競争型交渉と共創型交渉を体感する-第32回燮(やわらぎ)会

2017年06月19日 | 交渉アナリスト関係


  6月17日、日本交渉協会が主催する交渉アナリスト1級会員のための勉強会、第32回燮(やわらぎ)会を開催しました。



  今回のテーマは、「カードゲーム『ボーナンザ』で交渉を学ぶ」。「ボーナンザ」は1997年に発売され、数々の賞に輝いたドイツ生まれのカードゲームです。3年前、1級会員の掛川さんが主催するボーナンザの会に初めて参加させていただき、昨年は弊社の全社員研修でも採用しました。

  ボーナンザは、一言で言えば手持ちの札と山から引いた札をうまく使いながら、畑で豆を育て収穫し、コインに換金することで獲得コイン数を競うゲーム。ただ、様々な制約条件により、豆を育て収穫するためには必ず他のプレイヤーとの交渉が必要になります。このコミュニケーションが不可欠であるという点が、普通のカードゲームとは異なるボーナンザの特徴と言えるでしょう。



  初めにルールに習熟していただくため、手持ち札を公開しながらの練習ラウンドを行いました。ボーナンザは非常に特徴的なルールであるため、やりながら覚えるという方法がお勧め。プレイ時間は45分~60分ほどです。

  皆さんにゲームに慣れていただいた後、いよいよ本番ラウンド。弊社で行った全社員研修同様、第1ラウンドはチーム内で得点を競い、第2ラウンドはさらにチーム対抗の条件を加えました。そうすると、第2ラウンドは自然とチーム内で協力し合うようになります。つまり、第1ラウンドは競争型(分配型)交渉、第2ラウンドは共創型(統合型)交渉を疑似体験することになるわけです。



  ゲームに対する習熟という要素も考慮しなければならないものの、やはり今回も第2ラウンドの方がより多くのコインを獲得するという結果になりました。今回の場合、コインの総獲得枚数は第1ラウンドの70枚から第2ラウンドは94枚と34%も増加しました。



  上のグラフはコイン獲得枚数ごとの人数を第1ラウンド(青)と第2ラウンドで比較したものですが、グラフ自体が右に移動しているということは、各プレイヤーが概ねコインの獲得枚数を増やすことができたということです。つまり、協力行動の方が全体の富を増やすことができ、かつ個人の富も増やすことができるということです。



  さらに言えば、コインの分配格差も第1ラウンドが0.198、第2ラウンドが0.190と僅かですが協力行動の方が格差が縮小するという結果になりました。

  もちろん、第2ラウンドもチーム対抗で競争したわけですから、競争が人間の動機づけとなることは否定できません。また、現実には自分に不利益になると分かっていても、相手を引き摺り下ろすことを優先する認知バイアスが人間にはあることが分かっています。しかしながら、ボーナンザは競争社会に生きている我々が共創型交渉の大切さを理念としてばかりではなく、分かりやすい形で体感することができるという点で、非常に優れたゲームだと思います。さらに言えば、3人~5人がプレイヤーの目安のゲームで、一箱1,300円程度という安さも魅力です。これなら人数の多い企業研修などでも手軽に楽しむことができます。



  ゲーム終了後、参加者の皆さんに第1ラウンドと第2ラウンドとで戦略のあり方や自分の気持ちなどにどのような変化が生じたのかを話し合い、共有していただきました。以下、皆さんのご感想を紹介します。

・1回目は個人の利益のみを考えてプレイしたが、2回目はチーム全体の利益を考えてプレイを行った。
・1回目は自分の手元の資源にしか注目できなかったが、2回目は全体の資源の状況を把握するように努めた。
・2回目は他のプレイヤーの畑も自分の畑と考えながらプレイした。
・2回目は他のプレイヤーのメリットを考えることによって、自分のメリットにもなるゲームとなった(1回目は潰し合いになってしまう傾向にあった)。
・いつ換金するか、いつ畑を増やすか、そのタイミングが難しかった。
・全体利益と自己利益が両立するようなゲームにならないと、満足感が得にくい。
・個人のゲームとして行った方が面白い。
・畑を増やすメリットが今ひとつ分からなかった。
・手元にカードを残すのはもったいない。
・手持ちのカードを多くし、一気に譲渡する。
・人にあげることを前提に考える。
・自分の得ばかり考えると自滅する。
・皆ができるだけ違う豆を育てればよい。時には自分の畑を潰し、譲った方が効率が良い。
・手持ちのカードは人のものと考える。
・自分のカード、部分最適に囚われてしまう。
・人の畑に供給することを考える。
・情報をオープンにし、活発に交換する。


  最後の「情報をオープンにする」は、以前ご紹介したランプルゥ先生やダイヤモンド先生も交渉を行う上で強調されていた点です。

  結びに、弊社が昨年行った全社員研修での結果などもご紹介させていただきました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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久し振りに堅いテーマで-第84回YMS

2017年06月16日 | YMS情報


  6月14日、mass×mass関内フューチャーセンターにおいて、第84回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催しました。

  今回は有限会社コンセプト・代表取締役本間弘一様より、「家族信託等を活用した自社株対策ほか」と題してお話しいただきました。久し振りに経営の勉強会らしいテーマです。



  お恥ずかしい話、僕はこの方面の話題に全く疎いのため、今回のセミナーレポートで上手くお伝えできるか心許ないのですが、自分なりに理解した限りでお伝えしたいと思います。

  銀行口座の名義人が死亡した場合、その口座が凍結され法定後見人以外はお金を引き出せないことは一般に知られたことだと思いますが、実は本人が死亡ではなく認知症となった場合でも同様に口座が凍結される。一般社団法人家族信託普及委員会が2016年に行った調査によると、60歳以上の方々の実に半数近く(49%)がそのことを知らかなったという結果が出ているそうです。

  日本は世界有数の長寿国であり、超高齢化社会であることもあって、認知症大国でもあります。2014年時点で、高齢者の15%が認知症であると言われており、『厚生労働省平成27年版高齢社会白書』によると世界の認知症患者の実に12%を日本が占めていそうです。したがって、認知症によって銀行口座が凍結されることを半数近くの高齢者が知らないという事実は、我々にとっても極めて身近で重要な問題と言えると思います。

  銀行口座が凍結された場合、基本的に家庭裁判所が決める法定後見人以外は、口座からお金をおろすことができなくなります。法定後見人は相続の際のトラブルを避けるため、口座に残された預金を保持しようとするインセンティブが働きます。しかし、名義人死亡と異なり、認知症の場合はまだ名義人が存命です。その場合、例えば様々な理由でお金を動かさなければならないことが起こり得ます。そこで、高齢者や障害者の生活を支援する福祉型信託において、幅広い観点から検討を行うことを目的として、平成16年に信託業法が改正され、受託者が、委託者(財産を有する者)から移転された財産について、一定の目的に従って管理・運用・処分などをする民事信託制度が発足しました。

  

  大正12年からある従来の「商事信託」との大きな違いは、営利目的ではないことであり、その限りにおいて信託業免許を持たない法人や個人間においても、受託者になれるようになりました。「家族信託」というのは、民事信託の中で家族や親族を受託者として財産を託す仕組みのことです。

  ところがこの民事信託制度、法改正から既に10年以上経過しているにもかかわらず、つい近年まであまり機能していなかったそうです。現在でも民事信託で口座開設できるのは一部信用金庫と銀行にとどまっているようです。それはさておき、一般社団法人家族信託普及委員会の会員でもある本間さんは、悩んでいる家族にこの家族信託制度という第二の道を知ってもらうことが、心の支えになると考えておられるそうです。

  さてこれが我々中小企業経営者とどう関係があるのかということですが、多くの中小企業は親族によって経営・継承されており、土地や建物など個人と不可分の財産も多くあるという特徴があります。上記の通り、民事信託制度は信託業免許を持たない個人間でも受託者になることができるため、例えば元経営者と後継者(親子である場合が多い)間で信託を行うことにより、事業承継をスムーズに行う一助とすることができるようです。

  その他まだ色々とお話はあったのですが、正直私の手に余ります。申し訳ありませんが、レポートはここまでにしたいと思います。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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魚とワイン はなたれ onikai ー野毛

2017年06月09日 | 食べ歩きデータベース


  4月7日にオープンしたそうですが、以前このブログでもご紹介した野毛の有名店「魚とワイン はなたれ」の新店です。店舗が狭く、すぐ一杯になってしまう野毛店からすぐ近く、細長くもだいぶゆったりしたカジュアルな雰囲気のお店です。

魚とワイン はなたれ野毛店
忘年会シーズン到来!-魚と酒 はなたれ野毛店



  名物のメニューは野毛店と全く同じ。この日は二人だったのであまり沢山は頼めませんでしたが、つまみとしてまず尻高貝の塩ゆでから。



  数杯のグラスワインの後、写真はロゼの「こぼれスパークリング」。



  初鰹のたたき&魚魂カルパッチョ。オプションで生しらすをつけました。ただでさえ食べごたえのあるカルパッチョに鰹のたたきやマグロの赤身もどっさり。



  でも、カキフライはなぜか1個だけ。

  冒頭の写真は、これも名物、金目鯛のアクアパッツァ。丸ごと金目鯛に、ホタテ・ハマグリ・アサリが贅沢に入ったスープ。



  これにチーズを加え、パスタで締めます。やはりここへ来たら、これは外せません。

  今回は軽く、「魚とワイン はなたれ onikai」のご紹介でした。

魚とワイン はなたれ onikai

神奈川県横浜市中区花咲町1-28-1 横濱コーヨー三十八番館2階



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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一発攻勢に沈む...-日本プロ野球2017 横浜vsソフトバンク2回戦

2017年06月08日 | スポーツ観戦記


  更新が遅くなりましたが、6月3日、2017年シーズンの交流戦、横浜vsソフトバンク2回戦に行ってきました。2カード目までの横浜の成績は1勝3敗、目下3連敗中です。



  気温30度に迫ろうかという快晴の14時。気温こそ高いものの、湿度はそれほどでもなく絶好の野球&ビール日和でした。写真は、数年前から横浜スタジアムの名物となっている、地元の醸造所による「ベイスターズエール」です。まさにこんな日にピッタリな、キレの良い飲みやすいビール。



  さて、横浜の先発はFA移籍した山口(俊)投手の人的補償で今シーズンから横浜入りした、若い平良投手。5月18日以来の登板となります。



  ところがその平投手、先頭の明石選手に初球をレフト前に運ばれると、送りバントによる一死二塁から、柳田選手に死球。今シーズン好調のデスパイネ選手の前に走者を溜めて嫌な予感はしていたのですが、それが的中。いきなり3ランを浴び、3点を失います。前日もクライン投手の独り相撲により初回に4点を失っており、それが事実上試合を決定づけただけに、球場に嫌な雰囲気が漂います。



  一方、ソフトバンクの先発も若い松本(裕)投手。ところがこちらは5回までわずか1安打、無失点という好投。球数も少なく、打たせて取る投球で順調に勝利投手の権利を得ました。



  横浜は反撃の糸口もつかめぬまま、5回表には柳田選手にもレフトスタンドぎりぎりに入る一発を浴びます。これで4vs0。



  横浜の反撃はようやく6回裏。まず、一死から桑原選手が二塁打で出塁します。



  すると続く梶谷選手がセンターにタイムリーヒットを放ち、4vs1。



  さらにロペス選手も二塁打で続き、一死三塁・一塁とします。



  そして今シーズンまだ復調とは言い難い主砲筒香選手が、ワンバウンドながら三塁線ギリギリを破ります。これで4vs3の一点差。



  さらに二死から先発松本投手に替わった二番手の飯田投手がいきなりの暴投。筒香選手が二塁へ進塁し、一打同点のところまで攻め立てます。しかし、続く戸柱選手があえなく倒れ、この回の同点はなりませんでした。横浜に傾きつつあった流れだけに、ここを決めきれなかったのがかえすがえすも残念です。



  横浜は小刻みに継投し、7回を田中投手、8回を三上投手がいずれも3人で抑え、打線の反撃を待ちます。しかし、ソフトバンクも森投手、岩嵜投手とつなぎ、横浜打線を倉本選手の二塁打1本に封じます。

  そして9回表。横浜の五番手、砂田投手が一死二塁・一塁からまたも柳田選手に一発を浴びてしまいます。左のホームランバッターにとっては打ちごろの内角低め甘い球でした。これで7vs3、万事休す。



  最後はベテランの五十嵐投手の前に三者凡退。横浜は交流戦に入り、苦しい4連敗となりました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2017年5月アクセスランキング

2017年06月01日 | 人気記事ランキング


  ボロ屋さんにとっては、春の衣替えのピークである5月が終わりました。沖縄は既に梅雨入りしたようですが、これから日に日に蒸し暑くなりますので、皆様どうぞご自愛ください。

  さて、2017年5月にアクセスの多かった記事、トップ10です。

  個別記事ではトップ、2位はYMS関連の記事。テーマに対する関心が高かったのか、掲載当初から一貫して2位をキープしていました。そのわずか5pv差で3位に入ったのが、コーチングをテーマとした、北海道での交流会の記事。札幌に皆さんには短い滞在にもかかわらずお世話になりました。

  続いて磯部君のお店の記事。掲載後わずか3日、ローカルな話題でしたが4位に入りました。プロ野球の話題より多かったくらいです。

  6位と10位には定番の「エコノミーとエコロジーの語源」と「『上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会』に参加してきました」が入りました。

1 トップページ
2 関係の質が組織の質を高める-第83回YMS
3 日本実務能力開発協会交流会に参加しました
4 磯部君のお店に行ってきました-磯部笑店(串揚げ)
5 今は辛抱です…-日本プロ野球2017 横浜vs阪神6回戦
6 エコノミーとエコロジーの語源
7 その他
8 タントピアット(Tanto Piatto)②
9 2017年4月アクセスランキング
10 「上田和男さんバーテンダー歴50年を祝う会」に参加してきました

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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磯部君のお店に行ってきました-磯部笑店(串揚げ)

2017年05月29日 | 食べ歩きデータベース


  以前からお邪魔しようとずっと思っていてなかなかその機会がなかったのですが、ついに行ってきました。以前当社の営業として頑張ってくれていた磯部君のお店、「磯部笑店」です。



  もう開店して6年になるそうです。こちらが磯部君、当時20代だった彼も37歳。

  最初に注文したのが、冒頭の「ジャークチキン」。スパイスとハーブで味付けされた、ジャマイカの郷土料理だそうです。レゲエの好きな磯部君らしい一品。既に食事を済ませ、そこそこ飲んだ後だったのですが、この刺激で再びお腹が開きました。

 

  串揚げは左から、豚、カマンベールチーズ、しいたけ、うずらの玉子、はんぺん、ナス。甘口、辛口のソースと塩で味付けが選べます。揚げたての串揚げはさっぱりしていて、どんどん入ります。はんぺんは初めて食べたのですが、意外と串揚げに合うんですね。



  焼酎は麦焼酎の「中々」、芋焼酎の「なかむら」、「三岳」へ。お酒に合わせたつまみとして「梅水晶」を頼みました。梅水晶というのは、梅肉とサメの軟骨を合えたもので、お酒との相性が実に良いです。鰹節や昆布を加えても美味しいのではないかと思いました。



  そうなると日本酒もということで、磯部君お勧めの福島のお酒「寫樂」。米由来の甘みと旨みがしっかりとしたお酒です。



  こちらは焼酎のそば茶割り。カウンターで隣だったお兄さんが飲んでいたのを味見させていただきました。そば茶なので、香ばしい炒った蕎麦の香りがふわっと広がり、これはアリだなと思いました。家でもやってみたいと思います。

  金沢区が地元の磯部君。時間と共に次々と訪れるお客さんが皆知り合いの様子で、人から愛される性格の磯部君らしさが現れているお店だと思いました。

  まだまだ食べていないものも沢山ありますし、また寄らせていただこうと思います。頑張ってください!

磯部笑店



神奈川県横浜市金沢区谷津町360



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