余談:「じいじのボケ話」
孫のはやて君(18)が、「じいじがボケボケ言いよる・・・」と、奥方に言うたらしい。それはとりもなおさず、はやての母親、つまり、私の娘が言っているらしい。
というのも、私がCCU(心臓血管管理部:南棟3F)に入っているとき、頭の下で救急車がのべつまくなしに(数分おきに一台程度)やってきては帰っていく。それも黙ってやってきて、建物に近づく寸前になって、「ピーポー」と一度か二度鳴らすだけ。この建物に入るには、サイレンか信号音を鳴らさなければセンサーが働かないような印象を持った。
このことをCCUにいた看護師さんに聞いてみた。
「私もよくは知らないのですが、ここで軽症だとか、他病院へ振り分けるようですよ」
そういう話を娘にしたのだが、
「そんなバカな話はない。救急車は、“香川医大へ”とか、“高松日赤へ”ということで、連絡しながら走るもの。車内から受け入れ可能な病院を確認し、そこの了承を取って、その病院に向かうもので、やみくもに“香川医大へ・・”などという話はない。」みたいな反論があった。防災士の彼女が言うのだから、確かに、それも一理あるなぁと思ったものだった。
後日、南棟3Fの掃除をしているおばちゃんに聞いてみた。
「 ここからは音も聞こえんし、車も見えんけど・・・」と前置きして・・・。確かにここにはたくさんの救急車がやって来よるよ・・と言ってくれた。
香川大学医学部附属病院には、「救命救急センター」という部署があり、香川県内三か所ある三次救急医療施設のうちの一つで、国立大学病院の救命救急センターとしては全国で三番目にできた施設らしい。
2016年6月、南棟一階全フロアーが救命救急センタ-となり、最新鋭の設備を備え、他の医療施設では受け入れできないような、さまざまな重症患者も受け入れ、軽症、中等も含めたあらゆる重症患者を広く全県から受け入れている。また、外傷、中毒、やけど、脳卒中、心肺停止をはじめとし、外科、内科を問わず、24時間、365日休むことなく働いている。病床は20床、うちICUが8床。
来院には救急車が72.3%、直接20.3%、そのほかに他院からの照会・移転などもある。疾患別として、外傷33.7%、神経16.5%、消化器8%、心血管7.3%、心肺停止6%、呼吸器4.9%などと続く。
どうやら、じいじのボケ話ではなかったようである。