窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

連夜の猛攻、打線復活なるか?-日本プロ野球2016 横浜vs巨人22回戦

2016年08月28日 | スポーツ観戦記


  前日からの巨人三連戦が始まる前まで、8月の横浜は6勝13敗。借金は7まで膨らみ、気が付けば4位阪神が0.5ゲーム差、5位ヤクルトも2.5ゲーム差に迫っていました。原因は7月の快進撃の立役者であった筒香選手をはじめとして、打線が停滞したことにあります。6勝13敗中の平均得点は2.57。特に最近10試合は1.6点という有様でした。

  しかし、前日26日の巨人21回戦は、それまでの鬱憤を晴らすかのように初回から打者一巡の猛攻、終わってみれば16安打11得点で快勝。



  翌27日。台風10号の接近に伴う風雨の中、横浜vs巨人22回戦が行われました。前日の勝利により対戦成績は10勝10敗の五分。横浜の先発は自身初の9勝目を狙う山口投手。立ち上がりは三者凡退、わずか8球と上々の滑り出しを見せます。



  一方、巨人の先発は対横浜戦1勝の大竹投手。これまで序盤の制球に苦しむ大竹投手を横浜打線が攻めきれていないというのが個人的な印象でした。したがって、この試合もいかに早い回で大竹投手を捉えるかがカギになると見ていました。



  すると横浜は先頭の桑原選手がレフト線ぎりぎりに入る二塁打で出塁。石川選手はセカンドゴロに倒れますが、桑原選手が三塁に進塁。さらにロペス選手の四球で早くも一死三塁・一塁のチャンスを迎えます。



  ここで7月と8月の打率が2割も違う四番筒香選手。しかし、横浜ファンの期待を一身に集める中、カウント2-2から真ん中に甘く入ったボールを左中間に運ぶ二塁打。昨日に続き、横浜が初回に先制します。



  さらに五番宮崎選手もやはりカウント2-2からレフトへの二塁打。初回に3本の二塁打を集めた横浜が0vs3とします。大竹投手は予想通り1回裏だけで39球を要する制球難。



  しかし、巨人も直後に反撃。まず絶好調の阿部選手が左中間に抜けるかと思われる大飛球。これは守備範囲の広い桑原選手の好捕に阻まれます。続く村田選手はファウルでフルカウントまで粘り8球目をレフトフライ。二死となり、山口投手はギャレット選手もカウント1-2まで追い込みながら、そこからボールを続けフルカウント。6月26日には三打席連続本塁打、前日も本塁打を放つなど、狭い横浜スタジアムを非常に得意としているギャレット選手(因みにこの打席前までで横浜スタジアムでの成績は打率.471、8本塁打、16打点)。そのギャレット選手に対し、フォールボールが落ちず真ん中高めに入ってしまいました。この失投を見逃さず、ギャレット選手はライトスタンド中段に刺さる本塁打。これで1vs3。



  2回裏の横浜は石川選手が二塁打で出塁するものの、上位打線で無得点。流れを渡さないためには8番から始まる3回表の巨人の攻撃は必ず押さえなければならない場面でした。

  しかし、小林選手にカウント2-2からセンター前ヒットで出塁を許すと、去年まで課題として言われてきた弱気の虫が頭を持挙げたか、それまでも高めに浮き気味だった制球がさらに乱れ始めます。

  大竹投手には3バントを決められ、長野選手にはフルカウントからの四球。さらに橋本選手は一塁線を見送ったボールが切れず、嫌な形でのヒット。これで一死満塁。



  そし目下首位打者、打率.343の坂本選手には初球をあっさりとレフトに抜かれ、2vs3。



  挙句は、阿部選手のファーストゴロで一塁走者を刺すも、一塁ベースカバーがおらず併殺が取れないというお粗末なプレー。この併殺崩れの間に三塁走者が生還。同点に追いつかれたばかりか、これら一連の自滅と言ってよいプレーにより試合の流れも巨人に。山口投手もこの回の乱調で、投球数が58球に達します。

  この嫌な流れを四番から始まる3回表で何とか断ち切りたかった横浜ですが、あえなく三者凡退。一方、巨人も四回表は七番からの下位打線のため三者凡退。



  5回。両チームとも一番から始まるこの回は、試合のターニングポイントになるであろうと見ていました。すると、山口投手が5回から立ち直りの兆しを見せます。橋本選手にセイフティバントによる出塁を許すも、四番までの中軸を討ち取り、大事なイニングを無失点に抑えました。



  一方横浜は何が何でも先頭打者を出塁させたいところ。その桑原選手に対しては、ボールが三つ続いた後の1球見逃しで四球も期待できましたが、桑原選手は5球目を果敢にレフトへ運び出塁。二番石川選手はバント失敗の後のバスターエンドランで、辛うじて役目を果たします。



  一死二塁となって、三番ロペス選手。これまでの打席、タイミングが合っていたとは言い難かったのですが、ボール先行の大竹投手がカウントを2-0と悪くした3球目。小林捕手は真ん中低めを要求していたのですが、その球が真ん中に甘く入ってしまいました。これを捕えたロペス選手は、レフトに二塁打。ついに均衡が崩れます。



  続く筒香選手はボテボテの内野ゴロでしたが、必死で走る筒香選手に一塁への送球が乱れセーフ。すると宮崎選手が初球を捕え、ライト線を破る二塁打。これで3vs5。この試合、宮崎選手の大活躍が光りました。



  巨人は、5回一死で投球数が97球に達した大竹投手をここで諦め、二番手の山口鉄也投手に交替。



  しかし、その山口投手も梶谷選手にカウント0-1からレフト前に運ばれ、3vs6。横浜は一死からの四連打で巨人を突き放します。

  横浜の山口投手はむしろ6回以降、尻上がりに調子を上げていきました。ストレートが走り、鬼門の印象がある7回も無難に切り抜け、投球数は100球を超えていましたが、後は完投か9回だけ山崎投手を出すのかという展開になっていきました。心配された雨も5回をピークに次第に弱まっていきました。



  横浜は8回裏にダメ押し点。まず先頭の宮崎選手がこの日猛打賞となるヒットで出塁すると、梶谷選手がライト前ヒット。倉本選手は倒れ一死となるも、高城選手が四球で一死満塁。山口選手倒れて二死満塁となったところで、先頭の桑原選手が押し出しの四球。これで3vs7。6回以降の山口投手の出来であれば4点差あれば安心と思われたので、これは大きな1点となりました。



  終わってみれば、山口投手は6回以降無安打。巨人を4安打3失点に抑えての132球完投勝利。自身最多となる9勝目を挙げました。この日、ヤクルトが阪神を破ったため、順位が入れ替り、4位ヤクルト・5位阪神と3位横浜とのゲーム差は2.5。2位巨人とは5.5ゲーム差となりました。因みに巨人とのゲーム差を11とした首位広島は今週一気に優勝マジックを減らし、14。

  8月苦しんだ横浜ですが、二試合連続二桁安打(16安打、13安打)となり不調の底は脱しつつあるように見えます。しかし、ロペス選手、筒香選手、梶谷選手、倉本選手ら打線の軸となる選手の調子はまだまだと思われ、初のCS出場に向けた大事な9月を迎えるにあたり、復調が待たれるところです。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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