前回のブログ「脂質異常… L/H比」から時間があいてしまいました。
http://blog.goo.ne.jp/halclinic/e/fafdcba7801d925e5a14747fa51eb43a
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/ca/3615b7fea4ce1bea7b25187ce5698835.jpg)
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)と善玉コレステロール(HDLコレステロール)
の比率が「L/H比」(悪玉が善玉の何倍あるか)です。
「悪玉が多くて、L/H比が高いと動脈硬化が起こりやすい」
ことがわかってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/23/066b5d8af712273a8752b165d47dc02f.jpg)
動脈壁に悪玉コレステロールが溜まって、アテロームでできています。
昔は、このような状態になると元に戻らないと思われていました。
でも、最近の研究では「アテロームの退縮」が起こりうると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/usagi.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/d0/9068aaab249f45d348a8b1feeddbd89f.jpg)
まずは「悪玉コレステロールを下げる」ことが重要です。
どこまで下げればいいかは明らかではないですし、個人差もありますが、
悪玉コレステロールを下げることが必要です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/ff/c682678cd29e2d57c232f8899f1e50ce.jpg)
さらに、「L/H比を下げる」ことも重要であることが分かりました。
L/H比が2以下になると動脈硬化が進みにくく、1.5以下まで下がると
プラークが退縮する可能性があるというデータが報告されています。
つまり、「悪玉コレステロールを下げ、L/H比を下げる」を目指します。
この目標を達成するには、「食事療法」と「運動療法」で到達するのは難しく、
「スタチン」という「脂質異常症のお薬」が有効です。
最近では、脂質異常症の治療として一般的になっています。
でも、これで本当に動脈のプラークが退縮するのでしょうか?
当院も開院2年を過ぎて、経過をみている患者さんのなかには
頚動脈や冠動脈のプラークが退縮していることを確認できている患者さんが
いらっしゃいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/7e/e094146281c8df6399ec2cd7a38c08e0.jpg)
積極的な「動脈硬化管理」を行うことで、動脈硬化の進行を阻止して、
心筋梗塞や脳梗塞を予防できればいいな~と思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/2f/db3e03f80f365408441798f6b343a68f.jpg)
でも、動脈硬化の成り立ちや進展は単純ではないため、
実際には理想通りにいかないことも多いのが正直なところです。
とはいえ、今できることから少しずつ始めて、元気で長生きする
「健康寿命」を伸ばしませんか?