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共謀罪に思う

2017-05-24 08:07:59 | 日記

改めて民主主義の意味を考えてみた。

 当初、このシステムは国民全ての参政を前提としておらず、理性、教養、一定の財産を持つ者だけが「市民」として政治参加を認められていた。その後政治参加は国民に等しく開放され、今日に至っている。

 民主主義は多数決ではない。多数を握った側は議論を主導する権利を得たので あって、少数側の合意を得られるよう最善の努力を尽くす義務を負う。現在の日本のように多数決を採用するなら多額の公費をかけて国会を開催する必要はな い。良い物を創ること同様、真の民主主義は時間と手間がかかる。

共謀罪が成立したらどうなるのか。冤罪を増加させる可能性が大である。一言で冤罪というが、これは命をを奪うことに等しい。共謀罪により救済されるかもしれない命と冤罪により確実に失う命。もし自分がある日突然身に覚えのない罪で自由を奪われたら・・・

民主主義を機能させるには理性、教養を育む「市民」教育が欠かせない。しかし 残念ながら戦争はこうした教育をできる多くの人材を消失させてしまった。その原因のひとつが戦前戦中のいわゆる「共謀罪」であり、その結果が現在の日本の 状況である。このことを真剣に考えなければならない。