まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

雪降りは 遊びにも行けない犬

2016年02月07日 | 今日はすっかりと俳句の世界

 さぬき市地方は高気圧に覆われてくるため概ね晴れていたが、夕方からは寒気の影響で雲が広がってきた。気温は2度から8度、湿度は86%から52%、風は1mから2mの西の風が少しばかり。明日の8日は、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすいらしい。

 

 朝方の山はうっすらと雪が降ったらしい・・。でも、そんなに冷たい朝ではなかった。

 

 ベランダにもわずかな雪らしいものが・・。でも、犬が大喜びをするような雪ではない。相変わらず、エアコンは冷房モードのままで暖房にはなってくれない。このままだと、夏になると暖房モードになるのかも知れない。かと言って、どうしたら治るんだろうか。エアコンはまだ修理したことがない。

 

 あんまりにも涼しいので、リビングのおこたの上で作業をすることにした。例の「納め札」の現代語訳文作成である。資料館にそのまま展示をしても筆文字が読めない人がいるので、読みやすいように活字に訳す作業である。

 

 これまでは、年号と住所、氏名などをエクセルシートに集計してきたのだけれど、その中から86点を抽出した。さぬき市内の年号や住所氏名がはっきりとわかるものを選んだ訳だ。その選んだ物を、書いてある通りに訳していく訳だ。この中央の「奉納小豆嶋八拾八箇所霊場順拝同行貳人」などと活字にしていく作業である。

 

 目的が決まっているし、用途も決まっているので、パターンというものが見えてくると、「あ、この字はこういうことか・・・」と理解できるようになってくる。ま、読めないものは仕方がないが。

 

 で、こうして訳文をつけていくのである。

 

 こうして、午前中で43件分が処理できた。あと、半分になってきた。

 

 昼からは、奥方が買い物に行こうと言う。今度の日曜日に、母の四回忌のお勤めをするので、その後の「おとき用」。そういうことで、兄弟3人といとこ1人の四人だけ。奥方はまたしてもケアマネの研修会。男ばかり4人が酒盛りしても楽しくはないと思うがいかがなものか。

 

 さて、ときどき、ここで紹介しているのだが、「住宅顕信」の今日はお命日。1987年2月7日、住宅顕信(すみたくけんしん)という俳人がひっそりこの世を去った。享年25歳。浄土真宗本願寺派の僧侶だった。10代はリーゼントにサング ラス、16歳で年上の女性と同棲。22歳出家得度、以後、結婚、白血病の発病、離婚、病室での育児に句作と、普通の人の何倍かの早さと勢いで人生を駆け抜 けた。そんな男の肖像と、ひりひり心ふるわす俳句の詰まった1冊が「住宅顕信読本」。サブタイトルの「若さとはこんな淋しい春なのか」は、彼の句である。

 

 1982年、中央仏教学院の通信教育を受講。翌1983年4月、教育課程修了。7月、西本願寺において得度。浄土真宗本願寺派の僧侶となり、法名を釋顕信と名乗った。10月、同棲相手と結婚。両親の援助により自宅の一部を改造して仏間をつくり、浄土真宗の根本経典「無量寿経」にちなみ、無量寿庵と名付けた。1984年2月、急性骨髄性白血病を発病し岡山市民病院に入院。6月、長男誕生。不治の病の夫に対して妻の実家の希望により離婚。長男は顕信が引き取り、病室にて育てた。10月、自由律俳句雑誌「層雲」の誌友となり、層雲社事務室の池田実吉に師事。この頃より自由律俳句に傾倒し、句作に励むようになった。特に尾崎放哉に心酔した。

 

 故郷岡山の旭川沿いに建てられた顕信の自由律俳句「水滴の ひとつひとつが 笑っている顔だ」というもの。放哉の句をにじませるようなことばを紡いでいる。

 

 私たちは「納得をして生まれてきた訳ではなかったけれど、無駄なことではなかった」と信じたい。そして、「満足をして死んでいくのでもないけれど、空しくはなかった」と信じたい。住宅顕信という俳人の命日に「南無阿弥陀仏」を称えさせていただいたこともありがたいことだと感謝をしたい。

 

 今日の掲示板はこれ。「死ぬからこそ 本当に生きる道を開く」というもの。金子大栄先生の言葉だと記憶している。生まれたいと思った覚えもないのに、生まれていた。年を取りたいと思っていなくても、年を取る。病気になりたいと思っていないのに、病気になる。そして、死にたいと思っていなくても、死んでいくのである。全ては、与えられたものなのだ。とすれば、人生の本当の味わいというのは、人生が与えてくれることを「ご縁」として、謙虚に受け止め、受け入れるところに感じられるものではないだろうか・・・。

 

じゃぁ、また、明日、会えたらいいね。



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