老後の練習

しのび寄るコドクな老後。オヂサンのひとり遊び。

『見えざるモノの生き残り』 by イキウメ

2009-12-09 09:47:58 | 演劇
コレはニッポンで見た芝居。イキウメの芝居はホントにおもしろい。今回も最後のところなんか思わずオォーみたいな盛り上がりで、やっぱりこういうわかりやすくて盛り上がってキモチのいい?芝居がいちばん。
で、話はいつものように死んだあとの世界というか、うまく死ねなかった若いヒトがザシキワラシになって世の中の役に立つ、みたいな話で、生きることのイミって何?みたいなやや教訓めいたところもあるのだが基本的には世の中、霊魂とかオンリョーとかハイゴ霊、とか、そういう目には見えないが確実にジブンのまわりにいてそれによって生きているあいだは生かされている、みたいな深い話で、、死というのはゲイジュツ表現のキワメテ主要な1テーマであることを、このイキウメのヒト達は強く意識しているようだ。

場面は偶然?の死で東京湾に捨てられて魚に食べられた若い男が霊魂に溶けかかるのに時間がかかっているあいだにザシキワラシ界の世話人であるオトコに見つけられて、死にきれない死を死んだその若い男にザシキワラシになってもう一度世の中の役に立ってみないかと誘いをかける。
ああ、いいですよみたいな感じで若い男が軽くソレを受け入れるとベテランのザシキワラシが何人か集まってきてそれぞれの体験を語って若い男を教育し始める。その一つ一つの話から死んだ側から見た生きているヒト達のそれぞれの苦しさがえがき出され、死ねば楽になれるのに生きて苦しむこともまたソレはソレで意味があるのかというような、そういう見方からの生きるって何?的な深いホリサゲが展開される。深い話だ。

その若い男は研修が進むにつれてザシキワラシとしての素質があることがわかってきて、それはヒトを幸福にするのをソバで見守っているだけなのだが、そういう存在を生きているヒト達は求めていて、それはヒトによってはカネだったり宗教だったりカゾクだったりNPO法人だったりするわけだが、それらをひとくくりにすればそれこそがザシキワラシ的な存在なんじゃないの、みたいな結論。最後ではザシキワラシがときどき手を下して世の中を動かしもしていることを暗示させて、ソレはキモチのいい結末だった。

ところでいい芝居というのはソレを見た人間の中で何度も話がくるくるまわってソレが生きるチカラになったりもするわけだが、ワタシの中ではイキウメの芝居って考えれば考えるほどドリフターズのコントに似てるなあと思えてくる。背の高い世話人のオトコはいかりやサンでどなり声をハリ上げて、じゃー次ーっみたいにしている。そこにオトナ子どもみたいなのとか高木ぶーみたいなものごとに変に動じないのとかがでてきて、あと、アイドル歌手みたいなのがゲストふうに出てきてズッコてそれでもってときどきスローモーションが入ったり、最後で大盛り上がりしてストンとおわるところなんかドリフターズそのものだ。
考えてみればああやって毎週毎週テレビを続けていたのはスゴイことだったと、いまさらながら思い返す土曜の夜であった。

2009.12.5、紀伊国屋ホールにて。

クリスティアーノ

2009-12-07 23:26:07 | 散歩
きのうの夜の11時にホーチミンに着いて空港のタクシーにボラれて、そのあと立ち直るためにホテルの部屋でビール飲んで1時に寝たかと思ったら3時頃に隣の部屋の音で目が覚めてそのまま5時まで寝たような寝てないような。先週は1週間で全部足しても20時間くらいしか寝ていない。目の奥がイタい。ダルい。
で今朝はアサ一の便でハノイに戻ってきて会社に行ったらめんどくさいシゴトが全部終わっているどころかとんでもない方向にもつれこんでいて、いったいどういう客対応したらああなるのか聴いてみたいと思ったがタヌキとは口を聴くのもいやで、もう先月からは昼飯も、ましてや晩飯なんかを一緒に食べるなんて考えられない。とりあえずお互いまだ生きてたのかと、無言で確認する。

今回はツカレタ。もちろんいろんなヒトがいろんなツカレかたをしてるんだろうが、、こういうときはいいことだけを書いて現実から逃避するだけ。
まずは行きのホーチミンの空港のANAのビジネスクラスのカウンターで留園のリンリンランランかというようなチョーかわゆいオジョーちゃんがいて、あきらかに双子でそれが二人ともANAのビジネスクラスのカウンターにいるわけだから、どういう採用試験してるんだろうかと思いながら、チェックインの間じゅうじっと見比べていたので変なオヤヂだと思われたに違いない。
飛行機の中ではクリストの『アンブレラ』の記録映画がおもしろかったがあんな悲運なプロジェクトだったかと、記憶がないのに驚いた。
あとはシバイはおもしろかった。イキウメ。詳しくはまたあとで。

食べたくて食べたモノは横浜の地下街の玉泉亭でサンマーメンと、馬車道のイタリアワイン屋のサラミと泉平の太巻き買って、家で赤ワインを激飲みして気がついたらヨレヨレになっていたとか。
芝居の前に新宿ルミネのハワイ風レストランに入ったらそこは18歳以上お断りの店で、それでも一度座ったら出て行けとは言われず場違いな雰囲気の中で食べたのが写真のハワイ風焼きソバ。店の名前はMOKUOLA。どこがハワイなんだかオヂサンにはわかんなぁーい。それくらい。

あと、きのうホテルにチェックインするときに朝食券をくれたから朝は何時からかと聞いたら6時からで、ソレはもう私が出発する時間で、朝食券もらっても食べられないって言ったら、フロントのクリスティアーノ・ロナウド似のさわやかニーさんが、じゃあお弁当つくってあげるっていうから、ああどうもって言っといたら今朝ホントにサンドイッチ弁当作ってあって、そういうサービスはコッチに来て10カ月目で初めてだったのでかなり驚いた。ホテル自体はたいしたことなかったのだがまたクリスティアーノに会いに行くかも。ちなみにRAMANA Saigon。

ベロニカ

2009-12-02 00:03:47 | ベトナム
目が回るくらい忙しいとよく言うけど、あれは過労で目煮える病かなんかにかかって、実際めまいがする状態を言っているのだと思うが、この数カ月、マジに目が回るくらい忙しいのだがめまいまではまだないのは、ニッポンと違って通勤とかメンドウ臭い会社のニンゲン関係とかがないからかもしれない。
で、あしたニッポンに行く。前回はウマを連れてのシゴトだったのでまったく休めなかったが今回は完全休暇。衆議院センキョ以来。あの時はまだ夏の終わりだったけど今はもう冬。誰もいない海。どこで生きていようと地球は確実に太陽の周りを秒速30キロでまわっている。ちなみに自転は秒速500m。めまいもするワナ。

今回はシバイは1つであとは映画でも見るつもり。横浜のアソコで、コンナのやってるし、そのなかのコレは題名にひかれるのだが見れない。年末にココでもやるのだがたぶん帰れない。かなスィ。あとは有楽町でコレか。

で、今回はたくさんたまったUGポイントを使ってホーチミンシティから帰る。アカの他人同士が不思議な連帯感をカモし出しているキモチ悪い団体旅行のオキャクさんたちと遠く離れた席でありますように。3色ボールペンが出国ゲートのところで武器に間違えられませんように。ホーチミンの空港の国内線と国際線をつなぐ暗くてアヤシイ屋外の渡り廊下のところでオイハギに襲われませんように。。それと、休んでいる間にめんどくさいシゴトが全部キレイに終わっていますように。オイノリがたくさん。
写真はホーチミンシティでの定宿からのサイゴン河の風景。頭痛がするくらいいい天気。