老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

   まんぢゅさげ の丘

2017-09-24 20:05:22 | 俳句

 公園に曼珠沙華を見に行く。
小高い丘の斜面に 曼珠沙華が咲いていた。
 
      

 私の心象の曼珠沙華は 毒々しい朱色のいわゆる彼岸花である。
ここ公園の曼珠沙華は観賞用に、品種を改良した花であろう。
どれも、薄い色目だ。やさしく目にうつる。

     ☆   あかあかとあかあかあかとまんじゅさげ    角川春樹

 この (まんじゅしゃげ)が本当も嘘もないが、私のまんじゅさげである。
インパクトの強い句なのである。

      

     ☆    かたまりて哀れさかりや曼珠沙華    田中王城

     ☆    曼珠沙華食ひちぎられしごとくなり   長谷川櫂 

 曼珠沙華のイメージは このような句で表現されているのが、私の本当の曼珠沙華かな。


      🍒    曼珠沙華女三界に家の無し

      🍒    きな臭き北にある国彼岸花

      🍒    翳もたぬ善男善女まんじゅさげ

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   只今 午前1:49

2017-09-23 02:42:00 | 俳句

          
 
 ただいま、ごぜん2時前。
最近 リズム (身体)が狂っている。
昨夜は 7時に床に入った。

 トイレに 目が覚めた。
猫ちゃんが、パソコンを開くとどこからか現れて、隣の椅子で、「ニャーゴロ ニャーゴロ」

 実家から、見つけた 俳誌 を持って帰った。
昭和62年前後の俳誌が紐で括られていた。
俳句を止めようと決心をして、投稿をしていた俳誌は捨てたはずだった。
このように一括に纏めて、塵に出したつもりであったのだが、、、、

 若い頃住んでいた夫の家には、山のように本が積まれている。
嫁入りのタンス、琴、ピアノ、ギター、食器類、本棚、応接セット、、、、、
これら、整理をするとなると大変だ。
断捨離が必要というより、捨てなくてはならないが、見ていると、想い出が一杯つまった物ばかり。
家ごと、機械で、、、寂しいけれど、空き家を整理するときは 一度にかたが付くのだろうな。
住まないでいると、本当は勿体ない家だ。今でも生活が出来る道具も揃っているに、、、、。

 さ~て俳誌。
パラパラとめくっていた 夫が
「あなた、どうして 俳句をやめたん?」
と聞く。

「そうネ、俳句をなめていた。おごり昂ぶって、自分を見失っていた、自分が恐くなった。冷静に自分を顧り見た時、人格が失われてゆくのに気が付いて、、さ」
それが正直、まこと本音。

今、苦労をしている。
句会にも出ずに独りでこつこつと、勉強のやり直し。結社には、素晴らしい先輩たちが五万といて、句を競っている。砂浜の中の一粒の砂でしかない自分が心地よいのは確かなこと。
俳句が楽しい。これでもか、これでもか、と未熟な句を切って捨てられて、哀しいが、楽しく明日の自分に希望がある。

「井の中の蛙大海を知らず 」にいた、昔の自分を思うと
「これで良かったんよ!それで良い先生に巡り合ってさ!」
と昨日の夫との会話。

 ただ、育て上げようとしていて下さった、先生方に今では、何とお礼とお詫びと、、をと反省の念が。
簡単に俳誌を 恩を忘れて「渡り鳥」をして、結果俳句から遠ざかることになった。
(恩ある先生方は皆さん鬼籍に入っておいでになる)

 古い自分が懐かしい。
記憶が甦る。
俳句はその意味で日記よりも良い。

こんな句を見つけた。
     🍒    いわし雲立たされ坊主校庭に
     🍒    待宵に地図を広げる遍路かな
               (白魚火 平成三年一月号)

 一昨日の古里は いわし雲が空一面に。それを追って車を走らせた。
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   秋彼岸

2017-09-22 10:26:25 | 俳句
   


 昨日は秋のお彼岸、徳島まで、お墓詣りに行く。
トイレ休憩に水際の公園に立ち寄る。
ここは、朝な夕な 夫がジョギングに精を出していた近所の公園。
子供もこの町で大きくなった。

 私達の住んでいた頃に比べると公園もだいぶ様変わりをしている。
美しくなって四阿があったり、ベンチがいたる所に置かれて、市民の憩いの場所になっている。

         

 「美しい水」の日本の百選にもなっている。
このように美しく整備はされていなかった、30年も前。
川の畔に座って、日永 (蜷)の動きを観察をしたこともあった。
子供をボートに乗せて川遊びをした事もあった。


     🍒    箒目の残る公園爽気かな

     🍒    かにかくに故郷は美し水澄めり

     🍒    墓地中に供花の散らばる野分あと

     🍒    秋の蝶墓地を過つてゆきにけり

     🍒    秋暑し石塔に水たつぷりと

        


 昨日は暑かった。
墓地には木陰が無い。私の病はお日さまに弱い。
        
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    母さんの下駄

2017-09-21 04:54:12 | 俳句
            
             (母の記憶と言えば吊るし柿も)

 ラジオ深夜便から流れてた 唄。
「母さんの下駄」
シングソングライター 中村文 の唄だった。
あれ と初めて聞いた。
「母さんの下駄」というタイトルに、驚きながら。
良い唄である。

全く初めて 聞いた。

昨夜は どうしても 睡魔に勝てず、9時には蒲団に入った。
たまたま トイレ に起きた時 この曲が流れてきた。

聞きながら、考えた。
この曲、この「歌詞」  
「母さんの下駄」が気になった。

      🐢    芙蓉咲くたらちねいつもちびた下駄

 つい先日のネット句会で特選になった。
この「母さんの下駄」の唄を知っている人が読めば、
あら あれ、ままま、、
俳句なら 盗作に近いぞ。
まてよ、この名作と呼ばれている「唄」。
万人の心をうつのは、「母さんの下駄」に対する記憶が、どの人にも胸の奧に潜んでいるのだな~!
その程度に想おうと思った。

 白い芙蓉の花を見て、いつも白い割烹着で働いていた 母ちゃんのちびた(すり減った)下駄を俳句に詠んだのだった。

中村さんの、名作と呼ばれている唄を たったの一度も聞いたことが無かったのだから、恥じることは無い。
なんて、、、、、!

 目が覚めて パソコンで調べて この曲「母さんの下駄」を調べて聴いた。
そんな 午前五時。
又 リズムが狂う 一日になるかも。


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  釣鐘人参

2017-09-20 09:27:15 | 俳句

      

 昨日の散歩の途中に見つけた。
4~5日まえにも 石仏の辺りに咲いていたのを見たが、あまりにも 雑草ぜんとしていて、草の葎に埋もれていて、写真にも撮れなかった。

 昨日はそれなり(少し)だけ風に吹かれているのを目に留める。
この秋の草花は、私は最も好きな花だ。

> キキョウ科の多年草で、山野に自生をする。高さは約70センチ メートルくらいまで伸びる。葉は輪生をしている。青紫色の鐘状の花を花柄の先に 下向きに輪生する。若葉はトトキといい食用になる。


     ☆     我が詠めばつりがねにんじん揺れにけり     加藤楸邨

 何年も前から散歩径の土堤や山の辺の径に咲いている、この花を見て一句、作りたいと思いなつつ今もって、一句も作れない。
(つりがねにんじん)という長い文字が邪魔をする。上5に入れれば何のさしつかえがないけれど。。。

 昨日咲いていた道の端で高校生がデートをしていた。
女の子は挨拶をしてくれた。

 犬と散歩する知り合いと立話をする。
殿 と友達だった犬は 私をみかけるとお座りをして近づいて行くのを待っていてくれる。そして、足の周りでじゃれて遊ぶ。殿の事を忘れていないような気がする。

 そんな情景を詠みこめばいいんだろうけれど、難しい。この野に咲く花は。!

     
     🍒    釣鐘人参どなたに鳴らす鐘ならん

     🍒    山羊鳴けば釣鐘人参揺れ応ふ

     🍒    つりがね人参風を攫ひて離さざる




 お稽古、言葉を絞り出す。何日か推敲を重ねるか?
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